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  • 【ブーメラン社員】企業とブーメラン社員の理想的な雇用とは?
【ブーメラン社員】企業とブーメラン社員の理想的な雇用とは?

2022.05.19 放送分

【ブーメラン社員】企業とブーメラン社員の理想的な雇用とは?

第81回アートリーアカデミア

THEME

【ブーメラン社員】企業とブーメラン社員の理想的な雇用とは?

2021年、テキサスA&M大学ビジネススクールでは、コロナ禍で大退職時代が到来し、その後は元の職場に再就職する『ブーメラン社員』が増えるという予測を発表しました。ブーメラン社員とは、一度退職した会社に出戻りをする社員のことで、企業側もブーメラン社員を雇うことで、パフォーマンスが担保されることや採用コストや教育コストが減るなどのメリットがあるようで、再雇用に積極的に行っている企業も出てきているようです。企業とブーメラン社員の理想的な雇用とは?アートリーアカデミアでソリューションを見出します。

TOPICS

ニュースの話題

佐藤
始まりました。アートリーアカデミア。
井戸
「ブーメラン社員。人手不足時代の救世主。注目を集めるブーメラン社員。昨年(2021年)、(アメリカの)『テキサスA&M大学ビジネススクール』は、『コロナ禍により大退職時代が到来し、その後、元の職場に再就職するいわゆるブーメラン社員が増える』という予測を発表しました。『ブーメラン社員』とは、『一度退職した会社に出戻る社員』のことです。企業側もブーメラン社員を雇うことで『パフォーマンスが担保される』や『採用・教育コストが減る』などのメリットがあるため、『積極的な再雇用』に踏み切っている企業もあるようです。」
佐藤
「ブーメラン社員」ですが、まずはニュースの補足から(お願いしましょう)。
蒲生
1年前に(アメリカの)『テキサスA&M大学』が「コロナ禍により労働者は大退職時代を迎える」という予測を立てていて。それで、実際に1年経った現在、本当に「(労働者の)大退職時代が来て」います。この背景には「業績不振」だけでなく、(「新型コロナウイルスの流行」という未曾有の)危機的状況に直面したことで、「 企業の素の姿が見えた結果、気持ちが離れていった社員退職している」というような事情があります。
佐藤
「今まさに大退職時代」なんですか?
原
日本の場合は、コロナ禍の「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」による「時短営業」の影響などで、「飲食業界は(労働者を)大量解雇しなければならない状況だった」という事情は「ある」でしょうけど、「他の業界や業種でもある」ことですから……。
佐藤
それで今、「大再就職」と言うか「大出戻り時代」みたいになっているの? ということは、この先、「ブーメラン社員」と呼ばれる方々は増えてくるの?
蒲生
現状、「少数ながら増えてきている」という状況です。要は「企業の考え方が違うな」と思って「出ていった」人もいる一方、リモートワークが盛んになった時点で、「軽い気持ちで起業した人」もいるらしいです。だけど、「実際は甘くない」ので、「半年後ぐらいに挫折」して、「また働かせてください」みたいな流れになっているそうです。
佐藤
つまり、(ブーメラン社員として再度雇用されているのは、)企業にとって「本当は辞めて欲しくなかった人たち」だね?
原
おそらく「人による」でしょうね。要は、「退職は個人の自由」なので、「引き止めることはなかなか難しい」ですから。だから、彼らが(会社の視点から見た時に)「必要な人間だったか」は、「また別」だろうと思います。だけど、「(以前退職した)会社に戻りたい人たちが少しばかりいる」ことは、「うち(原辰彦税理士事務所)のお客さんにも「憶えがあり」ます。要するに、「人手が足りていない企業」からすれば、(例え「ブーメラン社員」であれ、人材が入ることは、)「ウェルカムと言えばウェルカム」ですからね。それから、最近は「徐々に」ですが、「給料単価」……、いわゆる「月給」の設定(金額)が「上がってきて」いるので。だから、「『経験者』として戻ってこれば、(楽に)給料を上げられるから」でしょうね。
久田
「出戻りしても(給料は)上がる」んですか?
佐藤
おそらく、「(退職前と)同じ待遇の場合」でしょうね。ちなみに、「出戻り」は「どれぐらいの確率で成功している」の?
蒲生
ごめんなさい。そうしたデータは「どこにもなく」て……。(※「前提条件が異なる」ため、「そのまま当てはまるとは言い切れない」が、2014年10月8日~2014年11月11日にかけて『エン・ジャパン』社が『エン 人事のミカタ』という採用担当者向けサイトで行ったアンケートでは約7割の企業が「出戻り社員を受け入れたことがある」と回答している)
佐藤
要は「出戻ろうとする人も多い」ようだけど、ここまでの話を聞いていると、「戻れない人たちもいる」わけだよね? 例えば、「(元いた会社に)出戻りたい」けれど 、(出戻り予定先の会社からすれば、)「 今は人手が足りているから」みたいに……。
原
あとは「退職時の辞め方」でしょうね。要は「『会社に対して迷惑をかけた』という意識があるかないか」と言いますか。実際、「(退職によって)いなくなった人が、『会社にとって欠かせない存在だった」場合、「あっさり抜けられる」と 、「どうやって穴埋めしたものか?」みたいになるけれど。だけど、そのくらい重要視されていた人であっても、「1カ月後に辞めます」ではなく、「『1週間後に辞めます』みたいな感じで辞められた」場合、例え、「戻ってくる」にしても……。
佐藤
「勝手に飛び出した」に「近い」ものね。だけど実際のところ、「何%が戻れている」のだろう? 「少なそう」ではあるよね?(※コロナ禍遥か前の時点で、約7割の企業に「ブーメラン社員の受け入れ経験がある」ことからすると、「数%は増えている」と考えるのが筋だと思われる)
蒲生
欧米の場合は、割り合い「年間契約だったりする」んです。だから、「日本と異なり『出戻りやすい』」んです。
佐藤
だけど、それは「海外」の話でしょう?
蒲生
要するに、「海外ではコロナ禍以前から『ブーメラン社員は珍しい存在ではなかった』」わけです。だから、「日本でも社員の出戻り採用が少しずつ受け入れられるようになってきたよ」というお話です。
佐藤
そうは言っても、日本は根底に「終身雇用がある」から。だから「会社」や「個人」によっては、「裏切り者が」と言うか「(勝手に)飛び出していったやつが」みたいな感じで、「戻ってくる」みたいな「欧米の考え方」とは「大きく違う」よね? (そもそも、)向こう(欧米)は、「契約社員が前提」みたいな働き方が主流だよね? だから、「(元いた職場で)再雇用される」にしても、「その時点で以前携わっていたプロジェクトが再び動くから、またやってくれますか?」というような話だよね? 要するに、(企業側からすれば)「オファーをかける」わけだから……。
蒲生
あとは、(欧米の場合は、)「キャリアアップを目論んで転職した」けれど、「失敗して戻ってきた」みたいな話もあるようですけれど。ちなみに、日本でも「コロナ禍によって人材不足ではあるが、採用コストはかけれない。とは言え、(従業員に割り振れる以上の)仕事はある」みたいな背景から、「かつていた人を誘えば、ローコストの即戦力が手に入るよね?」というような発想が「流行ってきている」わけです。
佐藤
要するに、「企業側が(労働者に)声をかけて回っているケースが多い」ということ?
蒲生
だろうと思います。
佐藤
つまり、「社員が自発的に戻ってくる」と言うよりも、「企業側が積極的に声をかけるようになってきた」わけだね?
蒲生
そんな感じです。

TOPICS

フリップ解説

佐藤
言わば、「会社側がブーメラン社員発掘運動をしている」ようなものか。……そろそろ今回の課題を見ていきましょうか。
井戸
「ブーメラン社員。課題:企業と元社員がハッピーな再雇用を実現するには?」
佐藤
「ブーメラン社員の再雇用」は、「企業側が積極的に進めつつある」という話でしたが。そうは言っても、それ(ブーメラン社員の再雇用)を実現するためには、「企業側」だけでなく、「社員側」にも「ハッピーになれるための工夫が必要」だろうと思いますけれども。……「スライドがある」とのことなので、見てみましょうか。
井戸
「ブーメラン社員のメリット」という参考資料です。「スピード」、「パフォーマンス」、「コスト」という3つの項目が挙げられていて、「『職場になじむスピードが速い』、『外部から来た同世代の社員よりパフォーマンスが高い』、『採用コストが抑えられる』などのメリットがある」ようです。
佐藤
要は「メリットがあるから戻って来ない?」みたいな感じで会社が(退職した元社員に)「声をかけている」わけだよね? どう考えても、辞めていった社員のほうから「戻りたいんですけど……」とは「なかなか切り出しにくい」よね?
久田
そうですよ。
佐藤
だから、おそらく「辞め方」が関わってくるんだろうね。
原
基本的に「隣の芝生は青く見える」ものなんですよ。そうは言っても、「給料や待遇などが聞いていた話と違う!」となって、しばらく経ってから「(元社員が)『(以前勤めていた会社に)戻りたい』と社長に直談判しに来た」みたいな話もいくつか知っています。ちなみに、今の例の社長さんは「『良いよ!』と言って再雇用し」ましたけれど。だけど「どうなの」でしょうね。(例え)社長は「構わない」としても、「未だ在職中の同僚たちがどう思うか」は、「また別」のように思います。だから、先ほど(佐藤社長が)おっしゃったように「辞め方」は「少なからず関わってくる」だろうとは思います。
佐藤
「ダンスの先生」辺りも「ブーメラン経験者」は「結構いそう」だよね?
RYUICHIRO
結構います。自分も「経験あり」ますから。
佐藤
RYUちゃんも「ブーメラン経験者」なんだ……。
RYUICHIRO
専門学校の仕事は「基本的に1年契約」なんです。だけど、(講師職を任されている人物が)「来年はイベントが立て込んでいるから、常勤は難しい」みたいな場合、「代役を立てて、抱えていた仕事が一段落したら戻ってくる」ようなケースは案外多い……。
佐藤
「会社(※この場合は専門学校)側からオファーが来る」ということは、「『ある程度以上の能力を持っていることが前提になる』よね。それか「すごく気の良い人」なのか。
RYUICHIRO
確かに、「人柄は大事」ですよね。
佐藤
だけど、その話(専門学校の先生の例)から考えると、「会社が求めていること」は「結構シンプル」だよね。要は「ハッピーな関係性を作れるか否か」は、「能力があるかないか」だよね? そこに「人柄が良ければ」が「プラスされる」くらいで。例えば、「不真面目で勤務態度不良な先生」であれば、「戻ってきて欲しい」とは……。
RYUICHIRO
ならないです。「バンド」は「ブーメランしていることが多い」と言うか、「しばしば再結成している」イメージがあるんですけど……。
佐藤
バンドが解散するよくある理由は「印税問題」だよね。
原
いわゆる「分配問題」ですか?
佐藤
基本的に「ボーカルが作詞作曲している『J』という有名バンド」の場合、「印税の多くがボーカルに行ってしまう」……、要は「メンバーには配分がほぼない」わけだから。だから、「『L』というビジュアル系バンド」に関しても「その手の話はよく聞く」よ? 要するに「ボーカルとそれ以外で収入格差が生じて不和に繋がって解散してしまう」んだ。それで、(解散したバンドのボーカルだけが)「ソロで活動し出す」のだけど……。
蒲生
結局、「ソロでは売れなく」て……。
佐藤
その結果、「話題作りで(バンドを)再結成する」みたいな話のわけだよ。
井戸
確かにそれもある種の「ブーメラン」なのか。
佐藤
とは言え、「メンバーのブーメラン」は「あまり聞かない」よね。
RYUICHIRO
「『m-flo』のLISAさん」の場合は……?
佐藤
確かに、あの人(『m-flo』のLISA)も「ブーメランした口」だろうね。確か、『m-flo』も(インディーズの頃は)「1曲ぐらいしか出していなかったけれど、「LISAが加入して3人体制になった途端に『いきなり売れた』」わけだから。それで他所のアーティストとのコラボをしまくって勢い付いたLISAが「ソロ活動をし始めた」(※『m-flo』のLISAは、2002年4月に「ソロ活動に専念する」との理由で一度『m-flo』から脱退している)んだけど。とは言え、その後「何があったのかは知らない」けど、(ソロに転身したLISAが)「あまり売れてなく」て。むしろ「『m-flo』が売れた」ような構図なんだよね。そもそも『m-flo』側にも「何があったのかは知らない」けど。とにかく、今はまた「LISAが 戻ってきている」わけだから(※LISAは2017年12月に『m-flo』に「復帰」した)。だから「ブーメラン」という行為は「アーティストには通ずるところがある」のかもしれない。
原
確かに、「本当に実力があることで会社側から欲しがられていること」は、「間違いのない大前提」だろうと思います。なぜなら「実力がなければ会社側も『絶対にオファーしない』」だろうし、例え(元従業員側から)「戻って来たい」と言ったとしても「いらない」わけですからね。

TOPICS

テーマ討論

佐藤
根本は「バンドでも学校でもどこでも一緒」だよ。……そろそろ本筋に戻りましょうか。「企業と元社員がハッピーな再雇用を実現するには?」とのことでしたが。(「ブーメラン再雇用」を成立させるためには、)「他者との関係性」と「能力」だろうと思うけれど、「要素」に限らず「何か気付いたこと」でも構わないので、他には「何か」ありますか?
RYUICHIRO
「(一度辞めた人が)戻ってくること」に対して、社長さんは「どう」思うんですか?
佐藤
そこを訊く?
RYUICHIRO
自分に経験があるので、「雇用される側としての知見はある程度ある」ので。だけど、いわゆる「上の人たち」が「どう思っているのか?」は推し量るしかないので。
佐藤
いろいろ考えるよ? 例え「能力がある社員」としても「全ての能力が100点」という人は「いない」から。「あの人の危機管理能力は頭抜けているから、次の社運をかけたプロジェクトで使いたい」。「この人は遅刻癖が玉に瑕だけど、目を瞑るか」や「誰かにカバーさせるためにチームを組ませる」わけだけど。だから「良いところだけを見れ」ば、「このスキルは今すぐ欲しい!」みたいに思うこともあるけれど、「その人は再雇用されたとしてもチームになじめるか?」が不安になってしまう。
蒲生
(先ほどのフリップでは)「ブーメラン社員のデメリット」は「明示されていません」でしたけれど 、おっしゃる通り、「社員となじめるか」や「退職理由が改善されているか」が課題となってきます。それらが「退職前から何も変わっていない」場合、「再度辞めてしまう」可能性が考えられます。また、「少し時間が経った」とすると、「その時は『必要とされた能力』であっても、『即戦力ではなかった』」というオチも考えられます。それならいっそのこと、「転職先で身に付けた能力を手土産」に、「経営者も(在職中の)同僚たちも納得させられる」くらいでなければ「成功しない」だろうと思われます。
佐藤
そういう意味では、出戻り社員に、「他の(在職中の)社員たちが納得できる成果を示してみろ!」的な「条件は付けてしまう」かも。
井戸
どんな「条件」ですか?
佐藤
例えば、「過去に君のダメだったところを改善できているのなら」みたいな……。
井戸
例えばどんな?
佐藤
例えば、「風呂に入ることも忘れて、『会社でずっと寝泊まりしていた』ことは良くなかった」のだから……。
原
何だか「すごく具体的」な……。
井戸
「誰かまで分かった」けれど、「名前を出すことは止め」ました。
佐藤
要はそんな感じで……。
原
確かに「課題点の改善要求は必要」だよね。
佐藤
だから、そこ(個人の課題点の改善)が「でき」れば、極端な場合、「以前の給料に戻してあげるね」みたいな話も可能だろうけれど。だけど、まずは「テスト採用」的な感じで入れて、「チーム全員が納得できて初めて、辞める前と同じ条件で再雇用される」みたいな感じが「最高」だろうね。
原
私もたまにその手の相談をいただいた時に、「(その方は)どんな辞め方をしたの?」というところを聞きながら提案しますけれど。(そうした場合は)「有期雇用をおすすめ」しています。とは言え、「3カ月」では、「どこまでできるか」や「 やれるかすら分からない」ので。「まずは6カ月の有期雇用でどう?」や「6カ月から1年ぐらいのスパンで見てはどうかな?」と提案しています。要は「会社側からオファーした」のであれば、「正社員として雇用することが礼儀」でしょうけど、「向こう(退職した社員側)が『(一方的に)戻りたい』」のであれば、「6カ月から1年の有期雇用にして、自身の短所を直していこうよ」みたいな話はします。
佐藤
「非常に具体的なソリューション」だ。……要は「トライアル採用から始めよう」ということだよね? 確かに、「お互いに時が経っている」わけだから。組織やその労働者、上長、果てはクライアントに至るまで。それぞれが「何かしらの経験をしてきている」わけだから。もしかすれば「結果的に良くなるところ」も「ある」かもしれない。だから、「変化を見る」という意味でも、「トライアル(雇用)」は「良いソリューション」かもしれない。
佐藤
だけど、どうなんだろうね? 「出戻ってくる社員」は「会社になじめない理由があった」んでしょう? それで「転職した」けれど、「転職先の環境とも合わなかったから出戻りたい」わけだよね?
原
要は「思っていたものと違った」わけですから……。
佐藤
それで「出戻ってくる」というのも「何だかなぁ……」という気がするけどね。そもそも「出戻って来た」としても、基本的には「再教育が必要」だよね? 結局「本人は変わっていない」わけだから……。
原
おそらく、日本と海外とでは「事情が違う」と思いますけれど?
佐藤
例えば、「何か問題があって辞めた人」の場合……。
原
日本の場合、例えば「業務中にケガをした」や女性であれば、「妊娠・出産して戻ってくる」のように「会社都合」ではなく「本人都合」……、しかも主語が「『自分』ではない状況」であれば、「会社も納得してくれる」わけです。だけども実際は……。……ごめんなさい。悪い言い方をしますけれど、「『主語:自分』で辞めていった人が、「自己都合で戻ってくる」パターンが一般的なんです。そもそも、その時点で「大概」なわけですが、「他所へ行ってダメだったから戻って来る」わけだから、「反省していない」わけですよ。
佐藤
(原)先生の話を聞いていて思ったけれど、それ(自己都合退職社員をブーメラン再雇用すること)は「会社側が健全な状態であること」が前提になるよね。例えば「コロナ禍の飲食店経営会社」のように、「経営が傾いてきて、人手も足りない」みたいな状況だったとして、「あいつ、オーダーが立て込むとミスしまくるところが欠点だったけど、戻って来て欲しいな」みたいなパターンもあり得るよね?
久田
「藁にもすがる」状態……。
佐藤
「(ピークタイムのミスり癖には)目を瞑るから」みたいな条件を出して。一方、「転職したほうも『上手くいってねえし』みたいに思っていた」として。そうなると、「上手くいっていない同士」で……。
久田
「マッチングが成立して」いますね。
原
それ、(マッチングは)「成立している」の?
佐藤
この場合、経営コンサルタントとしては……。
原
私なら「ダメ!」と言いますよ。
佐藤
それは「より状況が悪くなる」から?
原
「さらに悪化する状況を早めるだけだ」と言います。なぜなら、「営業方法でもよく言う」と思いますけれど、「Win-Winでなければならない」や「お願いベースで仕事もらってはいけない」という格言がありますよね? 要は「『仕方がないな』で戻って来られる」と「会社の内情が見えてしまう」わけですよ。
佐藤
どういう意味?
原
「(頼むから)戻ってきてくれよ!」という(戻ってくる人材に対する企業側の)内心が「見透かされてしまう」わけですよ。
佐藤
それは、(ブーメランしてきた側が)「調子に乗る」ということ?
原
そういうこと。とは言え、「それだけで済むならまだしも」だけど……。
佐藤
「調子に乗ったブーメラン(社員)が戻ってくる」のか。……(正しく言えば、ブーメラン社員は、)「戻ってきてから調子に乗る」のか。
原
「余計悪くする」と言うか「悪化するしかない」わけですよ。
佐藤
要は「課題点も大目に見てくれるって言ったやん」ということだよね? おまけに「少なからず増長されている」し。
原
要は「(経験者待遇で)給料が増えたのに、態度が悪いままなのに、誰も管理しない」となると……。だから、そこには「台風が戻ってくる」わけですよ……。
佐藤
つまりは「以前は週3日会社に泊まっていたやつが週7日泊まるようになる」みたいな……。
井戸
(それだと)「害」しかない。
原
そういう可能性も考えうるから「ダメ」と言うわけだよ。それなら給料を高くして、「もっと良い人に来てもらうべき」なのよ。要は(ダメな人でも再雇用できてしまうのであれば、)「その程度の人材しか来ない給料レベルである」というわけですから。そこで終わるくらいなら、社長が身銭を切って「倍額の給料を出す」ほうが圧倒的に「まとも」なんですよ。だから、「悪化する方向へ舵を切る」だなんて、「経営者がやることではない」わけで……。
井戸
その場合は「在職中の社員も不満を持っていそう」ですけどね。
佐藤
(原)先生、「良いことを言った」ね。
原
ありがとうございます。
佐藤
ということは、「(労働者側にとって不利な)条件を飲まなければならないような状況」と言うか、「会社側が悪状況の場合は絶対にブーメランしてはいけない」わけだね? 詰まるところ、「お互いがダメ」な「バッド×バッドの状態」では、「絶対に成立させてはダメ」なのか。……それなら、「バッド×グッド」の場合なら、OKだよね?
原
「(企業側の)課題点を理解して、向こう(労働者側)が頑張る」みたいな構図ですか?
佐藤
そういうこと。「(業務遂行能力が)優秀な社員」であるならば、(会社側は)「給料を高くするから戻ってきてくれ」みたいには言えるよね。
原
そうは言っても、裏を返せば「そもそもの会社の体制に問題がある」と言うか「それが常態化してしまっている」わけだから……。
佐藤
そうなると、「会社(側)がバッド」ではなく「グッド前提」でなければ「ダメ」なのか。
原
そういうことです。それに「悪状況の企業」は「人材選びでもあっさり間違える」ものですし。
佐藤
つまりは、「(企業の経営体制の現状が)バッドである」なら、(多少手間や面倒がかかったとしても)「新規の人材を探して、フラットな状態でスタート」させたほうが……。
原
それ(新規採用をすること)が「前提」だろうと思います。
佐藤
要するに「旧の関係性を復活させることは、『会社側が悪状況の場合は絶対にやってはいけない』」わけで……。
蒲生
だけど現実では「バッドな状態でやってしまっている」んです。
佐藤
「バッドな状態」というのは(どちらが)?
原
「会社側」が……。
蒲生
一言で言えば、「コロナ禍による業績不振や人材不足の結果、互いがバッドな状態のまま、共に手を取り合い再雇用関係を結んでいる時代になっている」という状況です。
佐藤
前提条件に立ち戻ることになるかもしれないけれど、そもそもブーメラン自体、「上手くいっている」の?
蒲生
「日本で」ですか?
佐藤
そう。
蒲生
日本では「あまりない」でしょうね。「社員側」……。要は「辞めた人」からすれば、「(元いた職場に戻ること自体、)恥ずかしい」わけですし、企業側としても「在職社員の立場がある」ので……。
佐藤
だから「成立はしない」わけ?
蒲生
「あまり(成立は)しない」でしょうね。仮に「ある」としても、「体調を崩した社員が復職する場合」や「キャリアアップ目的で円満退社した実力のある社員が戻ってくる」くらいかもしれません。
佐藤
ということは、(「ハッピーなブーメラン再雇用」は、)基本的に(企業側・労働者側の双方が)「グッドな状態でなければ成立しない」から、徹郎さんが挙げてくれた例は「ほぼ起きていない」わけ?
原
でも、ごめんなさい……。
佐藤
ということは、(原)先生の周りでは、(稀有な例が)「起きている」んだね?
原
「起きて」います。要は先ほどの「恥や外聞の話」に戻りますけど、「(企業側の状況が)バッドだから出ていった社員」から、「『バッドのままでも戻してくれよ』と言われた」という話で、「涙ながらに相談されに来た社長さん」がいらして。……最終的にその社長さんは、「しょうがないな」とおっしゃって、その社員を再雇用することに決めたんです。だから、うち(原辰彦税理士事務所)のお客さんは「どこも人情味がある」んですよ……。
井戸
要するに「情に厚い」わけですね?
原
おっしゃる通りです。「しょうがないな」にしても、私からすれば、「大概な理由で辞めていったのに、何だ、この『厚顔無恥もいいところ』の人は……」と思いながら、(その当人とは)「久しぶりですね」と笑顔で話しますけれど……。
蒲生
とは言えそれは「中小企業や零細企業での話」ですよね?
原
そうとも限りませんよ?
蒲生
だけど、「それなりの従業員数を抱える企業」であれば、「他部署の上長からも稟議(承認)を得なければならない」わけですから……。
原
もちろん。そうは言っても、「一番偉い人が『良いじゃないか』と言ってしまった」ら、「通ってしまうこともある」わけで……。
蒲生
だとしても、「その人の活躍できる環境ではない」ですよね?
原
だから、そうしたところも踏まえて、「有期雇用」のように「かなりハードルを上げる」わけです。
佐藤
「条件なりハードルなりを課した有期雇用やトライアル雇用にした」上で、「職場の全員が納得できな」ければ、「不満も出る」だろうね。だから結果的には、「(周囲からの)不満が治まらない限りは(契約は)更新できない」となるだろうね。
原
でしょうね。だから、「自力で人間関係の改善などができること」が前提になると思う。
佐藤
「企業と元社員」という構図だから、一見「法人対個人」の構図に見えるんだけど、実態は「個人対『個人の集団』」だろうね。だから、「集団に属する個人が全員納得していない」のであれば……。
原
「成り立つわけがない」ですよね。
佐藤
言ってしまえば「企業は概念でしかない」もの。だから、「結局、何の話しているのか?」と訊かれたら、「個人間の人間関係の話に落ち着く」わけで。
原
確かに「能力の有無もある」だろうけど、「辞め方」や「職場でのそれまでの関係性」……。最近では「稀薄になった」とは言われるけれど、(日本の企業風土は)「人間関係で成り立っているところが多い」ので……。
佐藤
要するに「ブーメランは投げ方が重要」ということだろうね。……そろそろ、ソリューションを出していきましょう。

TOPICS

ソリューション

井戸
ソリューションタイムとまいりましょう。
佐藤
今回のソリューションはこちらです。「トライアル雇用をしよう」。結局「これ」だよね。例えば、「あいつ、こんなやつだったよね」みたいな人物が「戻ってきた」としたら、「絶対こうなると思った!」みたいなことは「分かる」わけだから。だけど、「出戻りを受け入れる」ことは、「一応、何かしらの役割を振れる可能性がある」ということだから。だから、「トライアル雇用で様子を見ながら調整していくこと」が、「話の流れでは、最良のソリューションだろうな」と思いました。ありがとうございます。
佐藤
「投げ方も重要だけど、受け取った時も重要」……。
井戸
もしかして、前回の件(※2022年5月12日放送の第80回『ファンベース』で、佐藤はソリューションを書き直した)で、「味を占め」ました?
原
だから、会社は「『人は財なり』という言葉を胸に刻んでおくべき」だと思います。要は、「その会社なりにどうやって人材を活かしていくかを考えるベース」を「持っておくべき」だろうと思います。
佐藤
つまりは「環境を用意してあげる」わけだよね? ……「そちらのほうが良かった」かな? 「戻ってきた人たち専用の環境を作ってあげる」と言うか……。
原
(新しいソリューションを)「もう一度」書く?
佐藤
「似たようなもの」です!「新しい体制」にしてから「まだ慣れていない」と言いますか……。「MCの取り回し」……。「70回(※79回!)ずっと同じフォーメーションでやってきた」から、「新しいフォーメーションを生み出したい」とは思っているのだけれど。ありがとうございました。
井戸
次回以降の放送はこちらの通りとなっています。来週も木曜日の夜10時にお会いしましょう。次回もお楽しみに。
佐藤
最後までご視聴ありがとうございました。さよなら!

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株式会社アートリー

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