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オンラインライブ

2021.06.24 放送分

オンラインライブ

第34回アートリーアカデミア

THEME

オンラインライブ

今回のテーマは「オンラインライブ」。コロナ禍をきっかけにエンタメ界隈で主流になりつつある「ライブ公演のオンライン配信」のことだ。K-POPアイドルグループ『Shinee』のテミンによるソロライブやジャニーズアイドル『嵐』の事例を入り口に「オンラインライブの魅力」をキーワードに、アートリーアカデミアでは、どのような答えを見つけたのかをご覧ください。

TOPICS

ニュースの話題

佐藤
今夜も始まりました。アートリーアカデミア。
井戸
本日のテーマはこちらです。「オンラインライブ。SHINee(シャイニー)テミンのオンラインライブを119カ国9万人が視聴。今年5月、SHINeeのテミンによる初のソロ・オンラインライブが開催され、その様子を全世界119カ国9万人が視聴しました。日本でも昨年11月、国民的アイドルグループ・嵐がオンラインライブを開催し、一晩でドーム公演130回分に当たる564億円のチケット売り上げを記録しました。コロナ禍で無観客ライブを余儀なくされている現在、今後も利益率の高いオンラインライブは、エンターテインメント業界の可能性を大きく変えていくことでしょう」
佐藤
「オンラインライブ」ですけど。いつものように(徹郎さん、補足等お願いします)。
蒲生
僕は存じ上げないんですけど、SHINeeのテミンさんという有名な方がいらして。韓国の徴兵に行く寸前に、「徴兵前のライブを多くの方に見てほしい」からオンラインライブを開催したという事例と、昨年の11月に嵐の『アラフェス2020』という公演が、元々国立競技場で8万人の観客を呼んで開催される予定だったんですが。結局、「コロナ禍でオンラインライブになった」わけで。それで本来の計画では観客は8万人の予定でしたが、実際には3日間で1000万人がオンラインライブを見て。それも「チケット代を払って見ている」ので。元々は「8億円の売り上げ」を想定していたけれど、実際には564億円の収益になって。それはドーム公演130回分に当たるという話ですね。
佐藤
(嵐のほうは「海外から」という情報は出てなかったけれど、)「海外からも見られていたんですよね?
蒲生
そうでしょうね。
井戸
(嵐のオンラインライブでも)海外の方のコメントが出てきますが、中国語や韓国語などいろいろな言語でコメントが表示されていたので、(おそらく)海外の方も見てますね。
佐藤
(嵐のオンラインライブは、)「実際にドームでやっていた」んだよね?
井戸
嵐ですか? そうです。
佐藤
実際にやる予定だった場所でやって。
蒲生
無観客でやって……。
佐藤
「無観客でやって配信した」んだよね? 何か益々良いですよね。
井戸
良いことですよね。
原
「場所を選ばない」ことは、収益にもプラスに結びついたと思うし。
佐藤
でも、「ある程度の演出をしていこう」と思うと、クロマキーとかでも良いけど(被写体を)小さく撮って。でも、(どう撮るにしても)「結局、何と合成するか」によるから。CGとか作ろうと思うとお金はかかるし。ドームみたいな広いところで作り込もうと思うと、それはそれで結局、金はかかるから。「(運営側としては、リアルとオンラインのライブの)どっちが(良いのか)」という話ですよね。
井戸
オンラインライブは、「撮影して配信」ではないので。やはり「生(放送)でやる」となると、それこそCGとかの演出でも、失敗は許されないわけですよ。そうなると、かなりコストもかかると思います。
佐藤
「できないことはない」けどね。作り込んだやつを合成するだけだから。でも、「どちらが良いのか」という(問題には変わらないけどね)。どちらにしても、「演出の方向性」が違うから。「(オンラインライブだから)非現実的なものをやるのか」「両方とも合成するのか」というところもあるだろうし。だから、「配信する」場合だと、当然、「物理的なキャパを超えた集客」も可能ですよね。
井戸
嵐さんは「ファンクラブに入ってても、チケット取れないことがある」という状況だったのが……。
佐藤
(オンラインライブの場合は、)「それ(入手困難になっているはずのチケット)がほぼ全員買えた」ということでしょう?
井戸
「全員が見れる」というのは……。
佐藤
1000万人……。3日間で1000万人だから、見たい人は3日間とも見るわけだよね。だから実際、 潜在的には何万人か知らないけど。「1000万人までの人たち(ファン)が見た」わけだから良かったよね。あれ(嵐のオンラインライブ)は、解散というか休止ライブでしょう?
井戸
そうです。活動休止ライブです。
蒲生
活動休止ライブ(自体)は年末だったんです。
佐藤
去年の?
蒲生
(だから、オンラインライブとして配信された公演は、)その1個前の(ものに当たります)。解散はみんな知っているから。同じぐらいのボルテージで見てますよね。
佐藤
どうですか? オンラインライブというのは?
未季
「こういうタイミングだから」と言ったら、変ですけど。少なからず「有事」というか「イレギュラー」であるところも含めて、「たまに」という意味では、すごく良いとは思います。とは言え、「(SHINeeのテミンや嵐のような)これだけの規模になる」というのは(なかなか)難しいですけれど。「単発でどかっと稼ぐ」じゃないですけれど。「付加価値を付ける(ようにする)」とすごく良いのかな、と思いますが。「毎回(大規模に観客を動員する)というのは、なかなか難しいかな」という感覚がします。
佐藤
「アナログはアナログでやはり……」というところもあるんですか?
未季
やはり「有名なアーティスト」であれば、「ペイできる」というか。かえって、「良いよね」と思います。だけど、中堅のミュージシャンとかいろいろいますけど、(楽器)演奏者の、いわゆる「演奏の良さ」を聞くような(タイプの)ライブだと。「空気感などを含めて」というところで、「オンラインライブでどれだけそこに価値が出てくるのか」が難しいな、と(思いました)。
井戸
(それは)「(ライブの)規模によって」(という話)ですね?
佐藤
最低限のコストはかかるからね。例えば、「うちのこのスタジオ(アトリエアートリー)で、(オンラインライブを)やりますよ」として。……もちろん、(アトリエアートリーはオンラインライブなどを)やることを前提に作っているところもあるんだけど。(それで)「(オンラインライブを)やりますよ」となったとすると、どのみち、最低限のお金はかかるから。
井戸
機材など(入り用な物は、)いろいろありますよね。
佐藤
そう。機材もあるし、そもそも(スタッフの)人件費なんかもあるし。「配信する」となるとサーバー代もかかるし。(そうは言っても、)「何を配信するか」にもよるけど。どうしても金はかかるから。だから、それ(ライブ)を「ライブハウスとかでやる」となれば、結局はノルマ代3万縁を払うだけでやれるから。要するに、「ライブハウス側がリスク背負っている」わけだから。ところが、それ(ライブ)を「アーティストが個人でやりましょう」となった場合には、結局、「ケツは自分で拭かなきゃダメ」ということになって。だから、 そういうリスクを踏まえる意味では、(未季)先生がおっしゃるように、「有名なアーティストがやる分には問題はない」と(言うことになるよね)。
原
(詰まるところ、)「誰でも彼でもできるわけじゃない」という話だよね?
佐藤
そう。だから、「オンラインライブ」というよりは、「オンラインイベント(の一形態)」(としてだよね)。要するに「企業が主催側がいて、最後までケツを持つ形でやる」ことを前提として。少なくとも嵐にしてもSHINee(のテミン)にしても、(オンラインライブを)やっているのは企業(芸能事務所)じゃない。(嵐の場合は)ジャニーズで。SHINeeはBIGHIT(ビッグヒット:韓国の芸能事務所。BTSなどが所属)なのかどこか知らんけど。でも、(大規模なオンラインライブは)「企業がやるからできる」という話だから。だから「個人で出る」となると。もし、RYUちゃん が「オンラインライブをやろう」としたとして。今だから、「インスタとか(のSNS)でスタジオからオンラインライブ」ということもできるのかもしれないけれど。規模の問題は出てくるよね。「何千万人に見てもらおう」とか。何十万人、何百万人。ましてや「収益が500億円」とか。何と言うかそこの違いはあるよね。
未季
難しいですよね。「メリットが少なすぎる」というか。「いつもライブハウスでやっているものを配信しよう」と思っても、それはそれで「価値が下がったものを見るしかない」という感じになるわけですし。こういうところ(オンラインという状況)でやれる少し違うもので、いい演出や面白いものになる演出が(できるのであれば問題はないのかもしれませんけど)。でも、お金はかかるし……。
佐藤
確かにそれはそうなんだけど。
未季
ライブハウスだったら、「(いつも通りに)そのまま同じことがやれる」わけですよね。でも、それを「ただ家で見ているだけ」なのは少し……。
佐藤
ライブハウスでやるのは、「ライブハウスのブランド力」があるから。例えば、名古屋だったら E.L.L.(エル)とかね。 E.L.L.でやるアーティストは、E.L.L.に来てる人は知っているし。「(E.L.L.で)やってみようか」という機会になるけど。だけど、アーティストが「(オンラインライブを)やる」なった場合、「ライブハウスという箱」が「ない」わけだから。「アーティストのホームページに(オンラインライブの)URL貼り付けたり、SNSを使って宣伝したり」ということになるんでしょう?
井戸
確かに、「偶然的な出会い」はなくなりますよね。
佐藤
それに「ライブハウスでやっているもの」を「(オンラインという環境であることを)何も考えずにやった」としたら、それは詰まらない。
未季
確かにどこか詰まらない感じになってしまう(気がします)。
原
臨場感がない挙げ句、「 画面を見ているだけ」という。
井戸
「生の良さ」がないまま どうしていいやら……。
原
「ライブ会場」では「周りの熱気」があって初めて、楽しみが上がるというか「熱が上がる」というの?
佐藤
(原)先生が言っているのは、かなり前の段階の話なのよ。要は「音をきれいに取れるのか」「配信できるのか」(というような「そもそも論」の話なわけで)。「光が」とかもあるから。
未季
言うなれば、「そういうところも」ですよね。
久田
(例え映像を)きれいに取れたとしても、流れるのはうちのノートパソコンのあそこ(中途半端な大きさの画面上)ですよね?
未季
そうなると、それ(ノートパソコンの画面サイズ)に特化した感じで(映像が)取れていないと。製作側がすごく良い感じで取っていても、出てくる端末種別に合わせておかないと。(それが理由で音が)全然聞こえない物も多いですよね。
佐藤
だからニュースとしてはすごいことなんだけど。でも、そういう方向性も発しているだろうし。例えば、コロナ禍が明けたとして。「オンラインイベントもやって、配信もする」として。だけど「上流ではもっと(すごいことが行われている)」という話だよね? 考え方によっては、「これから活動していく人たちや無名な方でもできるようになる」(ということだよね)。プラットホームを利用してやる分には、良いのかもね 。例えば『イチナナライブ』とか。でも、ああいう人たち(イチナナライバー)とかも結構苦労しているみたいだよ。『ショールーム』とかでも。要は、イチナナだったら女の子たちに営業の人が付いて、「こうやれ、ああやれ」とLINEで全部指示するんだよ。
井戸
(ライバーの女の子たちは)「(営業担当者の)指示に沿って放送する」ということですか?
佐藤
そう。放送というか、「こういう角度で光を焚いてください」とか「次回はこうしてください」とか。だから、プラットホーム側でも良質なコンテンツを配信するための工夫を全部やっているわけで。だから(ライバー付きの営業担当者は)かなり苦労しているよ。
井戸
(ライバーの子が)家で(ライブ配信を)やっているんだったら、(配信時に使う)ライトとかも買わなきゃいけないですものね?
佐藤
だから、(言ってしまえば)「簡単じゃねーよ!」という話なんです。
井戸
「手軽に始められる」と言いつつも……。
佐藤
(本日の)テーマの深いところにいってみましょうか。

TOPICS

テーマ討論

井戸
課題を見ていきましょう。「オンラインライブ。課題:オンラインライブの魅力を引き出すには?」
佐藤
「パフォーマンスやっている」ということで RYUちゃん。「オンラインライブ」はどうですか?
RYUICHIRO
ダンサーのケント・モリさんが、「オンラインライブ」というか「VR」とかに特化した作品を結構作っていて。多分それは、「生で見る」というよりも、どちらかというと、「オンラインでのパフォーマンスに特化」した感じでやっているので。そういう感じで「オンラインライブをメインにする人」も出てくるような気がします。多分、そちら(オンラインライブ)に(シフトしてしまって、)「もう生はやりません」(みたいな)。「オンラインライブだけのアーティスト」とかも出てきそうな気がします。「生で見るパフォーマンス」よりも「オンラインライブのほうが引き立つパフォーマンス」もあったりするので。「そういうパフォーマンスが好きな人には良いのかな」とは思います。
佐藤
オンラインライブの魅力を引き出すには、映像というか「オフラインライブと同じことをやっていてはダメ」ということだ。
RYUICHIRO
そうですね。
井戸
「オンラインしかやらないよ」というよりも「この回はオンラインだよ」「このライブはオフラインだよ」というように、(演出の内容で)分けていく人が増えてくるかもしれないですね。
佐藤
どうですか、(原)先生。何かありますか?
原
私は(オンラインライブというものに)疎いところではありますが。オフライン……、通常のライブにプラスアルファ……、商業的に言えば、「売り出す側の選択肢」が1つ増えた(ということですよね)。
佐藤
そういうことだよね。
井戸
「オンラインライブ」という(形の)ね。
原
オンラインライブというのは、(そういうこと)だと思うんです。例えば、これ(オンラインライブ)に、ライブコマースやEコマースみたいなもの引っ付ければ、「物販もみたいなこと」もできるじゃないですか。「ライブ会場で売っているものをオンラインライブでも同じように売れる」ようになってくると……。アートリーさんが強くなるかな……。
佐藤
(今回は)アイデアをどんどん言っているよね。リアルにオンライン事業(の話をすると)。うちも今、準備しているんだけど、難しいんだよね。(やることに対する)魅力もあるんだけど。例えば、「照明」ひとつ取っても。うちの場合は、「1回きりのイベント」でも、もちろん(照明については)考えているんだけど。スタジオでは、「毎日でもやれるようにしたい」から、環境は作っているんだけどね。でも、音楽はジャンルによっても違いすぎるから。 特にバンド形式は一番大変だし。結局、「PA(パブリック・アドレス:音響放送設備のこと)を挟んで」となってくると大変なのよ。「オケ(カラオケ)流して踊ったり歌ったり」だとやりやすいけど。バンドになってくると、どうしても(楽器のセッティングが絡んでくるから)。例えば、ドラムのセッティング、ドラムにマイクを立てるところを例にすると。まず(ドラムには)、キック(バスドラム、ドラムセットの真正面にある)・スネア(ドラマーの膝の高さにある小太鼓)・ハイハット(シンバルの一種)の基本の3点セットがあって。さらにオーバーヘッド(マイク)(シンバルの真上辺りに配置される)があって、ブイ取って、フォア取ってみたいになってくると、これだけで7〜8本くらいマイクを立てる(ことになる)から。
久田
ドラム(のセッティング)は、一度立てたら「皆さんどんどん使ってくださいね」ではダメなんですか?
佐藤
結局、ドラムのセッティングもバンドによってそれぞれあるから。
久田
「それぞれ(のバンドで)やり方が違う」ということですか?
佐藤
例えば、「タム(バスドラムの上部に配置される小太鼓)」が一つの時もあるし。ミディアム(タム)でやる人もいれば、シンバルをばーっと(たくさん)立てる人もいるし。
井戸
(それぞれのバンドごとに、)やりたい様式があるんですね。
佐藤
(だから)それぞれ(のバンドごとに)マイクを全部変えなきゃならない。(一応、)「『(出演者は全員、)そのセットでやってください』というルール」にすれば、それでもできるんだけど。
未季
「ずっと置きっぱなしにできる」んなら良いですけどね。
佐藤
そう。置きっぱなしにできるんだったら良い。
未季
それ(各バンドごとのドラムセット)を片づけてまた出してみたいなこと(もありますよね)。(例えば)1日おきにライブがある場合だと(そういう煩わしさで)困るし。結構、そういうこともありますよね。
原
(要するに、)「物理的な限界」だよね。
井戸
バンドは楽器があるから大変だ!
佐藤
極端な話、「うち(アートリー)でそういうこと(バンドライブ)を本気でやる」となったら、(ドラムセットは)キャスターが付いている台座に乗せておいて…….。
井戸
一遍にガラガラっと(運べるようにしておくんですね?)
佐藤
ドラムだけはそういうふう(台車で運べる仕様)にし(ておか)ないと無理。「あそこ(アトリエアートリー)では場所が……」となってくるから。うち(のスタジオ)が、まだもう少し広かったら(ドラムをセッティングしたまま置きっぱなしにも)できるけど。でも普段使わないなら、(ドラムを置きっぱなしにしておくこと自体が)クエスチョンマークになっちゃうから。だから、一口に「オンラインライブ」と言っても 、(音楽の)ジャンルというか配信するものによって、(必要な設備は)全然違うから。なかなか難しいと思うよ。
原
今のお話を聞いてると(オンラインライブは)「簡単にはできない」(ということ)ですか?
佐藤
本当にリアル(ライブ)より大変なところはあるよ。要はリアルライブだと、駅前で(路上ライブとして音を)流してるだけだから(笑)。(極端なことを言うと、)「何も光が当たってなくて真っ暗」でも良いわけでしょ?
未季
良いよ。「そういうこともあり」ですよ。
佐藤
だから、(「いざオンラインライブをやろう」と思うと、光源などの)チェックも大変だと思う。
未季
(オンラインライブをするなら、いっそのこと、)「『コミュニティみたいなもの』を作り出せれば良いのかな」と思うのですが。今のところ、想像しかできないですけれど。それこそ今の路上ライブの場合だと、「毎回、同じ人がいて」。知り合いになって。「ファン同士が知り合いみたいな関係性」があるじゃないですか。ああいうもの(ファン同士のコミュニティ)が固い絆を持って、お金を出したり応援したりするわけで。(その結果、)「(誰々さんが)ファンの1番(トップ)」みたいになるわけで。そういうもの(ファン同士のコミュニティ)がオンライブにも(あってもいいのかな、と)。「やっている人(演者)と見ている人」だけじゃなくて「見ている人同士で繋がる何か」みたいなものがあれば……。
佐藤
それの一つが「チャット」じゃないのかな?
未季
そうか。でも、「チャットをやっている人同士」で、会話できます?
佐藤
最近、うちの社員に海外のプロレスのイベントを見せてもらったんだけど。観客席にモニター(が立ててあって)、一人一人の顔が映っているの。要は、その人たち(観客)が自分の顔を(モニターに)映しているの。
未季
(オンラインライブでも)そういうことやると面白いかも。
佐藤
すごいよ。もう変わらないよ。
井戸
顔がモニター越しなだけで。
佐藤
モニターのほうがより迫力ある(と思う)よ。
RYUICHIRO
迫力がすごいですよね。
佐藤
 (見せてもらった海外のプロレスイベントのやつは)すごかったよ。もちろん声も出せるし。
井戸
確かに。「(モニター越しだから)声を出しても良い」んですもんね。
佐藤
(だからこの場合は、)どちらかというとavatarin(アバターイン)に近い考え方だよね?
井戸
そうですね。
原
「定点カメラのavatarin」みたいな感じですよね?
佐藤
そう。だから「バーチャル(デジタル)ツイン」みたいな発想だよね。言い直すと、参加者もそういう形(デジタルツイン的なアバターとして)で参加できるよね。
未季
そういうものも良いですよね。
佐藤
だから、それ(観客の顔がモニター表示されるシステム)は「結構面白いな」と思った。言ってしまうと、「観客の姿を出す」のも(演出の)一つだよね。そうすれば、ミュージックビデオ(みたい)にならなくなる(だろう)から。
久田
(私は)「オンラインで」というか、「『本来のイベントの場であればできた熱量や空気感を持ってこられるか』なのかな?」と思いました。結局、(自分が)テレビの前にいるだけだったら、無心に(なって)光る棒(ペンライトやサイリウム)を振れないし。どうしても、(実)生活が後ろにいるわけだから 。本来は「非現実感」を楽しみに……。
佐藤
(七菜子は、ペンライトやサイリウムを)振りたいの?
久田
振りたいです。泣きながら振りたいんですよ。でも、それは「ライブ会場で隣にも泣いてる人がいる」から「やれる」んです。一人で家にいて……。下手したら家族もいるわけですよ。(泣きながらペンライトやサイリウムを振ることなんて)できないよ。
井戸
生で見ている時は、「アーティストが出てきた瞬間」に泣いたものね。
久田
だから結局、どうやって「この温度差」を埋めるのか…。
RYUICHIRO
3Dとか(じゃダメなんですか)?
未季
確か、そういうものもありませんでした? 一時期のサマーソニックとかでそういう(趣向のライブというか)。「会場に集まったみんながヘッドフォンをして演奏を聞いて楽しむ」みたいな……。
井戸
臨場感が……。
未季
「クラブで流れていたあの曲をここで聞いて」みたいな(ことですよね)。だから、「聞くだけ」なら、そういうふう(ヘッドホンを介した状態)でも良いわけですよね。詰まるところ、それ(ヘッドホンによる視聴)にプラスして「何かの臨場感」が作り出せれば……。
井戸
「空気感を伝える」ためには、どうしたら良いんですかね?
佐藤
まず、 「空気感は作らなきゃダメ」でしょう。でも、見せてもらった(海外の)プロレスイベントは、完全なオンラインライブだっだけど、(空気感としては)アナログライブと変わらなかったよ。
久田
(視聴者も)参加できますし、本人に声も届くし。
佐藤
そう。声も届いていた。ブーイングする時も、がんがんブーイングしていた。盛り上がっている時は、「完全に盛り上がっていること」も分かるし。
井戸
「他所の盛り上がりが聞こえる/聞こえない」は大きいですよね。
佐藤
それこそ、(SNSなら)「いいね」と「バッド」があるじゃない。ああいうもの(「いいね」や「バッド」)にタリー(ライト)(テレビカメラに付いている稼働中などを示すランプのこと)みたいな赤や緑のランプを付けておいて。「いいね」を押したら、「グリーン(のランプ)が光る」とか。それは「ぶわーっとやった瞬間」に「やればやるほど輝く」という演出みたいにして。
原
(その方式なら)一目で反応が分かる 。
未季
気持ちの昂りも分かる。
井戸
「(例えば、緑のランプが)『煌々と光って』いたら、『すごく盛り上がっている』ことが分かる」んだものね。
原
それは完全に「熱量の伝達の仕方」ですね 。
井戸
そうしたら、「やりようはありそう」だよね。
佐藤
だから(言うなれば)「熱量のDX化」だよね。
原
すごく技術的(な話)になるけど、「満足度の捉え方」は、ライブとしては「会場の雰囲気を作ってある」ほうが、演者も本当は盛り上がるじゃないですか? 本来「ライブ」とはそういうものなので。見ている側も「演者の熱量を感じ取れる状況」がほしいんだと思うんです。
井戸
「(観客も演者も)お互いに」ね
佐藤
それはあるよ。例えば、ミュージックビデオでもそうだけど。(MVを)作っている時は、スタッフには気を使う。「気を使う」というか。俺の場合は自分でプロデュースしてるから何とも言い難いところはあるけれど。だけど、「スタッフが疲れてきた」ら「すごく気を使う」から。演者ともテンションが下がってくるんだよね。どうしてもそういうジレンマがある。
未季
「JOSUKEさんでもそうなる」という……。
井戸
でも、(「スタッフの方が疲れてきているな」というのは、)目に見えてわかりますものね?
佐藤
(MV1本作るための撮影を)十何時間くらいやっている(ような時もあって)。本来は「スタッフがアーティストを撮っている」わけだから、「(スタッフが)演者に気を使って、プロデューサーが全体に気を使うもの」なんだけど。だから(俺の場合は、)意味が分からなくなるんだけど。要は、「スタッフは疲れているのに、演者に気を使って」。だけど、演者も疲れていて。それで演者もスタッフも「疲れきったサル」みたいな(笑)。「何の意味があるの?」みたいになってくる 。
久田
(そんな状態だと、)「良い物」は作れないですよね。
井戸
お互いにテンションが下がって……。
佐藤
だから、場の空気というかテンションが上がって、だーっと熱量が出ていると。それが対「客」だろうが、「スタッフ間」だろうが、そういうことだろうし。「それ(現場の熱量)を考えていくこと」が、「これからの時代におけるオンラインライブで重要なこと」なのかな、と。(「現場に熱量があるかないか」は、)確実に画面に映るからね。でも、ITとかを駆使して、「観客側の姿を出して」いっても良いのかもね。
原
「観客側を出せる」ということは、いろいろな表現を可能にしますよね。しかも、「ほかの観客もそれ(他の観客の反応)を見られる」という状況があるとなおさらかと思います。「コロナ禍だからオンラインライブ」ではなくて、コロナが終わったとしても、「オンラインライブという楽しみ」を残していけると、より良い物になるのかな、とも思いました。要するに、「価値の高め方」という側面もあるかと思うんです。
佐藤
それは確実にそうなるよね。ただ、 せっかく「インターネット」という「ゲリラ的」というとおかしいけど。でも「下剋上ができる」というか。「メタバース」というと言葉が違うのかもしれないけれど。(メタバースは)現実とは違うから。(オンラインライブには)現実があるけれど。でも「溝を埋める」じゃないけど、「金を使えば使うほど」や「携わる人間が多ければ多いほど」「良い物ができる」ことも事実ではあるんだけど。それ(コストを掛けて良い物を生み出すこと)だけじゃない「何か」があると良いよね。「そういう(高品質プラスアルファのある)サービスを作っていけると良いのかな?」とは思うけども。
原
「ライブではやれないプラスアルファが作れる」(ということですよね?)
井戸
(要するに)「溝を埋めつつ、プラスアルファ」ですよね?
佐藤
そういうことだし、「知ってもらえる」というか。本当は東京ドームでライブやれないようなアーティストでも、「実際の観客動員の規模を飛び越えたイベントをやれる可能性」もあるわけじゃない。
井戸
「寄り集まって対バン(1ライブに複数のバンドが出ること)」じゃないけど、ということですよね? そういうこともできたら面白いかもしれないですね。
佐藤
(みんなの声も)見ていきましょうか。

TOPICS

みんなの声

井戸
みんなの声を見てみましょう。『普段絶対取れない席で見られるのは良いことかも。』
佐藤
これもそうだよね。それこそアバターイン使えば(できなくはないからね)。(未季)先生はご存じじゃないかもしれないけど、(アバターインというのは、)カメラやiPadが付いたロボットみたいな動く機械を使って、パソコン越しに見られるんだよ。現場にいる人はカメラ付きロボットを介して(相手の)顔が見られるから。だからこの場合もそうだよね。カメラとモニターとタリーみたいなやつ(があれば)。熱量はタリーで出して、カメラはその席によって……。
井戸
(画角などが)違うということですよね?
佐藤
(画角などが)違うようにして、「そこ(客席)に映ってるビデオを演者側が見て」みたいな。すると、「高い金を払ってる客は前で見られる」みたいな感じで。結局、リアルと一緒になっていく。
井戸
それだと「これ(オンラインライブ)じゃなくなり」ますよね?
佐藤
言い換えれば、「みんなが高い金を出せ」ば、「全員で前の席だけ埋められる」。
井戸
(オンラインライブは)客席に際限がないから。「みんなが1万円出したとしたら、『(誰もが)最前列』かもしれないし」ということですね? 確かに「(支払い金額によって席が)選べる」のは良いかも(しれない)。
佐藤
かえって(誰も遠い席から見たくないから)「後ろはがらがら」みたいな(ことが起こったりして)(笑)。それ(観客席の配分)は「企画側がどうするか」(の話)だよね。
井戸
確かに。「(ライブの運営側の)好きなようにやれる」(ということですものね。)
佐藤
少なくとも、「(良席を巡る)抽選」という概念はなくなる(と思う)。
井戸
おそらく、それ(「(良席を巡る)抽選」という概念)はなくなりますよね。次、いきましょう。『ライブは生がいいと思ってしまうけど、次世代はオンラインライブが当たり前に感じるんだろう。』
佐藤
だから、より「プレミア感」が出て良いんじゃない?生のライブは。
未季
それ(生)はそれ(生)としてね 。(「生」と「オンライン」という)二つがあるのは、「すごくお得だな」と思います。
佐藤
それ(「生」と「オンライン」)は一緒にはならないでしょう? 例えば、「遠足に行く」にしても、「(遠足に)行くまで」が(一番)テンションが上がるでしょう?
未季
そう。「新幹線や電車に乗ってる間」でね。
佐藤
だから、実際のオンラインライブを見ると「くそつまらないライブ」だったりして。(ライブは会場に)行って見るから感動があって盛り上がる(わけだ)し 。
井戸
確かに、(「生」と「オンライン」という)両方が共存すると面白そうだな。次 、いきましょう。『オンラインライブのチケット届いた ー!一緒に見るヒト集合〜。』
RYUICHIRO
これはどうなんですか? チケットを買ったのが一人としても、その人の家に集まれば、「(集まっている)みんな見れてしまう」ということですよね?
井戸
(確かに。)一人のチケットでみんな見れますものね。
佐藤
「そういうこともできる」だよね。
RYUICHIRO
ファンのコミュニティがあれば、大きい場所を借りたりして大勢で見れちゃう(笑)。コロナが終わったら、それこそできそうじゃないですか?
久田
一人500円でも儲かりそうだよね。
佐藤
飲食店とかでね 。
井戸
要は「スポーツバーみたいなところ」ですよね。
佐藤
(それは)「サテライトライブ」の概念だよね。
井戸
確かに、コロナさえ終わってしまえばやれるよね(笑)。
RYUICHIRO
でも、これは実際に僕はダンス(スクール)のオーナーさんと話していて。「オンラインのレッスンをやろうか」という話をした時に、「『やるのはいいけど、例えば、自分らとかみたいな何万人も集めれるわけじゃない場合だと、こそっと集まればレッスンを(タダで)見られてしまうかもしれないよね』ということになったりしない?」という話題になって。「確かにな」とは思いました。だから、さっきの嵐さんみたいに集められるのなら良いけど。自分たちくらいの規模だと、「確かにな」と(感じて)。
佐藤
「(オンラインライブの運営を)どこに出すか」じゃない? 「事業」というか「サービスとして拡大していく」んだったら。最初は、「そういう(タダ見をする)人たちがいてもありがたい」と思って取り組んでいく。「ズルして一人1000円払わなきゃいけないところを1000円で5人が見ていた」としても。だからそれも言い直すと、「 熱量の問題」だよね。それ(熱量)が伝われば 「次回から一人1枚ずつ買おうか」とか「『見たいけどちょっと今日は集まれないから家で見るわ』みたいな場合は2枚は売れる」とか。だから、そんな感じでやっていけばやっていくほど変わって……。
井戸
最後いきましょう。『サカナクションのオンラインライブ。冒頭から作り込みがすごすぎてもはやMV。』
佐藤
だから「作品になりやすい」よね。熱がないから。
井戸
「映像」というか。
久田
そういえば、「オンラインライブと分かって見ていたんだけど、びっくりするほどCGのクオリティが低くてしょぼいやつを見かけて……。
井戸
1カ所だけで? (それは)多分、(CGのクオリティというよりは)障害だよね。「障害と休憩タイム」だよね?
久田
「お金をかけられないとこうなる」「とんでもないことになる」というケースで。「これは目に見えて分かる」というものを見たことがあるんです。
井戸
(そういう低クオリティのCG演出に出くわすと)「どうした?」と思うよね。
佐藤
では、ソリューションを出していきます。

TOPICS

ソリューション

井戸
よろしくお願いします。
佐藤
本日のソリューションはこちらです。「熱のDX化を」。話していた通りです。結局、オンラインライブと言っても、本来のライブは双方向ですよね。このコロナ禍になって、(簡単に)集合できなくなったからこそ。だから。考え方によっては、今まで……、「現実で起こり得る熱量よりもすごい熱量が生まれる」可能性があるよね。人数が増えれば増えるほど、そういうこと(熱量)をDX化するのもわれわれみたいな会社の仕事というか使命でもあるのかな、と。
井戸
楽しみにしております。
佐藤
(未季)先生 1カ月間、ありがとうございました。
未季
こちらこそ。
佐藤
「普段ボイトレされているスタジオで(インターネット番組の収録)」というのは、いかがでしたでしょうか?
未季
楽しかったです。「こういうこと(アートリーアカデミアの収録)がこういうところ(アトリエアートリー)で行われているんだな」ということが分かりました。経験としても楽しかったですし、いろいろと「知らないことを知れた」ことも楽しいです。
佐藤
でも、(未季)先生もこういうのは好きでしょ? アーティストとか(の話であったり……)。
未季
かもしれないけど。初めは緊張しました。
佐藤
(今回は、)今までで一番話されていたよね。また次に(俺の)声が出なくなったら、代打を(お願いするかもしれません)。生徒会長も未季さんに(お任せして)。『るろ剣』で言うと「比古清十郎(『るろうに剣心』の主人公・緋村剣心の師匠)」みたいな(笑)。また、(出演依頼の)お話しするので。ありがとうございました。
井戸
来週以降の放送はこちらの通りになっています。次回も毎週木曜日 夜10時からです。次回もお楽しみに。
佐藤
最後までご視聴ありがとうございました。さようなら。

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