
2021.07.22 放送分
リテールテイメント
第38回アートリーアカデミア
THEME
リテールテイメント
今回のテーマは「リテールテイメント」。「リテール(小売)」と「エンターテイメント(娯楽)」を融合させた、「楽しみながら購入体験などができる店舗サービス」を指す。ECサイトの一般化やコロナ禍などの影響で実際の店舗に足を運ぶ人が減少したことから、人流の呼び戻しを兼ねてこうしたサービスを展開する店鋪が業種を問わず増えてきている。「価値の向上」をテーマに議論が進む中で、アートリーアカデミアでは、どのような答えを見つけたのかをご覧ください。
TOPICS
ニュースの話題
- 佐藤
- 今夜も始まりました。アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマはこちらです。「リテールテイメント。リアル接点を重視。体験型店舗:メルカリステーション。昨年6月、メルカリは新宿マルイ本館に「メルカリステーション」を出店しました。こちらはフリーマーケットアプリ・メルカリの使い方や便利さを実際に試してもらう体験型店舗になります。近年はアルペンのアウトドア専門店「アウトドアーズ」やワコールの「3D smart & try」などの体験型店舗が多く出店しており、小売り(リテール)と 娯楽(エンターテイメント)を融合させた「リテールテイメント」という概念が主流になってきています」
- 佐藤
- 「リテールテイメント」ということですが、どうですか? 徹郎さん、ニュースの補足などがあれば(お願いします)。
- 蒲生
- 「リテールテイメント」とは、「購買体験にエンターテイメント性を用いて、買い物によりわくわく感を持ってもらい、楽しんでもらうことで、大勢のお客さんに来てもらえるようにしよう」という取り組みです。少し前からなのかな? 「ECサイトで購入すれば良い」というお客さんが増えてきていたりして。昨年からのコロナ禍で、「外出が規制された」りもというところで、「どうやって小売り店舗が生き残っていくか?」という観点が取り沙汰されていて。「リテールテイメント」という概念がグッと進んだので、今回テーマをご用意しました。
- 佐藤
- 「コロナ禍で特に」ということなんですね。ニュースというかニュースの動き的にはどんな感じなの?
- 蒲生
- さっきのメルカリのやつも去年の6月くらいでしたかね? 去年の3月以降、「百貨店がそういう(リテールテイメント系の)店舗を積極的に入れるようになった」ということが報道されています。
- 佐藤
- それなら「逆の発想」もありそうだよね。IT発端のものは、「リアルでは(店舗が)なかった」から。「体験の場をリアルに作る」。だから、発想的にはすごく分かる。だから、(顧客を)ネットに取られているから、「リアルのあり方をどういうふうに変えていくのか」は、「リアル店舗が問われているところ」だよね。だから、参入しやすさはIT系のほうが高い(かもしれないよね)。
- 井戸
- 「モノを買うだけ」ならECでもできますものね。「体験する」というのはなかなか(ECでは難しいですよね)。
- 佐藤
- IT系にとっては「プラスアルファの話」だから。ZOZOTOWNやメルカリ、ヤフオクもそうかもしれない。だから、元々やっているところからすると「発展の発想」というか「追加で何かを足す発想」だよね。だけど、新しく始めようという企業だと「(リアル店舗の)あり方を変えないといけない」。要するに「ピボットしないといけない」から。考え方としては少し難しいかもしれないよね。(原)先生はどうですか?
- 原
- デジタルのほうがやりやすいというか方向性としては行きやすいですよね。メルカリのお話は、新宿だけじゃなくて、他の店舗でもやっているという感じ……?
- 井戸
- (新宿マルイ以外にも)「期間限定」で出ています。
- 佐藤
- 「ポップアップストア的な感じ」なの?
- 井戸
- 新宿マルイ本館以外に、常設店舗がもう一店舗ありまして。あとは全国で「期間限定のポップアップ(ストア)」のような感じで(「メルカリステーション」を)出しています。
- 原
- 要するに、「体験してもらうことを大事にしている」のかなと思うんです。「体験してもらわないと、何か分からない」というところでしょうね。具体的なイメージで言うと、例えば『アディダス』が、アウトレット(モール)の中に遊べる空間を作ったとして。「そこで体験してもらう」ということですよね。それから、「どうやって使うのか?」だったり。例えば「服との合わせ方っをイメージしやすい」だとか。でも、「物販は特に」だけど、今や「ネットでの販売」が、主流になっているわけですよね。だからその中で、「どうやってそれを見て経験させるか」という話なのかなと。例えば、靴を買うにしても「自分の足のサイズは何センチか」は分かりきっていますよね。そうなると「それ(靴)を買うだけ」という話ではなくなって。「どう使い込む?」「どういう感じでコーディネートする?」と言ったところもイメージさせやすくしていかないと。かえって「消費を抑制させることになりかねない」というところに行き着くのかもしれない。だから、デジタルをやっている業界からすると、「リアルなほうに」ということになるだろうし。そ「デジタルでは体験できないところ」というか「アナログでなければ分からないところを追従させること」が目的や方向性なんだろうな、と思います。
- 佐藤
- 体験と言えば、喜久子さん。「(美容機器を)体験していただくためのプロダクト」を作っているわけですけれども……。
- 永末
- (弊社の美容機器の体験は)実際に病院で受けていただくのですが。それ(実際に体験する)までに「(体験する美容機器が)どういうものか」というのは、今だとインスタやYouTubeなどで見たりできるので。「本当にITと密接に繋がっている」ということは思います。例えば、さっき(原)先生がおっしゃった『アディダス』も。外から見たら「普通のよくある店舗」なのに、「中がサッカー場みたいになっている」という具合なので。そういう意味では、「リアルとバーチャルをいろいろと合わせること」は、「大事というか分かりやすい」かもしれないですよね。
- 佐藤
- (その場合だと、)「空中戦と地上戦の両方」という話になるだろうけど。どう? 「こういう(リテールテイメント系の)店舗だから体験しなきゃ」みたいなところはあったりしますか?
- RYUICHIRO
- 最近、僕がそういう(リテールテイメント系の)体験かな? と思うのは、「バーチャルの遊び場がある」ことですかね。体験というかVRというか。最近、「ゲームセンターが体験型になってきている」と僕は感じています。結構、「 ゲームセンターでボールを蹴るなどがデジタルと合わさったりしている」というイメージがあります。
- 永末
- (それを言うと、)「ゴルフの打ちっ放し」もそうですよね。
- 佐藤
- 「リテール」だから、「小売り」だよね? 確かに、考え方によってはゴルフ(の打ちっ放し)もそうだろうし、 「喜久子さんのところで受けられるエステ」というか「美容医療系のやつ」もそうだろうし。「最終的なゴールがあるもの」は良かったんだけど、今や「ネットでリプレースできてしまう」から。「小売り」もそうだろうけど、(重要になるのは、)「変わっていかなきゃ!」という発想だよね。
- 蒲生
- (「リテールテインメント」は、)「小売りの進化系」です。
- 佐藤
- だから、時代的にこれはもはやそうなっていくだろうね。ただ、「ネットで高額なものを買おう」と思っても、「体験してからじゃないと買えない」ところもあったりするよね。
- 永末
- でも、今、すごいのが電気自動車。どこでしたっけ? ステラでしたっけ?
- 佐藤
- ああ 。「テスラ」ですね。
- 永末
- ごめんなさい。「テスラ」(笑)。テスラ(のECサイト)でポチッと(購入ボタンを)押して、(電気自動車を)買った人が知り合いで何人かいます。でも、「テスラはECサイトでしか買えない」らしいです。
- 佐藤
- でも、それも何となく分かる。「テスラで(電気自動車を)買おう!」と決めたら、結局「他社は関係ない」ものね。多分、そうだと思う。
- 井戸
- (でも、)店に行くほうが……。
- 永末
- ディーラーさんがいらなくなって、説明もいらないんですって。
- 佐藤
- 多分、「自分でオプションを選んで足していく」んですよね?
- 永末
- だから、テスラは「iPhoneみたいに進化する」んですって。(初めて聞いた時は)びっくりしました。
- 井戸
- 「OSをアップデートする」(ということですか)? ステラのレベルまで行くと、そうなるんですね。 洋服だったり、DVDプレイヤーやゲームだと、「体験しないと!」と思ったりしますけど……。
- 佐藤
- 「テスラ」ね(笑)。
- 永末
- すいません、私が言い間違えたばかりに。(今日の)靴が『ステラマッカートニー』だから(笑)。
TOPICS
テーマ討論
- 佐藤
- 今日の課題を見ていきましょう。
- 井戸
- 「リテールテイメント。課題:リテールテイメントの価値を高めるには?」
- 佐藤
- これは「 店舗の価値を高めるには?」ということですね? 「UX……、ユーザー体験ができる」時点で、既に「店舗としての価値は高められている」んだけど。その前提で「さらにどうやって価値を高められるか」という話ですね?
- 蒲生
- 「わくわく感をどう演出して、買い物を楽しませるか」というところでしょう。
- 井戸
- そう思うと、さっきのメルカリステーション。最初の話題で出ていたあれで「すごいな」と思ったのが 、「会員登録の仕方」や「 使い方」を説明してくれることはもちろんなんですけど。メルカリは、出品する人が自宅で出品するものを撮影したりアップしたりするんです。だけど、メルカリステーションには、撮影ブースも完備されていて。照明やカメラなどがあって、撮影用の台まであって。さらに「梱包の仕方」まで教えてもらえたり、「梱包したものを常設のボックスに入れるだけで郵送も完了する」というところまで面倒を見てもらえるんです。要するに、「入り口から出口まで全て体験できる」という体験型店舗になっているんです。
- 佐藤
- 要は「オンラインサービスを補填するための店舗」ということだよね? 確かに、実際にネットでごちゃごちゃやるよりも、その(メルカリステーションに行く)ほうが便利だものね。。(発送したい品物を)何個も取り扱ってる人だったら、店に行って全部出したほうが楽な場合もあるものね。
- 蒲生
- 恐らく、「メルカリやITに明るくない方」にとっては、「やることは簡単なんだろうけど、調べても分からないから、店舗に行く」ということだと思うんです。「リテールテイメントを初めてやったところはどこなんだろう?」と思って、いろいろな記事を見ていたら、「おもちゃ屋のトイザらスがやった」という情報が出てきて。実際、「おもちゃ」というものは「既製品」で、遊ぶのは「子ども」じゃないですか。子どもはネットで調べて買わないじゃないですか。だから 、「オンラインでは全く情報が把握できなかったりするもの」を「店舗に行って体感して買ってもらう」というところですよね。
- 佐藤
- 一時期、背取りが流行っていたけれど。それこそ、背取りする人たちは、ヤマダ電機とかに行って。ネットというかAmazonなどで値段調べると、「ヤマダ電機のほうが安い場合」もあるから。「ワゴンセールみたいなこと」だろうけど。だから、そこ(ヤマダ電機の価格)を見て買うような感じで。「Amazonで買う方たち」には、「時間がなくて面倒臭いから、高くても買ってしまう」という人たちもいるから。「そういう場所(リテールテイメント系の店舗)で見ていって買う」みたいな。
- 佐藤
- 何だか少し発想が違うけど。(なんでこんなことを言い出したかと言うと、)今、「リテールテイメント」という言葉を見て思い出したの。要するに、「リアルの店舗の使い方」を少しだけ……。
- 井戸
- 「違う使い方」をして。
- 佐藤
- 今言ったのは「売り側の視点」からの発想だけど。だから、必ずしも「一方向だけの体験」じゃなくて、「双方向の体験」ができれば……。
- 蒲生
- 僕も「家電はお店で」買いますね。店員さんに聞かないと分からないので 。店員さん自体も「キャスト」という感覚で接客してくれる場合もありますし。「場を楽しんでもらう」というような意識で、「リテールテイメント活動」の中の……。
- 佐藤
- だから、「コンサル的な感じ」だよね。商品とか……。
- 蒲生
- 「チャットボットじゃなくて誰々さん」というかたちで。
- 佐藤
- そうすると、店舗に「スタープレイヤー」じゃないけど、「(人気のある)コンサルタントがいますよ」みたいなことも「あり」なんだよね?
- 蒲生
- 「会いに行ける」ところも、「小売りの醍醐味」ではあるので。
- 佐藤
- そういうことか。そうすると、「逆の発想」もあるな。 今、アートリーでもお客さん。ヒマラヤスポーツさんといろいろやらせてもらっているんです。その中でも、「店舗のスタッフさんに『ナイキのスニーカー』などの物を紹介してもらって、YouTubeとして各店舗で配信する」ということをサポートさせてもらっているんだけど。それはある意味……。
- 蒲生
- そうです。これ(リテールテイメント)を体現しています。
- 佐藤
- 「リテールテイメントのさらに少し先の概念」かもしれないですよね。「体験の場は店舗」なんだけど、(店舗が)体験の場になることで、人がアンバサダーみたいな感じになって、「商品の紹介」などもできる。(それでアンバサダー のようになった人たちが、商品などを)「上手で魅力的に紹介できる」とすると。そうなると今度は、「その人たち自身がコンテンツになる」から「もう一度ウェブに上げ直せる」よね。
- 原
- 「認識を違う方向から広げていく」ということだよね?
- 佐藤
- それが発展していくと、今度は「この人たちに会って、モノが買いたいという発想で、また店に来てもらえる」かもしれない。要に「目的が変わってくる」というか。コンテンツがどんどん ……。
- 原
- 「モノだけでなく人にも波及する」ということ?
- 佐藤
- 移っていく可能性はあるよね。だから、それ(モノから人へという流れ)は発想として上手いと思う。 そうやって価値を高めていく方法もあるよね。「購入がエンターテイメントになる」という話だよね。確かにそれ(購入がエンターテイメントになること)はネットにはないから。ネットは「単に買うだけ」だから詰まらない。もしかしたらそういう若年層が出てくるかもしれない。「ただ買うだけじゃ詰まらないから(リテールテイメントを求める)」みたいな。
- RYUICHIRO
- (それ(購入がエンタメになることというの)は、)「購入品紹介」みたいなことですか? そういうことじゃない?
- 佐藤
- それとはまた違う。確かに「自分がただ、モノを買うだけ」なんだけど。(言い直すのであれば、)「モノを買うこと」を「遊びにしてしまう」というか「楽しむ」ということかな。「ショッピング」という言葉は昔からあるじゃない。例えば、デートするにしても「ショッピングデート」みたいな。 要は、「ショッピングというものを再発明する」というか……。
- 井戸
- 「楽しい遊びに変えてしまう」ということですよね。確かに、最近はショップ店員さんがTikTokやインスタグラムなどのSNSですごく活躍していて。それこそインフルエンサーになっていている方もいらっしゃって。そうすると、「その人に会いにお店に来る」というお客さんもやはりいて。(そういう話を見聞きすると)「リアルは強いんだな」と思います。
- 佐藤
- だから、「実演販売」は結構面白そうですよね。昔からあるような「スーパーなどでウィンナーを焼く」だったり。
- 原
- 面白そうですね。「包丁を売る」だとかね。
- 井戸
- 「アイドル的存在」ができたら、みんな行きますものね。
- 佐藤
- だから発想は面白いけど、結局は「主にコンテンツがどこにあるのか」という話なるよね。これ(リテールテイメント)を上手く活用していくと、また何か違う流れになりそうな感じもあるよね。
- 原
- 単に買うことだけじゃなく、満足の度合いというか「買うことに対する欲求」やそれから人……、「販売する方に会う欲求」だったり「そこの場に行く欲求」などの「欲求を満たす要素」が増えるので。モノに対しての愛着や「ここでこういうことやったから、これが買えた」みたいな「思い出の作り方の場所」なんだろうと、今の話を聞きながら思いました。
- 佐藤
- そうすると、例えば百貨店が「(リテールテイメントを)やる」となった時に。「ユーザーはいろいろなモノが見て回れます」とすると、「発掘」や「発見」もあるだろうから、ネットとはまた違った意味はあるよね。だけど結局、「その百貨店で買うかどうか」と言うと、また違う話だと思うよね。結局、「もっと安いモノに」というようになりやすいし。ブランド物の店に行って、(商品を)見て、「良いな」と思ったりしたら、俺もたまにするんだけど、「中古の未使用品ないか?」だったりを調べたりして。だから、必ずしも「そこのメーカーが店舗を出していれば(利益を) 回収できるか?」と言うと違う。ブランドだったらまだしもだろうけど。「ブランド」というところで(ユーザーは)また戻ってくるから。そうじゃない場合になると、百貨店などはなおさら違う。要は、「収入源」というか「広告を取り入れたり発見してもらえるための違うビジネスモデル」が、必要になってくるだろうね。
- 永末
- 私の時代は「百貨店に行って買うことが当たり前」だったんですけれど。今は百貨店に行かないですよね?
- 佐藤
- 僕は結構行きます。
- 井戸
- (私は)デパコスを見には行きます。
- 永末
- やはりどうしても少ないですよね。
- 佐藤
- でも、「趣味を楽しもう」という時は、やはり(百貨店へ)足を運ぶよね。いくら「消費はネットのほうが断然に違う」とは言っても。
- 井戸
- 「実際に見てみたい」となりますものね。
- 佐藤
- だから、「自然と体験したい時」は「(百貨店に)行く」という話だろうし。だから、広告などの意味では、「ARなどを取り入れ」るのは「あり」だろうね。「ミニチュア店舗」というか「ポップアップストア」の話じゃなくて。百貨店だとARが生きてくるのかな? (百貨店には)『北海道物産展』だとか「イベント的なもの」はよくあるじゃない。そうでなくても、常駐のAR(広告を)付けておけば。各店舗が「催しみたいなもの」を出していたり、「(何とかという店には)こういうものありますよ」みたいな情報だとか(が表示されて) 。それこそ、楽天やAmazonみたいに「パーソナライズされた購買データを情報提供する」と設定したら、「自分の欲しい情報だけが飛んでくる」みたいになってくると、もう少し「近未来チックな感じ」になるかもしれない。
- 井戸
- 「履歴に近いやつが」ですね?
- 原
- だから、そういう意味で言うと「百貨店や物販店舗の売り方が変わる」んでしょうね。「よりデジタルに近い感じを取り入れながら、モノをどうやって売るのか」という話で。「わくわくしながら買ってもらえるのか?」という話になるでしょうね。実に面白い。
- 佐藤
- まだまだ進化しそうな感じもあるよね。(喜久子さんは)長野やいろんなところへわざわざ行って、買い物されますよね。
- 永末
- 私は「見て買いたい人間」なので。「いろいろなものを見たい」というか。あと、本なども今すごいですよね。本などもほとんどみんな「Amazonの電子書籍」ということも多いじゃないですか。(私は)「本屋さんに行って見つけたい派」なので。本屋さんによっては「すごくおすすめの本を選んでくださる店員さんがいらっしゃるところもある」みたいなので。それ(ブックコンシェルジュがいる店舗)は「すごく良い」と思います。軽井沢は「ただ好きなだけ」で……。
- 佐藤
- 「行ったついでにショッピングしてしまうだけ」なんですね? 「わざわざショッピングしに行っている」わけじゃないんですよね?
- 永末
- 両方あるかな?
- 佐藤
- だけど結局のところ「体験を求めている」んでしょうね。一度、みんなの声も聞いてみましょうか。
TOPICS
みんなの声
- 井戸
- 『我々はモノを買って使うフェーズ以前に、買い物そのものを楽しんでいるのです。』
- 佐藤
- そういうことです。誰の声か分からないけど。だから「消費性」というか「エンターテイメント」になるんだろうね。俺もゲームが好きだから。よく限定品や初回限定版を買うんだけど。(とは言え、限定品や初回限定盤の付属特典の)内容には何も惹かれないんだけどね。でも、「限定版だから」や「応援したいから買うか」みたいな感覚はあるけどね。
- 永末
- 確かに「限定」という言葉には弱いです。
- 佐藤
- だから必ずしも「モノの価値=売り値」じゃないんだよね。
- 原
- 確かに「イコール対価」ではないですよね。
- 佐藤
- だから本当に仕方ない話だけど。この間も「社員に頼まれて」電球を買いに行ったんですよ。ヨドバシ(カメラ)についでに寄って。
- 永末
- 社長自ら…。
- 井戸
- 社員に頼まれて社長が買い物。
- 佐藤
- 「ついでに行く時」がひやっとしたな、今。「絶対Amazonのほうが安いな」とか思いながら、「わざわざ頼まれたから」電球を買いに行ったんだけど。電球というのは、呆れるくらい種類があるの。だから、(どれを選ぶべきか分からなくなって)いらいらしてきて、「これはどうしたら良いの?」みたいな(気持ちになって)。だけど、せっかく行ったから。「何か買って帰らなきゃダメだよね」みたいな(気持ちはあって)。そうしたら、店員さんが「これは広角で、これはこういうふうで」みたいな感じで、すごく丁寧かつ熱心に説明してくれて。「こういうケルビンですが、ルーメンはどうしますか?」みたいにすごく詳しく訊いてくるの。ヨドバシだから、多分「スタッフも(商品の)プロ」なんだろうね。だから、(俺としては)「(説明されても)分からないし」みたいな感じだったんだけど、「(一生懸命説明)してもらったからには買わなきゃ」みたいな気持ちにもなっていて、「とりあえず、ここにある二つをください」と(笑)。
- 井戸
- (接客したスタッフとしては)「ありがとうございます」ですよね。
- 佐藤
- 人にそういうこと(熱心な営業)をされると「買ってしまう」んだろうね。(俺としてはそれを)楽しんだわけじゃないけど。
- 久田
- 「貢ぐ」じゃないですけど、「してもらった分、お金を使わなきゃ!」ということですよね。
- 永末
- (例えば、)試食したら絶対に買いますよね?
- 佐藤
- それは「返報性の法則」だよね。「やってもらったから(してあげる)」というだよね。「価値が違う」んだよ。「商品じゃない」んだ。「リテール」を置いておくにしても。だけど概念としてはこれからの時代は「それ(リテールテイメント)を取り入れてなければならない」よね。
- 井戸
- 次、いきましょう。『L’OCCITANE(ロクシタン)田舎道の自転車体験や、VRの熱気球体験等、フランス文化の魅力を提供。』
- 佐藤
- ロクシタンはそれこそ何だったっけ? クロスメディアというかが以前から上手いよね。何だったっけ? アナログとデジタルの組み合わせ…。
- 蒲生
- 「オムニチャネル」ですね。
- 佐藤
- だからロクシタンは結構最先端のことをやり込んでるよね。セミナーなども3年ぐらい前に聞きに行ったんだけど、(話の内容が)かなり早くて。(例えば、)「ネットと店舗と融合をどうやってやるか?」みたいな(内容がテーマだったりして)。その場合、「IT推進部はキャンペーンをこうやって打ち込んで、店舗でこうやって集客する流れ」だけど、店舗からすると、「オペレーションができないから困ってしまう」みたいな感じなって。問題が起きたら、それをまた吸い上げて 「今度は予約でどうたらこうたら」というような具合で「PDCAをすごい速さで回す」ようなセミナーで。「ロクシタンはすごいな」みたいな気分にさせられた。
- 蒲生
- 「コロナ禍で(実際に)フランス観光に行けないので、こういうところにより一層力を入れている」ということだと思います。
- 佐藤
- もはや(ロクシタンは)「次の次のステージ」に来てしまっている。
- 井戸
- 『ネット通販時代にリアル店舗が対抗する手段。』
- 久田
- 本来は「対抗してはダメ」なんです。「(ネット通販と実店舗販売の)両方をやって、お互いを高め合っていく」ことが、「リテールテイメント」としてのあり方なんだと思います。
- 佐藤
- でも、常識だと「リアル店舗のほうが有利」なんだけどね。(何と言っても)「(実際に)体験できる場所」だから。
- 永末
- (人によっては)「(実際に)見たほうが分かりやすい」ですものね。
- 佐藤
- だから(ネット通販は)、「そういう(「実際に見たほうが分かりやすい」と言う)層」を「きちんと掴んでいない」。だから、リアル店舗は「今まで甘えていた」んだよ。「人通りがあるところに路面店出しておけば、みんな入ってくる」みたいな感じだったけど、今は「ユーザーが選択できる」から。結局、「選んでもらうための活動」が「必要」になって。それはネットもアナログも関係ない。だからリアル店舗は「今まで甘えていた」(と言っても差し支えないわけで)。
- 久田
- 今や「店舗でも当たり前に、ネットで値段を調べられ」ますからね。
- 佐藤
- だから、アナログでもデジタルでも、結局は「価格競争をしている場合ではない」という話にもなって……。
- 井戸
- 決定打としては「価格じゃないところ」もありますものね。「その人から買いたい」などもあり得ますものね。
- 佐藤
- だから例えばグッチやルイ・ヴィトン……、どこでも良いけどが、「チップ制」になるとして。その代わり「チップ額に応じて手厚くしますよ」みたいなことになったとしたら。「そういうもの(有名ブランドのリワード)に憧れて入る人たち」も増えるんじゃない?
- 久田
- その場合は「体験」というか「本当にスペシャルな時間」ですものね。そういうものは楽しいですよね。
- 佐藤
- だから昔だと、百貨店の外商では「特別なお客様はこちらの部屋で」という場合があって。例えば「1万円払えばそれを受けられますよ」みたいな感じで……。
- 久田
- やってみる!
- 原
- 食い付いた(笑)。
- 井戸
- 「ディズニーランド感覚」になりますよね。
- 佐藤
- 「本来の価値」を下げてはダメだけど、「百貨店案内のコンシェルジュを付けますよ」みたいな 方向性だと、それはそれで面白いかもしれない。だから、 本来は「リアルのほうが有利」なんだよね。
- 原
- 「訴えかけがしやすい」ですものね。
- 佐藤
- そもそも、「ネットのほうが遷移しやすい」わけだもの。「こちらの店舗からあちらの店舗へ」というように。
- 井戸
- すぐ離脱するものね。
- 佐藤
- すぐ相見積もりを取られてしまって。要は「(固定客と遷移する客、)どちらがユーザーとして 本当に良いお客さんか」という話だよね。
- 井戸
- 最後(の声に)いきましょう。『僕は食料品以外ネット購入なので、魅力的なお店があれば行きたいね』
- 佐藤
- 食料品以外……。食料品は…...?
- 井戸
- 「スーパーなどへ実際に買いに行く」ということになります。
- 佐藤
- どうですか? 「魅力的なお店」とはどういう意味? 服屋とかそういうこと?
- 井戸
- そういうことじゃないですか? 「ネット以外で体験ができて買えるお店があれば、行きたいな」ということでしょう。
- 佐藤
- 多分、様々なことで言えることなんだろうけど、「ネットで全て揃ってしまう時代」だから。「美容のDX」などもそうだろうし。だから結局、「リテールテイメント」に限らず、リアルは「より体験できるものにならないといけない」んだろうね。
- 原
- 「ネットでは分からないものが分かること」というべきか。「何がどう良い」というのは、 (ネットでも)外観(の場合)は分かるかもしれないけれど、「(実際に)使った時にこれが不便」だったり、「これにはこういう魅力もあったんだ」ということを知れるのが、いわゆる「リアル店舗の有利性」だと思うんです。例えば、スニーカーの場合。横から見ようが、上から見ようが、下から見ようが、履いてみなければ、(それが自分に似合うかは)買ったあとに初めて分かる話ですよね。だけどそれ(スニーカーが自分に合うか)は、「実店舗がないと分からない話」ですよね。 極端な話、トレッキングシューズのような山登り用の靴だった場合だと、「実際に現地で履いた時に初めて知る」ことになってしまいますよね。だから、「そういうこと(実際の靴の履き心地)を実店舗で経験できること」はすごく大事なわけです。「経験できるだけ」じゃなくて、そこには「しっかりと話せる店員さん」もいてくれる。「商品としての価値の高さ」は、「デジタルだけでは分からない」ということは、差としてすごくあると思う。だからそれ(リアルとデジタルの差を埋めてくれること)が「『魅力的な店舗』という表現に表れているのかな」と思いました。
- 佐藤
- そういうことでしょうね。そろそろソリューションを出していきましょうか。
TOPICS
ソリューション
- 佐藤
- 本日のソリューションはこちらです。「店舗でライブコマースを!」。つまり 店舗スタッフにライブコマースさせましょうということですね。
- 久田
- 「店舗から」ね。
- 佐藤
- 店舗に「スタジオみたいな場所を作る」として。そうしたら既にライブコマースのプロじゃない。結構「ライブコマースをやりたい」と言われるけれど、「キャストさんや売り子というか、売る人どうしよう?」という話になったりするけれど。実際、「店員さんは売るプロ」だから、そのまま、毎日ライブコマースして売ればいいじゃない。そうすれば、「ネットでも買える」し 。それで徐々に「今度はお店に行ってみたい」だったり、「何々さんがいるのなら行ってみたい」というお客さんを呼び込めるようにして。
- 久田
- 1対1で見てほしい。
- 佐藤
- そうなったら、今度は「店舗同士のライブコマースのポータルサイト」みたいなものを作って。『全国リテールテイメントライブコマースポータルサイト by アートリー』みたいな感じにする。ありがとうございました。「リテールテイメント」。これから増えてくるでしょうね。時代に取り残されないように、何でもトライしていきたいものです。
- 井戸
- 来週以降の放送はこちらの通りになっています。次回放送も毎週木曜日 夜10時からです。また次回もお楽しみに。
- 佐藤
- 最後までご視聴ありがとうございました。さようなら。
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