
2021.12.23 放送分
つながらない権利
第60回アートリーアカデミア
THEME
つながらない権利
今回のテーマは「つながらない権利」。最近は日本でも注目されるようになってきたが、諸外国では「プライベート時に仕事の用件を拒否できること」は労働者の権利として保障されていることもある。日本の価値観と照らし合わせながら、アートリーアカデミアでは、どのような答えを見つけたのかをご覧ください。
TOPICS
ニュースの話題
- 佐藤
- 今夜も始まりましたアートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマはこちらです。「つながらない権利。日本でも高まるつながらない権利の必要性。今年11月、各メディアが一斉に注目し始めた『つながらない権利』。つながらない権利とは、『勤務時間以外では仕事の電話やメールを拒否できる権利』を指します。コロナ禍を受け、テレワークが世界的に進んだ一方、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、過重労働のリスクが高まっていることから生まれてきました。既に法律で規定している国もあり、日本でも『立法化が必要だ!』との声も挙がっています」
- 佐藤
- 「つながらない権利」ですけれども。(徹郎さん、)補足があればお願いします。
- 蒲生
- 2017年の初めに、フランスとイタリアで、「つながらない権利に対する法改正」が行われました。また、昨今のコロナ禍による「プライベートと仕事の境界線が失われてしまう」という危惧から、今年(2021年)、ポルトガルとアルゼンチンでも法改正が行われまして。さらに、「ニューヨーク市と韓国でも審議が進んでいる」という具合で、「世界中で立法化が進んでいる」運びです。
- 佐藤
- (原)先生はどうお考えですか?
- 原
- これ(つながらない権利)は、「権利」と言っているから、「すごく強いもののよう」に感じるかもしれません。だけど、本来は「マナーだと思う」んですよ。要は、「社会人としてのマナーのひとつ」で、「就業時間が終わったあとに連絡するはどうなんだろうね?」というクエスチョンに対して、「権利だ!」ではなく、「『そういうマナーであるから、普通はしなければダメだよね?』というもの」であると思うわけですよ。おそらく私が、「旧時代の日本人の感覚だからいけない」のかもしれませんけど……。
- 佐藤
- (原)先生としては、「つながる権利の話」ですか?
- 原
- 「つながらないこと」と言うか「つなげないことが本来だよね」という話をしたかったんです。
- 井戸
- 要するに、(会社側も安易に)「つなぎにいかないようにしよう」ということですか?
- 原
- そう。「(安易に)『つながないようにしよう』ということがマナーだよね」ということを。
- 佐藤
- 要約すると、「つながらなくても済む状況を作ってほしい」ということなのかな? そうだよね。(報告もなく、)「やりっぱなしにして帰って」おいて、「つながらない権利だ!」と主張しているなら、「大事件」だよ!
- 原
- だから、どう考えても「見落とせない大前提」があると思うんだ。だけど、「大前提とは何か?」と言うと。「会社の中で与えられた役割を問題なくこなしている人」に対して、「就業時間終わったら電話する」や「メールに対応しない」ということは「違う」と思う。今、おっしゃられていたように、「仕事をまともにやれてない」、「日頃から電話さえつながらない」ありさまだから、「就業時間外に電話をされた」として、「(就業時間外に会社とつながらないことは、労働者としての)権利だ!」と言うのは「ナンセンス」だよね。
- 佐藤
- 前提は先生の言う通りだろうね。ところで、もう一度聞いても構わない? 最初に「つながらない権利を法律にした」のは、どこの国だった?
- 蒲生
- 「フランスとイタリア」が「最初」で、「ポルトガルとアルゼンチン」が今年(2021年)ですね。
- 佐藤
- それらの国はGDPから見るとどういう感じなの?
- 原
- 「やはり違う」よね。
- 佐藤
- そういう話だよね。要するに、「本当に真面目に仕事をしているかどうかの話」だよね?
- 原
- ごめんなさい。非難するわけではないんです。確かに、「国民性」などもあるかもしれないけれど。
- 佐藤
- そういうことか!仮に「働いていないやつのほうが多くないか?」となった場合、企業からすれば、むしろ「つながる権利」が必要になるのかな? とは思う。だけど、そんなことを言い始めると、「出落ち」になる(笑)。
- 井戸
- 「過重労働のリスクが高まっている」という考え方が「日本的だな」と思いましたね。「『みんながきちんと仕事していることが大前提』として話が始まっているよね」という話をつい最近していたので。むしろ、「テレワーク」だからこそ、「すぐ隣にサボれる環境がある」わけですよ? だけど、それでも「過重労働になるのか」と思って。
- 原
- 「おかしいだろう!」と普通は思うものだけど。
- 井戸
- そう。だから、「日本的だな」と思ったわけで。
- 佐藤
- それは「日本人は真面目な国民性である」ということ?
- 井戸
- そうです。「(真面目に)働いていること」が「大前提」ですよね。だから、偉い人が「早く帰れ」と言わなければ、「ずっと働いてしまう」わけでしょう? そこがすごいですよね。
- 原
- 表現が悪いかもしれないけれど、今時話題にもよく出るよ。大抵の事業者が、「労働人口が減っているから、給料のベースを上げないと人が採用できない」と言っていて。だけど、「給料を上げること」は「問題ない」のよ。「所得ベースとして給料を上げること」には私も賛成しているの。要は、「上がった給料に見合う仕事をきちんとしてくれる」なら「問題はない」わけです。だけど、これ以上言わないけど……。
- 井戸
- 「権利」となるとね。
- 原
- それなら「義務はどこにいったの?」という話ですよね。
- 久田
- そうね。「(権利と義務は)セット」だからね。(義務を無視して、権利だけを主張されることは、)「権利、権利、うるせえよ!」みたいな感じだ。
- 原
- ということが、私の中では「マナーでさ」という話に変換されるわけです。
- 井戸
- だから、最初の「つながる権利もある」とも取れる発言は、思っていることを「優しく言った」ということですね?
- RYUICHIRO
- そっちか!
- 佐藤
- RYUちゃんはどう思っていたの?
- RYUICHIRO
- 自分のイメージとしては、「仕事がすごく忙しい人」がいて、「追い詰められて、追い詰められて」みたいなことかと思っていたんです。
- 井戸
- 「つながらない権利」を素直に解釈すれば、そう捉えるよね。
- RYUICHIRO
- だから、今までの話を聞いていて、「そういうこと(過重労働の話)か」と理解して。てっきり、「すごく忙しい人が言ってるのかな?」と思っていたから。
- 井戸
- 要はそういう人(仕事がすごく忙しい人)は、自分の意思で「つながらない」と決められますよね? メールにしても電話にしても「見なかったり、出なかったりすれ」ば……。「電話は少しやりづらい」かもしれないですけど。
- 佐藤
- そうだろうね。確かに、(自分の場合にしても)「よっぽどのことがなければ電話しない」もの。
- RYUICHIRO
- 確かに、「(電話に)出たくない」ということは分かる気がします。例えば、「身内」というか 「少人数で運営されている会社」の場合、仮に「社員がたくさんいれば良い」ですけど、(社員数が少ないことから人間関係が)「すごく濃かった」とすると、「仕事ではないはずだけど、仕事とも言える会話」みたいなものも成立するわけですよね? だから、それ(仕事ではないはずが仕事の話に聞こえる話)が、「仕事が終わってからも、しつこくかかってくる」としたら、(相手によっては、)「出たくないけど、出なきゃいけない……」みたいなこともあって……。
- 佐藤
- 要するに、RYUちゃんは「そういう経験がある」のね?
- RYUICHIRO
- 例えば、「直接の上司」などの場合は「出なければならない」みたいな「無言の圧」のようなものがあったり……。
- 井戸
- 気をつけてくださいね。マナーです。だけど確かに、「電話は選べない」という感じはありますよね。「LINEの場合」は「まだしも」ですが。
- RYUICHIRO
- だけど、どうなんだろう? 実際に「つながらない権利を主張している人たち」が「どう感じているか」は、「人や国による」と思うのですが。
- 佐藤
- だけど、「電話をかけるほう」は気を遣うよ。俺の場合でもすごく気を遣うもの。俺が会社の中で「気を遣わずに電話をかけられる相手」は将揮と徹郎ぐらいだもの。七菜子にしても林くんにしても気を遣うもの。
- 久田
- お気遣いいただきありがとうございます。
- 井戸
- 確かに、「会社から電話する」のは、「緊急性が高い時」ぐらいですよね?
- 佐藤
- 俺の場合、「それ以外の人」には、「よっぽどのことがない限り、連絡はしない」もの。そもそも「連絡する必要がない」というか。些細なことなら、「次の日に社内で聞けば構わない」わけだから。要するに、そこ(緊急性の高い仕事)を「やりっぱなしにしているやつ」が「多い」のかもしれないよね。だから、そういう(仕事が終わっても電話をかけざるを得ない)状況になっている。だから、(会社からの連絡を受け取らない自由を)「権利化しないといけないぐらい事案が多い」というか……。
- 原
- だけど、連絡を受け取ってしまっている本人が「真面目に仕事をやっている」としても、上司がそういう……。
- 佐藤
- 「上司が無頓着な場合」もあり得るよね。
- 原
- 「その可能性もある」から、「良くない」と私は思うんです。だけど、様々なお客さんから話を聞いていると、「そう(上司が無頓着であること)ではない傾向」のほうが強い。
- 佐藤
- そもそも、「上司が無頓着」だとしたら、できる部下なら「自分から連絡を受け取ること」は「おそらくない」と思う。
- 蒲生
- ちなみに、「つながらない権利の法解釈」は国によって異なっているんです。例えば、「退勤が18時」とした場合、「電話は不可でも、メールは可」という国もあれば、「メールも不可」という国もありまして。なぜなら、「メールを見ることで、時間外であっても仕事のことを思い出させたり 、プライベートの時間に入ってきて妨げになるから」ということらしいです。だけど、メールというものは、例えば、「明日、僕は朝からの外出あるから、庶務をやっておいて欲しい」という言伝をするものですよね? だけど、国によっては、「メールすらもダメ」ということになるらしいです。
- 佐藤
- それならいっそのこと、「通知のないサービスを使え」ば、「差し障りはない」よね?
- 井戸
- その場合は「通知をオフにしておけば良い」わけですものね。
- 佐藤
- 『Slack』などはそうだよね? あれは「通知が入らない」もの。
- 久田
- 要するに、「業務外では使用しないツール」ということですよね?
TOPICS
テーマ討論
- 佐藤
- それが一番の解決策だよね。 一度課題も見ておきましょう。
- 井戸
- 「つながらない権利 課題:つながらない権利とどう向き合うか?」
- 佐藤
- どうすれば良い? 「前提」は「過重労働」ということ?
- 井戸
- そうですね。真面目に働いている……。
- 佐藤
- 一旦、そこ(前提条件:過重労働)から進めようか。
- 井戸
- そうですね。そうでもしないと話が終わらない。
- 佐藤
- どうなんだろうね? 「過重労働になるかもしれない」。……「テレワークなのに過重労働」なんてあり得るの?
- RYUICHIRO
- どういう状況なんだろう?
- 井戸
- 確かにいますけどね。要はテレワークの場合、「退勤時間が来たのに居残っていた」としても「バレない」わけです。だから、「 サービス残業みたいな感じで延々と仕事してしまっている人」は、「自分の会社でも見受けられる」と思っているから。そういう「本当に働き過ぎてしまっている人」のことを考えると、(「つながらない権利」は)「必要なのかな?」とは思います。
- RYUICHIRO
- 「業種や仕事内容にもよる」んですかね?
- 井戸
- そうかもしれない。
- 佐藤
- 本来 、「仕事」は「プロジェクト制」と言うか、「ミッション制」や「タスク制」と言っても構わないはずなんだよね。もちろん、「可能な範囲で設計をして、段取りを組んで終わらせていくもの」ではあるんだけど。だから、「能力が高い人」は、「見込みであってもロースキルの人よりも多い」みたいな感じでチームを組んでいくような具合であるわけで。要は「そこ(スキルなどを踏まえた人選)がきちんと運用されているかどうか」が、「マネジメントである」と考えた場合でも。「体調の変化などで上がり下がりする要素」は、管理するにしても「意外と困難なところ」だったりする。そういう意味では、「早く終わったなら、早く帰えれば良い」わけだし、「終わらないのであれば、何としてでも終わらせるべき」だろうし。確かに、考え方としては「残業は必要」というか、「絶対に必要」なんだろうけど。だけど、「管理する指標」としては、「時間で仕事を管理すること」は、「本質的には違う」と思う。それ(時間で仕事を管理すること)は、どちらかと言うと「アソシエイト」と言うか、「最初からどれだけの時間で達成できるか?」と言う……。
- 井戸
- 要は「作業者であれば問題はない」わけですね?
- 佐藤
- そう。「作業として捉える」のであれば、「それ(時間による管理)でも構わない」のだけど。「作業ではなく仕事として捉える場合」は、「時間」は「本質的な指標にならない」と言うべきであって……。
- 井戸
- 詰まるところ、「プロジェクトの進捗管理上、今日のうちにここまで終われておけばOK」という話ですね? だから、そこ(進捗管理上の目標)が「クリアされていれ」ば、「連絡を受け取る必要もない」わけですよね?
- 佐藤
- だから、「問題なく段取りが組み上がっていれ」ば、「連絡する必要はない」し、仮にあったとしても、「頻繁にしなくても済む」はずだから。そうであれば、「わざわざ権利を主張する理由」にはならないと思う。とは言え、それ(段取りが組み上がっていれば、頻回の連絡は不要になること)は「理屈の話」だから。「実際に現場で運用させる時の難しさ」は「すごくある」だろうし。もちろん、「うちの会社でも数限りなくある」という話だろうけど。だけど、「全ての時間外連絡の無視」は「できないもの」だから。「こういう(つながらない)権利もあるべき」だと思う。だから、言いたかったこととしては、「どうすれば正しく運用できるか?」ということであって……。
- 原
- 結局、「会社ごとにHow toが違う」わけですよね。そもそも、「業務やそのやり方、考え方自体が違う」わけですよ。それでも、例え「何となく」だとしても、誰しもが「『べき論みたいなやつ』に当てはめたがり」ますよね。いわゆる「『男はこうあるべき』みたいなやつ」です。例えば、昔であれば、「日本人なら残業してでも仕事をする」というスタンスの人が多かった。だけど今は、「それ(残業)よりも自分の時間が(大切である)」という人が多いわけですよね。そうなった(残業よりも自身の時間を大切にしたい人が増えた)のであれば、「How to自体を変えるべき」なんですよ。確かに、「やらなければならないことをやること」は当たり前なんだけど、「どうやってやるか?」は、「個人の裁量に任せられる」わけだから。「終わらせるものは終わらせてね」というところは「きちんと守らせる体制」を取りつつ、「退勤の時間を守ってね」「上司もそこ(定時退勤)に合わせてね」と言えばいいのに。「『労働者は弱者である』という主張」だけで、「一方的につながらない権利を要求していること」自体、「ギャップ差」なのよ。「会社がそれ(労働者がつながらない権利を要求していること)を把握してるか?」と言ったら、おそらく「していない」と思う。だから、「報告がない」や「できたかどうかわからない」と言った理由で、「退勤時間以降なのに電話をしてくる」という話になるんだと思う。だからこういう(つながらない権利の)話が出てくるのは、「従業員側と会社側で個々の働き方の共有ができていないから」だと思うんだけど。
- 佐藤
- だけど、「うちの会社場合」は、「ほぼない」気がする。「ほぼない」は言い過ぎかもしれないけれど、「頻繁には起こらない」わけだから。そもそも、「退勤した人に連絡すること」自体「ない」よね?
- 久田
- 「社内で言えば」ですね。「社外とはある」から。おそらく「付き合い方の話」のような気もします。
- 佐藤
- 確かに「社外相手」はあるよね。だけど、そこまで主張すると、「契約の話」になるから少し難しい話だよね。要は「会社の固定電話」と言うか「内線でやり取りする話」だと思う。
- 久田
- 個人的な話をすると、社外の人間から「すごい夜中に電話かかってきた」り。 土日にかかってくることもあるけれど。だけど、「電話がかかってくる時」は、「エマージェンシー(緊急事態)な時が多く」て。だから、仮に「つながらない権利を行使した」ことで、「小さな火種だったもの」が、「週明けには焼け野原」になっていたとしたら……。
- 佐藤
- 「不利益になる」よね。
- 井戸
- もはや「取り返しがつかない」。
- 久田
- だから、「権利と義務の話」ではないけれど、「どう捉えるのか、だろう」という気はします。
- 佐藤
- はっきり言えば、「ケースバイケース」なんだろうね。だから難しい。
- 井戸
- 「つながることを強要」……。強要も「つながられる側に非がある場合」は、「したくもなる」し。難しいな……。
- 佐藤
- 「つながらない権利もあって構わない」とは思う。「権利は欲しい」よね。
- 久田
- だけど、「そこ(つながらない権利)を主張するだけ」でも「成り立たない」。
- 原
- 仮に、「(電話を)かけないで!」と言うのであれば、「『どういうふうにやるからかけないで!』を伝えるべき」だよね? 例えば、「こういうふうに仕事をしていて、どうやって終わらせるから、この時間にはかけないで(欲しい)!」という「意思疎通が取れているかどうか」だよね。
- RYUICHIRO
- それはそうと、「なぜ電話がかかってくる」のか?
- 井戸
- そう。「なぜかかってくるのか?」ですよね。
- 原
- そもそも、上司は「意味なく電話をかけない」ですよね? 「上司にもプライベートはある」わけですし、「会社にもプライベートはある」わけですよ?
- 佐藤
- そうなると、なおさら「なぜかかってくるのか?」だよね。
- 井戸
- おそらく「エマージェンシーが多い」はず……。
- RYUICHIRO
- 「上司から(電話が)かかってくる」のは「相当」ですよね。「かなりマズい」と言うか、「『何かやらかしたかな?』ぐらいのレベル」ですよね?
- 井戸
- ちなみに、自分の場合は、「業務時間内に(電話が)かかってきた」としても、「つながりたくない」とは「思わない」んです。(「業務時間内に電話がかかってきた」ということは、)「何かマズい事態が起こっていることを意味する」から。
- 原
- 普通はそう捉えるよね。
- 佐藤
- ところで、「つながらない権利」は、「業務終了後に対して」なのか、「休日に対して」なのか 。どちらなの?
- 蒲生
- 二つとも当てはまります。
- 佐藤
- どういうこと?
- 蒲生
- 休日の場合、特に欧米では「『ロングバケーションなどの時に、電話をかけてくるなよ!』という風潮が強い」ので。コロナ禍以前の時点で、フランスとイタリアが「初めて法制化した」わけです。
- 井戸
- 要するに、「勤務時間以外につながらない自由」を「権利として保障した」わけですね?
- 蒲生
- 「時間外に対して」は、「海外を相手に考えた場合」は難しいです。例えば、「アメリカ(ニューヨーク)とポルトガル(リスボン)では、「5時間の時差」がありますから。「自分の勤務時間と商売先が違う国という可能性もある」わけです。要するに、「商業の国際化」が「より一層進んで行った」ところもあって……。
- RYUICHIRO
- 時差!
- 井戸
- 詰まり、「おかしな時間に(電話が)かかってくる可能性も考えられる」のか。
- 蒲生
- 日本人の意見としては、「『時間外はまだ良い』。ただ、『休みにまで』は、『少しおかしいでしょう?』という意見が多かった」感じですね。
- 原
- 「休みにかかってくること」は「=エマージェンシー」だよね?
- 蒲生
- おそらく、「エマージェンシー」や社長が冒頭におっしゃっていた「報告がないけど、どういうこと?」だと思います。例えば、「お客さんに説明しなければならないから、今すぐ担当者に訊く必要がある」となった場合があるとして。「おそらくエマージェンシーだろうな」と思って電話に出ますよね? 実は「労働時間外に業務の電話に出ることなった」場合、「企業は手当を払わなければならない」わけです。だけど、「社員には言う勇気がない」ですよね? だから、「権利として守って!」と言うか、「『後ろ盾になって!』という意味合いで日本でも言われてる」のかな? というのが、私の感想です。
- 佐藤
- 「立場として弱い」と言うか、「そういうこと(つながらない権利)を要求しているやつ」は、相場「仕事のできないやつ」でしょう!
- 原
- 言っちゃった(笑)。
- 井戸
- 社長が怒っている!
- 佐藤
- そうだよね? そういうことだよね?
- 蒲生
- 「(大事な連絡が)漏れているからそうなる」わけですよ。
- 原
- 要するに「報・連・相ができていない」わけでしょう? 「自分の報・連・相ができていない」のに、「(勤務時間外に電話を)かけてくるな!」は「おかしい」と思う。
- 佐藤
- それは「おかしい」よね。「何で請求されなければいけないの?」という感じにもなる。
- RYUICHIRO
- 「それは(電話くらい)かけるよ!」となりますよね。
- 井戸
- 何なら、 「こちらとしても、かけたくない」と言いますか……。
- RYUICHIRO
- 「かけるほうも嫌」。
- 佐藤
- だよね! 「何で?」という感じがする。
- 井戸
- 手間だし、気も遣うから。おまけに、「事実関係を調べる時間」もあるし。
- RYUICHIRO
- 「言い方なども考えなければならない」から……。
- 井戸
- 「権利と言われると、何か違う」と言いますか……。
- 久田
- もしかすると、「そういうこと(業務時間外の電話)をしている上司自体がぽんこつ」なのかもしれない。
- 佐藤
- どちらもあり得るのか!
- 井戸
- 確かに「あり得そう」ですよね。
- 佐藤
- 何だか「話題にするには難しいものを持ってきた」感じだよね。 これ以上の話をする前に、先にみんなの声を見ておこう。
TOPICS
みんなの声
- 井戸
- 『退勤後も電話やチャットが鳴りやまない。』
- 久田
- すごい!
- 井戸
- 「チャットが鳴り止まないこと」は分かりますけども。
- 佐藤
- 「鳴りやまないこと」が「日常化している」のであれば、「会社がすごく炎上している」ということだよね?
- 井戸
- だけど、チャットサービスでは「部屋が無数にある」と言うか、「相手の数だけ部屋がある」ことが一般的ですよね? 「そこ(各チャットのルーム)で、いろいろなやり取りがされている」のであれば、「鳴り止まないのも当然」ですよね?
- 佐藤
- だからそこもあって、うち(アートリー)も「ビジネスチャットに変えた」わけなんだよね。最初は、「LINEグループ」などの手段だったんだけど。
- 井戸
- 「ビジネスチャットは通知が来ないから」ということですか?
- 佐藤
- うん。
- 井戸
- (自分から)見に行くなら、見られるけれど?
- 佐藤
- (通常は)「通知が来る」のかな?
- 久田
- おそらく「設定次第」ですよね? そもそも「スマホにアプリをインストールしていなければ、つながらない」わけですし。
- 井戸
- 通知は「オフにしておけば出てこない」ですものね。
- 佐藤
- 通知は「出そうと思えば出せる」のか。
- 井戸
- だけど、「電話が鳴り止まないこと」は問題ですよね。
- 久田
- だから、「本人が悪い」などではなく、「会社全体がエマージェンシー」なのかもしれませんね。
- 佐藤
- 「(エマージェンシーが)全体チャットで起きている」パターンか。
- 井戸
- 「(電話やチャットの通知音が)鳴り止まない」は「よろしくない」。
- 佐藤
- それなら、「まずは鳴り止まない状況を何とかしなければならない」わけだから。いっそのこと「鳴りやまなくて良い」と俺は思う。なぜなら、「こいつ(このツイートのツイ主)は、『この(電話やチャットの通知音が鳴り止まない)状況で退勤している』」わけだから。
- 久田
- その(電話やチャットの通知音が鳴り止まない状況で退勤している)状態で、「権利を行使」なんて言っている場合ではない。
- 井戸
- 確かに、「その(電話やチャットの通知音が鳴り止んでいない)状態で退勤している」わけだものね。
- 佐藤
- 「権利の行使」は「しても構わない」のかもしれないけれど、(その場合、)おそらくこいつ(このツイートのツイ主)は、「省かれてクビになる」と思う。
- 原
- それこそ「解雇」は 今や「だんだん難しくなっている」わけです。しかも「人手が足りない」という面もあるから、会社としては「(残業を)やってもらいたい」だけど、本人は「(残業を)やりたくない」わけだから、互いの主張が「ずっと並行している感じ」がします。だから、先ほどの佐藤社長の意見は、「会社側の意見」ですよね。だから、私が言ってきたようなことが守られていれば、良いのだろうけど、そこを飛ばして、「弱者だけが、ボリュームの多いゾーンに入っている」感じですよね。
- 佐藤
- だから、「より上流が」や「因果関係の話」になるから。例えば、「日本の教育がどうなのか?」や「ゆとり教育の世代が何たら」、「さとりがかんたら」「 今は詰め込みに戻りつつある」みたいに、いろいろあるから。「 国内だけで言った」としても、「世代(ジェネレーション)によって特徴は違う」はずだから。それなのに、ただ何もせず、「隣の家の芝生が青いからどうだこうだ」みたいなことを言っているのであれば、「それってさ……」みたいな感じにもなるよね。だから、「国を良くしていくつもりがあるのか、ないのか」と言うか。「今の自分のライフスタイル」と言うか「自分の働き方のままで得られるライフスタイルが良い」のであれば、「それはそれで黙っていなければならない」だろうし。大体、「弱者の声が大きい」ということ自体が……。
- 原
- 「『弱者』と言うのかな?」とは思うけれど。
- 佐藤
- 言い方が良くないのかもしれないけれど、「『やらない人たちが言ってる割合が多い』のかもしれない」よね。確かに「こんな(電話やチャットの通知音が鳴り止まない)状況が毎日」だとしたら、「ノイローゼだから、辞めたい!」となるよね。
- 井戸
- 既に「なりそう」ですよね。
- 佐藤
- だけど、物事には全て「原因がある」わけだから…。
- 久田
- おそらく、権利を行使して、全てをシャットアウトする前に、会社と話し合うなどの「やらなければならないことがある」と思います。「選択肢が『白か黒か過ぎない』?」と言いますか……。
- 原
- 「0か1か」なんだよね。
- 井戸
- だけど、「本当に受け身姿勢過ぎ」ますよね。
- 佐藤
- そう。「当事者意識がなさ過ぎる」と言うか……。
- 井戸
- 何かエマージェンシー起こった時でも、「マズいな」や「(自分が)解決しなくては!」と思うから、「電話に出ること」も、「ストレスではない」わけで。だけど、「当事者意識がない」から、「何かエマージェンシー起きているらしいけど、私は休みなのになぜ(電話を)かけてくるの?」と思ってしまう、ということでしょう?
- 久田
- 「電話来た。うざっ!」と言うか……。
- 井戸
- 極端に言うと「そういうこと」なんですよ。だから、「受け身過ぎて当事者意識がない」から、「こういう結果になる」のかもしれませんよね。
- 佐藤
- だけど、そんなふうに思っている方が、「給料が安いからどうたらこうたら」と言ったとしても、「それはそうだよね?」という感じもする。
- RYUICHIRO
- そうなるということは、おそらく「コミュニケーションが足らない」のですかね?
- 井戸
- そこは「往々にしてあり得る」だろうね。
- 佐藤
- 「そういう(電話やチャットの通知音が鳴り止まない)状況」でも「きちんとやれる方たち」は、「キャリアが登っていく」わけだよね?
- 井戸
- 仮にこの方も「電話が鳴りやまない状況を変えられる」とするなら……。
- 佐藤
- チャンスだよね? 「おまえ、実はすごく優秀じゃないか!」みたいに。
- 井戸
- そうなれば、「給料も上がり」ますよね? それなら素晴らしいですよね。「会社を変える」わけですから。
- 佐藤
- だから、「鳴り止まない権利」ではなく……。「つながらない権利」! だから、「つながってない状況を解決できた」ら、「昇給できるチャンス」や「キャリアアップできるチャンス」と言えそうだよね。だから、「逆にチャンスと捉えよう」と言うか……。
- 原
- それだと、そのまま「ソリューションになってしまう」から!
- 井戸
- 次のものを見ても構わないですかね? 『時間外は許せるけど、休みと分かってかけてくるのは問題』。これも散々議論したんだよな……。
- 佐藤
- これは「平行線」だ……。
- 井戸
- 確かに、「平行線」です。
- 久田
- もはや「世界線が違う」。
- 佐藤
- 問題なんだよ! 「分かっていてもかけざるを得ないほどの問題」なんだ!
- 原
- 要は「主語が違う」わけですよね。「かけるほう」は、「会社が」や「仕事が」であるけれど、「かけられた側」は「私が」が「主語に来る」わけです。だから、「そもそもが全然違う」と言いますか……。
- 佐藤
- あとは「職種によるのかもしれない」よね。
- 井戸
- おそらくそうでしょうね。次、いきましょう。『生産性下げる法を作るより先に、見直すべき法はたくさんある。』
- 佐藤
- そういうことです。
- 井戸
- 最後いきましょう!『電話はともかく、メールも禁止にするのはやりすぎでは?』
- 佐藤
- 確かに、「メールの通知が来ることで持っていかれる労力」は「ある」だろうけど。だけど、「権利を侵害された場合に訴えられるのか?」と言われると……。
- 原
- 「そういう法を作っていきましょう」という方向性になりますよね。
- 久田
- (既につながらない権利を導入している国によっては、違反すると)「罰金もあり得ます」よね?
- 蒲生
- 「時間外労働が発生しているというログや電話が残っている場合、日本で言うところの労働基準監督署に通報できる」という国もあります。
- 佐藤
- だけど、「労働基準監督署」は、一般労働者が思うよりも「企業側」だから。基本的に労働基準監督署は、「労働者側というマジョリティを疑っている」から。要するに、「労働基準監督署に駆け込んでくる人たちには、何か原因があるだろう」というところまで分かった上で対応してくれているから。
- 井戸
- そうなんですね。(企業側から見れば、労働基準監督署は)素晴らしい働きぶりなのか!
- 佐藤
- 例えば、いきなり駆け込んで来たやつが、「ここの会社はこんな労働基準法違反をやっている!」みたいなことを言ったとして。それで「立ち入りされて違った」場合、企業側としては「おまえら(労基署)、ぽんこつじゃん!」となるよね。だけど、「特定の企業から何人も訴えに来た」となれば、「調査」にはなるかもしれないけれど。だから、「権利を作ること」は「問題ない」とは思う。だけど、そもそも「権利保障が絡む問題が起こらないような会社体制にしていくこと」も「会社が努力するべきこと」だろうから。それが結局、「人材登用面での有利性」や「競合優位性」につながるわけだから。
- 原
- 過激な表現かもしれないけど、「きちんと働いてくれない人を解雇する権利」も会社にはあるよね。
- 井戸
- 同時にね。だけど、「権利を獲得したい」がために、「権利、権利」と言われても、「義務もまともに行使してないのに?」という話ですよね。
- 佐藤
- それはまた別の理由から「問題になる」よね。「会社側に解雇権がある」となった場合……。
- 原
- それ(解雇権)は「強行する手段」では……。
- 佐藤
- 「ちらつかされ」たり。
- 井戸
- 「あるんだぜ!」みたいになったりしたら。
- 佐藤
- 「突然弱者になってしまう」。だけど、今や「弱者はどちらか?」といった場合、おそらく「企業」が「弱者」になっているよね?
- 井戸
- 「雇ってもらっておいて」という言い方は良くないのかもしれないですけど。「働き口があって、給料ももらっている状況下で『つながらない権利』なんて良く言えたな」と思います。
- 佐藤
- 「企業が社員を訴えるケース」は稀だよね? 「社員が企業を訴えるケースのほうが多い」わけだから。
- 久田
- それなら「転職すれば良い」と思う。要するに「今の勤め先と合わない」わけでしょう?
- 佐藤
- 「転職する権利」ということ?
- 久田
- そうです。「転職する権利」。
- 佐藤
- それは「既に保障されている」よ(笑)。ソリューションを出していきましょうか。
TOPICS
ソリューション
- 井戸
- お願いします。
- 佐藤
- 本日のソリューションはこちらです。「つながる権利も作ろう!」。「つながらない権利を作る」なら、「つながる権利を作っても構わない」よね? 要は、「つながる」も「つながらない」も「状況次第の話」でしょう? 「フェアじゃない」よね?
- 井戸
- シャットアウトされて。
- 佐藤
- 「一方的過ぎ」だよね? 「『つながらない権利』がある」のなら、「『つながる権利』もある」わけでしょう?
- 原
- むしろ「つなげる義務」にしてほしい。
- 佐藤
- それか、「企業側もつながらない権利を持ってほしい」かな。社員から電話がかかってきたとしてもつながらない……。
- 井戸
- それは「フェア」なんですか? 今の社長の発言で分からなくなってしまった……。
- 佐藤
- いずれにしても、「フェアとはそういうもの」だよね? 「どちらかに偏っているパワーバランス」では「ダメ」だよ。 ありがとうございました。
- 井戸
- 荒れたな!
- 佐藤
- なぜかこういう話題になると、「少なからずいらっとする」んだよね。何でかは分からないけれど。
- 井戸
- 社長は「途中から怒っている」んですもの。「オコ!」みたいになって……。
- 原
- だけど、「経営者ならそうなって(途中で怒って)しまうもの」なのよ。
- 井戸
- 確かに、社長はしばしば「『経営者側』として見ています」からね。
- 佐藤
- 「ダイバーシティをマネジメントすること」が「経営」だからね。だけど、「そもそもの前提条件が間違っているやつの話」になると、「それ(間違った前提条件)をどうやって正すのか?」と言うか「『(間違った前提条件を)正す権利』が欲しい」。全てを飛ばして、「前提を確認する権利みたいなもの」が……。
- 久田
- 「権利の取り合い」が……。
- 佐藤
- 権利の取り合いだよ! もはや「『前提(条件)を擦り合わせる権利』が必要」だと思う。
- 井戸
- 確かに私も、20歳そこそこの頃ですけど、こういう気持ちになったことはありますよ。「 休みの日かけてくんな!」みたいな感じで。今、その頃の自分の言動を振り返ると、「まだ拙かったな」や「辛抱が足りていなかったな」と思って、「こうした感想になる」んですよね。
- 原
- 「『溜息の回』になってしまった」ね。
- 佐藤
- ところで、「士業でつながらない権利が欲しい」と言ったとしたら、「とんでもない」よね。
- 原
- 「完全に事件」だよ!
- 井戸
- まず、「取引先が困る」から!
- 佐藤
- 「士業者全員がつながらない」。
- 原
- その場合、(電話が)かかってくる時は、「エマージェンシーの度合いが高い」のね?
- 井戸
- ありがとうございました。来週以降の放送はこちらの通りとなっています。次回放送も木曜日の夜10時となっています。また次回もお楽しみに!
- 佐藤
- 最後までご視聴ありがとうございました。さようなら!
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