
2021.10.07 放送分
ダークストア
第49回アートリーアカデミア
THEME
ダークストア
今回のテーマは「ダークストア」。最近日本に上陸した「フードデリバリー方式のネットスーパー」のことだ。1号店が東京に出店したばかりの『OniGO』という店舗が例示されたため、出演者一同は興味津々で話に興じる。「市場で勝ち抜くには?」という議題で交わされた意見やRYUICHIROの発言を元にソリューションを見出していきます。
TOPICS
ニュースの話題
- 佐藤
- 今夜もやってまいりました。アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマはこちらです。「ダークストア。国内初のダークストア 10分で配送。今年8月、目黒区に国内初のダークストア『OniGO(オニゴー)』が開業しました。ダークストアとは、客が来店するのではなく、専用アプリから注文し、スタッフに配送してもらうシステムの小売店舗を言い、欧米や中国では急速に広まりつつある業態です。商圏は店舗を中心に1.5キロメートル以内と狭い範囲に設定し、注文から10分で配達できるダークストアのサービスは、フードデリバリーサービスに続き、今後日本各地で急拡大するでしょう」
- 佐藤
- 「ダークストア」ですけれど。徹郎さん、何か補足があればお願いします。
- 蒲生
- 『OniGO』という店舗ですが。いわゆる倉庫のような場所に1000種類ぐらいの日用品や食品などが常に置かれていて。注文が入ると「自転車やバイクでデリバリーの人が10分以内に届ける」ということです。「(配送時間)10分」は「宅配」と言うよりも「速配」という言葉でサービスのブランディングとして浸透しつつあります。
- 佐藤
- これは「ダークストアが10分(で配達できる)」なのか「『OniGO』が10分(で配達できる)」なのか、どちらなの?
- 蒲生
- 「『OniGO』が10分(で配達できる)」ですね。
- 佐藤
- 「『OniGO』が10分で(配達できる)」ということなんだ。でも、言い換えると「10分で配送できるエリアしかサービスが展開されていない」ということだよね?
- 蒲生
- はい。(対象エリアは)「1.5キロ以内」です。ちなみに、(配送時間)10分の内訳は、「 3分が梱包、7分が配達」という内訳です。
- 佐藤
- 「10分で来る」なら、文句なしで便利だよね。
- 原
- これは「エリア」で考えるとすごいのよ。「ランチェスター(戦略)」で考えてもそうだけれど。「エリアで勝つ上ではすごくいいもの」だと思って。例えば「商店街のA店とB店で買い物をしてから帰る」として。その場合、「車まで運ぶ」としても、「それなりの荷物を持たなければならない」わけですよね。 ましてや「水を箱買いしていた」とした場合、「一人で全て持っていくこと」は難しいかもしれない。だけど、『OniGO』のようなダークストアの場合は、「お願いすれば、持ってきてくれる」わけですよね。だから、「すごくニーズに合う」と言うか「その場で短時間でやってほしい」という要望の対応には、「すごく役立つだろうな」とは思うんです。
- 佐藤
- 『OniGO』の配達スタッフは、『Uber Eats』のように「アルバイトが中心」なの?
- 蒲生
- 一応、「待機しているスタッフ」らしいです。
- 佐藤
- 要は「(配達)専用要員として雇用している」わけか。どうですか、(皆さん。)『OniGO』は知っていましたか?
- 井戸
- 『OniGO』は知らなかったです。
- 久田
- 全く初めて聞きました。
- 佐藤
- だけど「ダークストアとは知らずに使っているサービス」は結構ありそうだよね。言うなれば『 Amazon』も「ダークストア」でしょう? 結局、「倉庫があって、そこから商品を発送しているわけだから。
- 井戸
- 「今まで実店舗がなかったから気づかなかった」ということですよね?ちなみに私は、『OniGO』のことを「新手のネットスーパーか何か」だと思っていました。
- 佐藤
- ダークストアの語源というかは、「店舗はあるけれど、人が入れなくて真っ暗にしているから」だよね ? (真っ暗にしている理由は)「電気代を節約するため」かは分からないけれど。だから「ダークストア」と言われているんだよね? (『OniGO』の運営元は、)「元からダークストアを経営していた」わけじゃないんだよね?
- 原
- おそらく、元々は「普通の物販だった」んでしょう。
- 佐藤
- それがコロナショックか何かで、「ダークストアにした」んだよね?
- 原
- 一時期……、それこそコロナ禍が始まってすぐの頃は、「世間自体がひっちゃかめっちゃか」でしたけれど。その折に、とある運送会社では「買い物代行をやろう」という話があったそうでして。要は利用顧客が「購入ができない」となった場合、運送会社の料金は「運賃計算」だから「採算が合わなくなる」んです。今回の話は「お店側が(配送まで)やる」ということですよね。商圏は狭いエリアで……やり方の問題は「またあとでの話」になるでしょうけれど。だけど「市場をエリア単位で見て、出店できる」わけですよね。例えば「住宅地の真ん中」でも「ストアが1店に倉庫が1棟あれば」。「それだけで成り立ち」ますよね。
- 佐藤
- だけど、「考え方次第」だよね。現状は「狙ってやる」というよりも「既存の資産」を活かして「そのまま経営しても良い」だろうし、場合によっては「潰れそうなところ買収しても良い」という見方はあるよね。
- 原
- 要するに「会社自体の利用の仕方」だろうね。
- 佐藤
- 実際、『OniGO』は「10分で届けてくれる」として。確かにそれは「便利」だろうけど、消費者としては「10分」じゃなくて、「正味20分の距離」でも良いよね。事実、「10分違え」ば、「もう少し郊外にも行け」たり。そもそも、「ダークストアにしておく必要性もない」だろうし。
- 原
- そうは言っても、「ダークストアでなければならない理由」が何かと言うと。「コロナ禍だから行きたくない」ということもあるとは思いますが。「実店舗がある」と「レジや陳列する人」が必要になるわけじゃないですか。また、生鮮食品を扱うのであれば、「刺身を切る人」なども「常時必要になる」わけですよ。だけど、「ダークストア化する」ことで、「コストが意識される」と言うか、「不要な人件費を削減して、物を売ることだけに特化できる」わけです。だから「固定費を下げられるわけです。それから「『OniGO』の商圏が10分圏内」である理由として考えられることは、「配送スタッフの人数」なんだと思います。例えば、仮に商圏が「20分圏内」だとした場合、「1回の配送にかかる時間が長い可能性」は考えられますよね。その際に、「他の問い合わせが来た」としたら、「スタッフがフル稼働していて、誰も対応できない事態は避けたい」ですよね。だから、「(自転車やバイクなどで)すぐに行って戻ってこられること」が、おそらく「商圏が10分圏内であること」の前提だろうと思われます。
- 佐藤
- 要するに、「10分圏内であれば拠点から近い」ということ? だから、『OniGO』の戦略としては、「(商圏は)敢えて広げない」ということだよね?
- 原
- おそらくそうでしょう。
- 蒲生
- ちなみに『OniGO』は「即配」と併せて「時間帯配送」もしていますので、「配送時間は翌日の午後2時」などの「予約配送」も可能です。いわゆる「オプションサービス」ですね。
- 井戸
- 予約もできるんだ。「急ぎの人には10分で届く」し 、「予約しておけば、その時間に持ってきてもらえる」ということか。
- 佐藤
- 言うなれば、「より便利性を高めたイオンのネットスーパー」のような感じだね。ところで、配送料はタダなの?
- 原
- いやいや。「有料」ですよ!
- 井戸
- 何かありましたよね? 確か「300円」でしたっけ? 商品の値段にも多少ならず手数料は付加されているように思います。
- 蒲生
- 『Uber Eats』のように。
- 井戸
- 「多少のロイヤリティのようなもの」が、「配送料に加えられている」ような気がします。
- 原
- だけど、「車を利用する」とした場合、ガソリン代や駐車場代考えると、「300円」は「安い」と思う。
- 佐藤
- 「絶対的に安い」と思うよ。
- 原
- おそらく「そういう目論み」なんでしょう。
- 佐藤
- それはそうと、「『OniGO』は既に(日本国内に)上陸した」の?
- 蒲生
- はい。日本初出店は(2021年)8月25日。
- 井戸
- 目黒区にできました。
- 佐藤
- 目黒区にできたんだ。(個人的には「ダークストア」そのものが)「面白い」と思う。
- 蒲生
- ちなみに(ダークストアは)世界では2000年代から既にちょこちょこできていて。最新の情報では「アパレルのダークストア」が結構あるようで。最短だと「2時間で服が届く」らしいです。
- 佐藤
- だけど、「10分で服を届けてもらう」というのも何だかね。「お前、どこに行くの?」と言うか。
- 原
- 「そんなに急いで買わなきゃいけないくらい服を持ってないの?」と言うふうに思いますよね。
- 井戸
- 「急に何かあったの?」みたいに思いますよね。
- 佐藤
- (よく分からないけれど「何か」が)「暴走した」ように見えるよね。
- 井戸
- そうは言っても、「服」は「サイズ」が絡むから難しいですよね。「消耗品」なら構わないんでしょうけれど。「服」の場合は、「サイズの問題をどうするんだろう?」と思ってしまって。
- 原
- (衣料品のサイズは)「メーカーによって違う」だろうし。
- 井戸
- 自分もアパレル業をやっている手前、「アパレルにこういう売り方もあるんだ」とすぐに導入を考えるところはあるんです。だけど、「服」と「靴」ばかりはどうしても。「オンラインでしか買わない人はどうやってサイズを確認しているんだろうな?」と首を傾げてしまって。
- 久田
- 「少し待ってもらって、試着している」とか? それで、もしもサイズが合わなかった場合は、「すいません」と別の物を取りに帰ってもらう、んじゃないですか?
- 井戸
- それは「試着してすぐ返品できる」ということ?
- 久田
- 「靴」なら問題なくできそうですよね。
- 佐藤
- だけど、「ネットで買い物する勢」で「アパレルまでネット購入する層」にもなれば、大体とは言え「自分のサイズ感」は「分かってくる」から。
- 原
- 「使い慣れていれば」という話なんですよ。
- 井戸
- それなら、例えば「『ZOZOTOWN』みたいなところがやりだした」としたら、流行るかもしれないのか。
- 蒲生
- 恐らく、「アパレルのダークストア」の商品帯は「下着や靴下などが中心」だと思うんです。だから、そこ自体は「じっくり迷って買う」という場所ではないでしょう。
TOPICS
テーマ討論
- 佐藤
- そう(アパレルダークストアが即決購入する場所)であるなら、ここまでの話とは「少し違ってくる」だろうね。一度、課題も見てみましょう。
- 井戸
- 「ダークストア。課題:ダークストア市場で勝ち抜くには?」
- 佐藤
- どうですかね? 「ダークストア市場」と言うか「ダークストアが(市場に)参入してきている感じ」だよね。
- 蒲生
- ちなみに『OniGO』は、「1年間で100店舗を展開する」という目標を発表しています。
- 井戸
- 8月に1店舗目を開店させたばかりで。
- 佐藤
- だけど、できるだろうね。「たった10分でモノが届く」というイメージはあまりにも強烈だから。
- 井戸
- 加えて「コロナ禍であること」も追い風ですよね。
- 佐藤
- 例え「今から注文した」としても、(注文したモノは)「(アートリーアカデミアの)収録が終わる前に届く」わけでしょう?
- 井戸
- そうです。余裕です。「ソリューションを出すまでには届く」と思います。
- 原
- どちらかと言うと、むしろ『OniGO』は「多店舗展開せざるを得ない」と思うんです。理屈としても。なぜなら、「物流には備蓄基地が必要」だからです。マーケティング市場でよく言われる「マイクロフルフィルメント」という言葉がありますよね。どういうことかと言うと、「物流の分散」のようなことです。要するに「(備蓄)基地ごとに(在庫を)持っていて、必要なところに必要な物資を持っていく」ための連携が取れるようにしてあるから。だから、例えば「今、目の前でお客さんから注文が来た」とした場合、「(注文された商品が)どこの店舗にあるかまでがきちんと見えるシステム」があることで、「すぐに配送できる」という条件が満たされるわけです。
- 佐藤
- 要するに「やればやるほどスケールメリットが強烈になって、参入障壁も高くなり、インフラ化していく」わけね。
- 原
- つまり、「(サービスとしての)パッケージングがきちんとできればできるほど、商品の物流が確定する」わけだから。その結果、「実利益が見えてくる話」になるだろうね。
- 佐藤
- もしかすると、「イオンが『OniGO』などのダークストアに食われるかもしれない」よね。(七菜子は)どう? 何か発言したそうですが。
- 久田
- (私の意見としては、)「あまり競合優位性はない」だろうと考えていて。事実、『Uber Eats』で、「『からあげクン』も届けてもらえ」ますよね。だから例えば『Uber Easts』が「『Uber Life』というサービスを始めました」として。「(『からあげクン』のように)コンビニで買ってきて届けます」となったとしたら、「10分の壁」も「簡単に越えられる」だろうし。あるいは仮に「イオンがチャリンコ部隊を100人雇った」としても「簡単に捲られる話」ですよね。だから「実店舗を持っているところ」と「どうやって差を付けて優位性を持つのかな?」とはずっと思っていて。実際、あまり革新的だとも思わないし、「捲られそうだな」と思っていました。
- 佐藤
- 「(お届けまで最短)10分」というのはやはり印象としては「強烈」だよね。そもそもユーザーは、「プラットフォームをたくさん持ちたくはない」ものだから。言うなればもはや「潜在意識の問題」だろうね。そうなると、「買い物は『OniGO』使う」という感じになるだろうね。
- 井戸
- 「これは『OniGO』、これはイオンとは使い分けない」ということですよね?
- 佐藤
- そうなる(『OniGO』が普及する)と「やらなくなる」だろうね。ちなみに(『OniGO』は)何を運んでくれるの? 食品も運んでくれるの?
- 井戸
- 運んでもらえます。
- 佐藤
- 「『来てもらえるんなら便利だよね』という勢」は、「完全に持っていかれる」だろうね。イオンはそれを既に持っていたわけだもの。本来イオンは 高いシェアを持っているじゃない。「それ(イオンが占めていたシェア)が削られていく話」だよね。だから、早い話が(イオンとしては)「防衛戦」なんだよ。それにイオンが「100人のチャリ部隊を雇ってまで即配サービスをやるか」と言っても、おそらく「できない」よね。
- 原
- 「イオンが突出しているところ」は、「郊外型の大型店舗として出して、そこに集客させる」わけですよね。要は「来てもらう」ということだよね。だけど、「近くでお手軽に済ませたい」という発想で言うと、「(面倒な買い物は)早く終わらせたい」と言うか。だけど、「必要なものが欲しい」場合に、「それが10分で届く」のであれば。
- 井戸
- 「ユーザーが何に重きを置いてるか」ということですよね?
- 佐藤
- 「イオンに行く時」は、「まとめて1週間分買う」みたいな感じだよね。だけど、(『OniGO』などのダークストアによる配送サービスの場合、)変な話かもしれないけど、「1日分からでも構わない」わけだから。
- 久田
- 「業態」というか「方向性」が「全然違う」わけですね。
- 井戸
- ターゲットが違う。
- 佐藤
- だから、「ターゲットが食われる可能性」は出てくるよね。
- 原
- 感覚で言うと、「昔、近所にあったスーパー」みたいなことですよね。要は「スーパーが宅配してくれる」感じですよね。昔なら、「自転車でぴょーと行って買ってきた」ところのものが、イオンの場合、「行かなくてもそのまま買える」という話ですよね。
- RYUICHIRO
- 便利。
- 井戸
- ターゲットが違うのか。納得。
- 原
- 『OniGO』の場合は、この先「プラットフォームとして成立しやすい」ですよね。それこそ「サービスもきちんとしている」から、(後発サービスにとっての)「ベースになる」だろうし。「人の配置」もそうだろうね。それに「100店舗展開します」ということは、「立地要件」などで「ある程度の目処が立っている」という話になるだろうね。(運営側としても、)むやみやたらと「100店舗」とは言わないはずだから。要は「採算の分岐点」が、おそらく「100店舗」なんだろうね。あとは「市場」というか「エリア」で言うと、「1.5キロ圏内に倉庫を複数持っておけ」ば。「どこが一番近いか」も、「どこが倉庫に一番良いのか」も管理しやすくなるので。
- 佐藤
- 「ドミナント戦略になりがち」だよね。だから、基本的には「都内にばんばん開拓していく感じ」になるだろうね。
- 原
- 要するに「そこの市場で一番になりやすい」よね。
- 佐藤
- だから、そのエリアのイオンなどの大型スーパーが少なからず……。
- 原
- 打撃は大きいんだよ。
- 佐藤
- 赤字になるわけだよ。
- 原
- しかも、「定額コスト」は絶対的に低くなるわけですよね。イオン場合、用地を持っていたり、賃貸なら家賃のかかっていたところが、ぎゅーっと小さい範囲で……。
- 井戸
- 「イオン側の固定費」ということですか?
- 原
- 「固定費は下がる」よね? そもそも「用地買収」すら必要ないわけでしょう? 要は「そこのエリアのニーズがなくなって」も、賃貸なら「建物から撤退するだけで済む」わけです。
- 佐藤
- (大型のイオンモールのような)あれだけの(規模の)もの造ろうとしても、(基本的には)あの大きさの土地は売ってないから。「人々が交渉して造る」わけだから。
- 井戸
- 「初期投資が楽」だから、「撤退する時も速い」ということか。
- 久田
- 動きが速い。
- 佐藤
- 展開自体も早いから。だから、(「ダークストア」は)「参入してきているほう」で、(イオンは)「シェアを取られていくほう」だから。詰まるところ、「基本的に同じことをする話」にはなってくるよね。
- 原
- 要するに「コピペがしやすい」ということだよね。
- 井戸
- 「商材だけ変えて」ね。
- 佐藤
- ビジネスモデル自体が「非常にシンプル」だからね。
- 井戸
- ということは 「勝ち抜くには商材をどうするか」ですよね。
- 佐藤
- だけど、これ(ダークストア)はどれぐらいの粗利を取れるんだろうね?
- 原
- 基本が「物販」でしょう? そこまでは取れないよね。ただ、「実店舗を持っているとかかる」人件費や電気代のような固定費は削れるけど、「粗利を稼げる」のは、結局は「売ってから」だから。「ストックを抱えなきゃいけない」というか「倉庫としての在庫量はどうしてもかかる」わけだから。詰まるところ、「ダークストア」という商業形態は「回転率を求められるビジネス」というわけです。だからその分、「認知されるためのECサイトなどの施策をどうするか」が肝になるんだと思います。
- 佐藤
- 要は「いくら小さいとは言え、便利なところに作らなければならない」わけだから。都心だと家賃などが「そこそこかかる」よね。
- 原
- だから、「(固定費が完全に)かからないわけではない」というところが、先ほどの話で出た「価格帯」と言うか「一品当たりに付加される金額」に繋がると思う。だから、『OniGO』が「どこまでシェアを広げられるのか」は、今後どうなっていくか見ていく必要がありそうですよね。
- 佐藤
- だけどアメリカでは(『OniGO』の)展開は「進んでいる」わけだから。 「インフラ的なメリットが見えている」んでしょうね。言うなれば、「スーパーだけでは終わらない」というか。
- 原
- おそらく「次のニーズに合わせて変化させやすい業態」だと思うので。その結果、「宅配」から「実店舗になる」可能性もあるよね。「戻そうと思えば戻せる」からね。だから「その時の(世間の)状況に合わせて変化できること」も前提になのかもしれないですよね。
- 佐藤
- 今は「点で見るとダークストア」だけど、「線で見たときには別のものになっている」可能性もあるだろうね。だけど、「ダークストア市場で勝ち抜くには」という話だから。実際はどうなんですか? 「ダークストアにできそうな稼働してない店」は多いの?
- 原
- 「スーパー」はあるけれど……。
- 井戸
- (ダークストアは)「メインがスーパー系」のようですものね。それ(スーパーマーケット)以外の業種なら、「薬局辺りが良いかな」と思いました。
- 佐藤
- (ダークストアにする店舗は)「ある程度大きくて棚が陳列されていれ」ば、「居抜きでそのまま使えそう」だよね?
- 蒲生
- 海外の事例で言うと、「潰れたスーパーを買い取って、ダークストアとして稼働させる」ケースもあるようです。
- 佐藤
- おそらく、そういうことだよね。だから「取り合い」だよね。ところで、現状 「居抜きの店」はどれだけ……。
- 井戸
- 「商材」だけでなく店舗も。「居抜き(物件が)、あったぞ!」という感じで。
- 佐藤
- だけど、(店舗は)「居抜きでなくても良い」のか。要は「倉庫を借りてきて、モノを陳列させておけば成立する話」だものね。むしろ「倉庫」であれば「陳列する必要もない」のか。
- 井戸
- 「置いておけば良い」わけですからね。もはや「どこでもできる」。
- 蒲生
- 倉庫でなくとも「会社」や「工場」などの一角でも。
- 原
- 「場所」というか「建物さえあれば、OK」みたいな解釈になってますけれど、「食品」の場合は「どうしても冷やさなければならない」というのはあるとは思います。だけど、「冷凍庫」があれば解決されるでしょう?
- 佐藤
- だから、「今から始める」なら、イオンの場合だと「既にユーザーがいる状況」だから。ネットスーパーにすぐに切り替えるのであれば。「向こう(『OniGO』が)10分でやるなら、うち(イオン)も10分でやるよ」みたいなことをやらないと。
- 井戸
- 「イオンは強いんですよ」とやらないと負けますよね。
- 佐藤
- だから、「楽天とAmazonの話」ではないけれど。それまでは「楽天が国内のシェアを占めていた」はずが、「Amazonがプライム会員は無料配送」と銘打っただけで、「みんなAmazonで買うようになった」わけだから。
- 久田
- だけど、今どちらかと言うと、ネットスーパーは 「動きが逆」なんですよ。「日曜日の配送はやめました」だったり、「前日までに予約してください」となったり。要は、(ネットスーパーの運営側が)「従業員の働き方を重視している」かららしいです。だから、「すぐに呼び出されて、自転車で持っていけ」は逆方向の気がする。
- 佐藤
- 要するに「攻めるのか」「 守るのか」と言うか「状況をどう捉えるか」だよね。
- 原
- 「エリアによる」だろうね。例えば、人口密集地域で人が大勢生活しているとして。それ(生活している世帯)が「単身者なのか」「家族が多いのか」でも、「使う層」というか「ニーズのある層」は「違う」と思うよ。
- 佐藤
- そういう意味では、「ターゲットは場所に応じて変わってくる」だろうね。
- 蒲生
- 『OniGO』自体は、「高所得共働きでお子さんがいらっしゃる世帯」をターゲットにしているんです。だから、商品ラインナップは「そこに近付けるにしている」と思います。あとは、海外の事例その2ですが、「郊外のダークストア」になると、「配達範囲がむやみに広い」という可能性もありますよね。だから、「注文したらドライブスルーで受け取ってもらう」という「 配達員すらいないダークストア」という形態もあるようです。
- 佐藤
- 要するに「取りに行くだけ」だよね? 松坂屋系の『ピーコックストア』だっけ? でも悪くないのかもしれないね。今の話で言うと、「ちょっとした高級スーパー」的な感じで。そうすれば、「ターゲット面」でも「差別化しやすい」かもしれない。言ってしまうと、「配達料を払ってでも来てほしい」という話だよね? (配送料が)「1回300円」でも 、「10日使うと3000円」になるわけだから。それは「スーパーに行く層」とは逆だよね。「スーパーに行くのは安いから」でしょう?
- 井戸
- おっしゃる通り、スーパーは元々そういう(安く買うために行く)場所でした。
- 佐藤
- だから、それ(安さのため)とは逆だよね。「300円払ったとしても来てもらったほうが便利だぜ」と言うか。どちらかと言うと「高所得者寄りの発想」だよね。
- 原
- 「お金で時間を買う」という発想だから。そういう(高所得者)層にはマッチしやすいだろうね。
- 佐藤
- あと、若者にもそういう(時短思考の)方が多いよね? RYUちゃんはどう思っているの?
- RYUICHIRO
- 確かに、「早いこと」は「嬉しい」です。「頼んだらすぐ来ること」は「嬉しい」。だけど、「 実物を見たい人」や「 おじいちゃん、おばあちゃん」は「使うのかな?」とは思って。(サービスを展開していく)「エリアも大事だな」と思いました。
- 佐藤
- 今思い付いたのは、「タブレットも一緒に配ると良い」のかもしれないよね。
- 井戸
- 注文用の?
- 原
- 「欲しいものがあればポチッと押してね」と言伝てね。
- 佐藤
- 確かニュースであったよね。楽天かどこかが、三重辺りの離島で。普段は三重の本土まで船で行き来して買っていたんだけど、それ(船での移動)ができなくなって。だから「ドローンで注文できるようにした」という話で。近くのスーパーに行って、欲しいものを口頭で伝えると、2時間に1回くらいのペースで届けてくれるらしいよ。ドローンがコンテナで運んできてくれて、1日に何往復かしているらしいよ。
- 原
- 1日に何往復も便があるんだ。
- 井戸
- そうなると、もはや補給物資みたいです。
- 佐藤
- 確か「コロナの影響」か何かの理由で、やっているんじゃないかな。
- 原
- それを当たり前のように「本土内でもやってくれれば文句なし」だよね。
- 佐藤
- だけど、そういう趣旨ではない。
- 井戸
- 離れ島だからものすごくありがたみがあるわけで。
- 佐藤
- 「(本土まで)何キロの話」だから。
- 久田
- だから、国内でやった場合、「ドローンか宅配かだけの違い」で「ただのコープ」ですよね? みんなで注文して……。
- 井戸
- 「これ、私の!」とみんなで補給物資を分けて。
TOPICS
みんなの声
- 佐藤
- 一度、みんなの声を見てみましょう。
- 井戸
- 『デリバリーの自転車がたくさん増えそう。道を歩くとき気をつけないと。』
- 佐藤
- 既にそうなってるよね。あれは非常に危ない。
- 井戸
- 「危ない運転の方」が結構多いですよね。言うまでもなく危ない。
- 佐藤
- 「『Uber Eats』かどこかの配達員がチャリで高速道路に乗ってしまっている話」も時々出るよね。確か、「首都高にチャリで入って、逮捕された」だったかな?
- 井戸
- そんなこともできるんですか?
- RYUICHIRO
- もしかしたら、渋滞が増えてくるかもしれないですよね。
- 井戸
- 「歩道の」ね。
- 佐藤
- だけどこれ(デリバリー)はもはや(配達要員が)「人ではなくなっていく話」だよね。
- 原
- 今は「人が自転車で」だけど。そうは言っても、さっきのドローンではないけれど、本当は「自動のほうが良い」と思います。
- 佐藤
- だから、『OniGO』も「そういうビジョン」は持ちながらやっているだろうね。例えば、「10年以内のビジョン」として、「自動配達」や「自動運転」辺りは掲げられているかもしれない。
- 井戸
- いずれは「無理が来ます」ものね。次、いきましょう。『少子高齢化との相性も抜群かも。』
- 佐藤
- 要するに「来てくれるから」だよね?
- 井戸
- 歩いて外に出られない方もいますから。『市場が広がった時、どう差別化するのだろう。』
- 原
- どういう意味なの?
- 佐藤
- 「広がった時にどう差別化するか」だから……。
- 原
- 要は「商品のラインナップ」などの話だよね?「 (対応してもらえる配送)時間」だったり。
- 佐藤
- 「市場が広がった場合の『OniGO』が」ということ? (だから、同業他社が増えてきた場合、)「どう差別化されていくのか」なのか。だけど、いろいろあるよね。「高級路線」もあるだろうし、「専門路線」もあり得るだろうし。
- 原
- おそらく「格安路線」も出てくると思うんだよね。だから、「商品のラインナップ」や「宅配の仕方」、「価格帯」などで違えてくるだろうね。
- 佐藤
- それはいわゆる「格安アイテムだけど、1000円以上の注文で無料」みたいなことだよね?
- 井戸
- やり方はいろいろありそう。
- 原
- そうしたところで「差別化が進む」んだろうね。
- 井戸
- 最後、いきましょう。『10分でお届けはさすがに大袈裟だろう。』
- 佐藤
- 本当に大袈裟だよね。「10分」はさすがに無理だよね? だけど、「実際に10分で来る」の?
- 井戸
- 「10分で来る」らしいです。試した人の情報では「8分ほどで来た」らしいです。
- 原
- それだと、昔の「30分でピザを届ける」という業者の到着を「飽きずに見張っていること」と変わりない。
- 佐藤
- 「10分」と言っても、「エレベータが混んでいたら無理」だよね?
- 井戸
- 確かに。「タッチの差で5秒アウト」みたいな。
- 蒲生
- あとは、「(無意味に待ち時間の長い)信号」だったり。
- 佐藤
- 「タワマンの高層階」も当てはまりそうだよね。RYUちゃんからヒントをもらったので、書いていきましょう。
TOPICS
ソリューション
- 井戸
- 生徒会長、本日のソリューションをお願いいたします。
- 佐藤
- 本日のソリューションはこちらです。「注文端末を配ろう!」
- 井戸
- さっきのタブレットだったり。
- 久田
- 「絶対に良い」です。
- 佐藤
- 高齢者向けだから、できれば「既に起動されていて、壁に掛けられるようにして」おいて。
- 井戸
- 要は「届いたらすぐに使える」状態になっていて?
- 佐藤
- 「顔認証のテレビ電話で繋がる」感じの。要は口頭で「何々ちょうだい」と注文できて。
- 原
- 「これ、欲しいんだけど」と言ったら、「分かりました」と返してくれるようなコンシェルジュがいて。
- 井戸
- 「以上でよろしいですか」と確認してくれるんですね?
- 佐藤
- それ(注文用端末)があれば、今度は「緊急医療センター」みたいな役割も担えるよね。
- 原
- 例えば、「体調が悪い時」に……。
- 佐藤
- 「『緊急医療支援』的なボタンをポチッとできるサービス」が「保守まで込みで月額で何千円」で利用できれば。
- 久田
- 社会のためになる。
- 佐藤
- 「どうしました?」とオペレーターがすぐに対応してくれて。
- 原
- これ(緊急対応付き注文用端末)は、「介護業界の人に広めると上手くいく」気がする。
- 佐藤
- だから、(『OniGO』は)「そういうインフラ」も狙っているかもしれないよ。要は、最初の話ではないけれど、「宅配のみならず、10分でアクセスできるインフラを作る話」になるだろうから。
- 井戸
- 「物販だけに限らない」という話か。
- 佐藤
- とは言え、「やり方次第」という話だけど。
- 原
- 「家の周りに街ができる」というような発想だよね。「家の前に商店街ができる」と言うべきか。今の話をまとめると、「いざという時の病院」もあれば、『サザエさん』で言うところの「三河屋さんのようなサービス」もあるわけで。
- 佐藤
- 今は「孤立化していっている世の中」だから。高齢化社会においては、それ(孤立化)がこういうこと(緊急対応付き注文用端末の導入)で改善されていくと「良い」よね。ありがとうございました。だけど、いろいろな概念が出てくるよね。(最近は)なかなか(ソリューションを)思い付かないもの。
- 原
- 時に「逆転の発想」だからね。
- 佐藤
- だけど、「思うことはある」のよ。どちらかと言うと、「市場の発想」と言うか「ニーズベース」で考えがちだよね。実際、これ(ダークストア)はどちらかと言うと、「ニーズ」ではあるけれど。そうは言っても「10分で届くこと」はどちらかと言うと、「切り口」や「ファンクションの話」だと思うの。「機能だけでビジネスモデルの勝算を見いだせること」は少なからず「上位技」と言うか。「戦略の立て方や思いきり方が上級者向けだな」とは思いました。
- 原
- むしろ「思い付きではなく、事業であること」がよく分かるよね。
- 佐藤
- だから、「10分で届けられる」という機能が「ビジョンを広げている」から。「ポジショニングの話」ではないもの。「着眼の仕方が、すごく勉強になり」ます。ありがとうございました。
- 井戸
- 来週以降の放送はこちらの通りとなっています。次回の放送も来週木曜日、夜10時にお会いしましょう。次回もお楽しみに。
- 佐藤
- 最後までありがとうございました。さようなら。
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