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デザイン経営

2021.04.15 放送分

デザイン経営

第24回アートリーアカデミア

THEME

デザイン経営

2018年5月、経済産業省・特許庁は「デザイン経営宣言」という報告書を打ち出しました。この宣言はデザイン的な思考を経営に活用し、日本企業のブランド力やイノベーション力を向上することで、国際的な競争力を高めていく考え方です。かたちとしてのデザインだけではなく、課題解決に向けて新たなビジネスを立ち上げるビジネスデザインなどでイノベーションを起こすために必要なこととは。アートリーアカデミアでソリューションを見出します。

TOPICS

ニュースの話題

佐藤
今回も始まりました。アートリーアカデミア。
井戸
本日のテーマはこちらです。「デザイン経営。経産省のデザイン経営宣言 企業の競争力強化の切り札に。2018年5月、経済産業省特許庁は、デザイン経営宣言という報告書を打ち出しました。これはデザイン的な思考を経営に活用し、日本企業のブランド力やイノベーション力を向上させることで、国際的な競争力を高めていく考え方です。欧米では『ダイソン』や『Apple』など、デザインを重視した経営戦略で成功を収めている企業も多く、日本企業も国際競争力を高めるためのアプローチとして必要とされ始めています」
佐藤
(本日のテーマは)「デザイン経営」になりますが。ITなどではこうした思考(の導入は)「かなり早い」ような気がするけれど。ところで、徹郎さんはこのニュースに関してどうお考えですか?
蒲生
今(回のニュースでは)、『Apple』や『ダイソン』と言った企業名が出ていましたので、仮に「家電量販店に行った」としましょう。(例えば、)『東芝』や『パナソニック』は、「ロゴが付いていな」ければ、「どこのメーカーの製品か少し分かりにくい」という面も(あるかと思います)。(一方、)『Apple』や『ダイソン』は「そもそも(の商品の)形からブランディングしている」わけでして。だから、「そうした(デザインに長けたブランディングをしている)企業が成長しているから、日本も取り入れていこうよ」という経産省の報告があった(わけです)。
佐藤
だとすると、今の話で言う「デザイン」は、「プロダクトデザインになってくる」のかな?
井戸
おそらくそうでしょうね。
原
ただ、特許庁の定義では、「プロダクトデザインのみならず、ビジネスデザインやUIなどのいろいろな物に対してのデザインが対象になっている」わけで。ですからおそらく「会社それぞれの独自性やオリジナリティをもっと発揮しようよ」が前提条件のように思います。
佐藤
確かに、「デザイン」と聞くと、「絵を描くこと」みたいなイメージがあるかもしれないけど、おそらくは「そういうこと」だろうね。。想像するに、近年取り上げられてきている「UX(ユーザーエクスペリエンス):ユーザー体験をデザインすること」が、「本来の意図」なのかもね。要するに、「顧客体験をデザイン・設計する」や「価値を高める」ことが「目的」なのかな?ちなみに(鈴木)先生はどうですか? 今回の話題については何かありますか?
鈴木
結局、(職業柄)「法律上の問題を考えてしまう」のですが。(法律上の問題点を検討していくと、)重要になるのは、「そこ(UX)の構築」だけでなく、その「保護まで含まれる」(ように思います)。また、「デザインそのもの」には、「意匠権の問題」も出てくるでしょうから。そのため、「仕組みや構想の問題を論ずる」のであれば、「実用新案の保護」や「そのバックアップ」まで「忘れずにするべき」だろうと思います。
佐藤
そうか。確かに結局、それ(法整備)をしていないから、「似たり寄ったりになってしまう面がある」わけか。だけど、「あまりに特徴がなけ」れば、「これは汎用的な形だよね」みたいな扱いになって、「意匠権の登録が認められない」わけだものね。
鈴木
通常の特許の場合、「新規性」が要件になってくるんです。例えば「意匠」であれば、「量販や量産できるものである」と言いますか、「形があればいける」はずなので、「新規性までは必要ない」(ように思います)。
原
ただ、物や仕組みの面から言えば、「前提条件」としては、「KPI」や「KGI」……、要は「過程の話がかなり大事になってくる」ように思います。
佐藤
そうですね。そこは「プロジェクトとして必要」でしょうね。もちろん、「効果測定も必要」でしょうけど。
佐藤
RYUちゃんは 「世の中がどんどんデザインだらけになっていく世界になる」とすればどう(思う)?
RYUICHIRO
僕が連想する「デザイン」には、「おしゃれな(もの)」というイメージがあるので。「面白そうだな」という(感じです)。だから、これから新しいデザインを生んでいくのは、「今の学生たち」(のように思います)。(だから、そうした人に)任せてみても「面白いだろうな」とも(思います)。ただ、(UXなどはなくて、)「デザインだけ」だろうと思いますが。
佐藤
確かに、「産学連携」は、「あっても良い」かもしれないね。だけど、「国内で」と考えた場合、少なからず難しい可能性もあるだろうね。要するに「アイデアや創造性に対して、報酬を支払う」という考え方は「若年者には受け入れやすい」かもしれないけれど、「中年層以上の経営者」の場合、成果物に対してすぐに「それでいくら儲かるの?」みたいになりがち(だから)。詰まるところ「費用対(効果)」と言うか「いくら使っていくらになるの?」みたいなところにしか興味がないと言いますか。だけど、「デザイン経営」は「顧客体験の発想」だから。「顧客に体験してもらう」ことで、そのあとの「口コミ」や「リピート」、「LTV」に繋がるわけだから。そのためには、「顧客生涯価値」として「ファンになってもらって、なんぼ」だろうから。とは言え、それ(顧客体験)だけでは「計り知れないところもある」わけだけど。それに、「デザイン(経営)」をしていく上では、「マーケティングも重要になってくる」だろうね。
佐藤
ところで七菜子は「そういうことでしょ?」みたいな感じを出しているけれども、それ(デザイン経営)に関してはどう考えているの?
久田
「全ての会社のロゴがおしゃれになった」などではなく、政府が打ち出しているのは、「マーケティングデザイン」、詰まるところ、「ブランディングになる」ように思います。既存の会社の場合、「うちはそういう会社じゃないから」や「今は儲かっているから、このやり方で良いんだよ」みたいな面が結構あって。だから、「日本は(デザイン経営自体が)あまり進んでないのかな?」とも思いました。
佐藤
確かに、今出たように(現実には)「うちはいいから」みたいなところがあるよね。こういうものに出くわすと「日本はそういう文化だったんだな」と言うか、「セールスが前提の社会」だよね。実際には「マーケティングは海外では普通のこと」なのだろうけど、日本には(「マーケティング」という言葉の)「直訳がない」ように思うんだよね。(仮に「ある」としても、)「販売促進」辺りだろうけど、「集客」などの「他意が出てくる」だろうね。
原
おそらく「知恵や知識の価値を重視しない」のでしょうね。とは言え、私や鈴木先生も(「そう」でしょうけど)。そもそも知識や知恵は、「実は価値がある」ことに「なかなか気付かれにくい」ものであって。だけど、それ(有価値であることに気付かれにくい知恵や知識)が「デザイン」という「形」になることで見出されるわけですから。だからこうした(デザインによる知恵や知識の具象化)面が進んでくれば、「知的財産」に対して「さらに深いバリューを見出せる状況を作りやすくなる」ように思います 。
佐藤
「リードしていく」という意味ではね。「リードするだけ」であれば、「まだやさしい」気がする。要は裏を返せば、「周りが(一足先に)全部やっていて、置いてけ堀になる可能性がある」から。
久田
つまりは「駆逐される」(わけですね)。
佐藤
それならいっそのこと、「特化していないことに特化している」くらい置いていかれれば良いけれど。
井戸
あそこはもうそういう……。
佐藤
「ダサいブランディングに精を出している」みたいになれば。要は(綺麗に言えば)「古き良き」みたいな。……そろそろ課題を見ていきましょうか。

TOPICS

テーマ討論

井戸
課題を見てまいりましょう。「デザイン経営 課題:イノベーションを起こすには?」
佐藤
確か、経産省が出しているドキュメント(文書)に、「イノベーションの定義」が書いてあったよね? 「インベンション(発明)があってから、イノベーションがある」みたいな……。
井戸
そう。「そのままのもの」が。
佐藤
「発明がある」から、「デザインの考案(などがなされる)」(わけで)。(確かに前提は)「技術の発明」だろうけど。だけど結局は「考案」……「発明されたもの」が、「インベンション」であって。だから、「インベンションによってもたらされたものを使って変化を起こすこと」が「イノベーション」なんだよね?
井戸
そうですね。
鈴木
「発明をもって顧客のニーズを掘り起こし、それで社会を変えていく」(ことかと思います)。
佐藤
だそうです。要は「デザイン経営をすることは目的ではない」のだろうね。……「目的のひとつになる」のかな? 結局、「イノベーションを起こすこと」は、「手段のひとつ」だよね。「経営している」以上は、(基本になるのは)「市場競争の話」だから。(そうは言っても、)「イノベーションを起こせる」のであれば、「事業戦略的には優位になりやすい」だろうね。とは言え、「狙ってやれるのかな?」と思うところもあるけどね。
原
イノベーションの話自体、「自発的にやる」という話ではなく、「他者やエンドユーザーからの見方をどこまで受け入れられるか」だと思います。なので 、(重要なことは、)「マーケティング力に限らない」と思うんです。「市場のあり方をどこまで汲み取るか?」という話でしょうから。
井戸
そうですね。
佐藤
だけど、(イノベーションを起こすには、)「なかなか厳しいものがある」ものの、「取り組まなければならない」よね。例えば、この『アートリーアカデミア』も、事業活動に「テレビ番組やバラエティ番組の制作」という内容があるから(制作しているわけで)。要はそこ(テレビ番組やバラエティ番組の制作)をうち(株式会社アートリー)の「独自性」と言うか、「(デザイン制作会社の)新しい形(としよう)」(というわけで)。つまりは、「企業のアイデンティティなどを発信する取り組みとしてやっている」側面もあって。おそらく「市場にはその発想はまだない」だろうから。だから「イノベーション」という観点から見れば、「我々が頑張って例を作っていかなければならない」面もあって。だけど、「こういうことができるから」や「こういうことも発注できるんだ」と「反応が良い方」や「『やりたい」と思ってくださる方」の「力を借りて制作しているところもある」けれど。とは言え、これ(『アートリーアカデミア』の事例)は「イノベーションではない」よね。「それ(イノベーション)をしたことによる間接的なマーケティングの話」になってしまうから。
原
そこは「後発的な話」ですからね。「アーリー(アダプター)の話とは少し違ってくる」ように思います。
佐藤
そうだよね。そうは言っても、課題が「デザイン経営でイノベーション起こすには?」だから。言い換えれば、「日本でデザイン経営が広まった時に、イノベーションが起こるには?」(かな?) これは「ヒント」ではないけれど、おそらく「日本にデザイン経営を根付かせる」には……。……「経産省が推している背景」には、「人種的」と言うか、「日本人のDNA的な背景がある」ように思っていて。それは「市場競争において勝てる要素」のように思っていて。要は「日本人はいろいろな要素を持っていて、わびさびなどに繊細」だから。
井戸
そうですね。情緒をすごく大事にしていますよね。
佐藤
そう。それに、「細かいセンスに気が付きやすい国民性」も持ち合わせているから。だから、「プログラミングやIT関係で(諸外国に比べて)遅れを取っていること」は「仕方がないこと」だけれど。そうは言っても、「日本を国際的に売り込んでいく」のであれば、「デザイン」に関しては「もう少し日本のオリジナリティ」など(を出して良いと思う)。言わずとも、「日本人はデザインが得意な民族」だろうから。だから、「デザイン民族」みたいな感じで「持っていける」かもしれない。
原
いっそのこと、「価値のあり方」として、「『メイドインジャパン』と銘打った着物や工芸品から始めても良い』のかもしれない。
佐藤
確かに、「1つのユーザー体験」として見れば、「そう」だよね。 だから「結構通じるところがある」のかもね。例えば、日本人が持っている「静と動」であったり……。
鈴木
あと、「四季折々の感情を表現できること」は、「日本人ならでは」でしょうね。
佐藤
そうですね。
鈴木
そうしたところは、「やはりすごいな」(と思います)。(おそらく何か良い物が)作れるような気がします。
佐藤
本当に四季は「ある種のマーケティング」だものね。要は、「1年を4つにカテゴライズしている」わけで、そこ(4つにカテゴライズされた1年間)に対して「変化がもたらされている」わけだから。「市場に対して飽きが来ない」と言うか。だから、「考え方次第」かもしれないけど、「いろいろと戦略を打ち出せそう」だよね。
原
そうですね。「広げ方の根底条件」みたいな話ですよね。
佐藤
だけど、(そこまで行くと、)「だいぶ広い話になってしまう」から。 (本日のテーマは)「デザイン経営」ということですが、具体的には「どこから取り組んでいくべき」だと思いますか? 例えば、RYUちゃんが会社を見ていく中でも、「カッコ良いと思える企業」もあれば、「ダサいと思う企業もある」と思うけれど。「もう少しここをデザイン的に良くしてほしい」みたいに感じる瞬間はある?
RYUICHIRO
「日本だけで広げる」というより、例えば、「海外でウケたらすごい革命」と言いますか。「(そう言ったことも)起こせるのではないだろうか」とは思って(いて)。要するに、海外で「これがすごい」みたいに「唐突でもバズれ」ば、「すごく広がるかもしれない」とも思いましたけど。そうは言っても、「デザイン」と言われても、「すぐには思い浮かばない」ですけれど。例えば、「すごく繊細な物を海外に売り込んで、それが素晴らしいものとしてバズった」としたら……。……それ(海外に売り込まれたすごく繊細なもの)が「本当にウケるか」までは「分からない」ですけど。だけど、「求められているものと合致した」場合は、「すごく広がる」ように思います。だから、「日本で広げるより海外のほうが広がる」ように思います。
井戸
「日本の物は海外の人に好まれる傾向」にあるので、「海外ほうが先に反応する」可能性はありえますよね。
佐藤
市場としてもね。仮に「日本人に向けて日本(の魅力を)訴求」しても、「新しくない」と言うか「微妙」だものね。
井戸
そもそも、「あまりリアクションもない」でしょうね。
佐藤
だけど、「デザインに日本らしさを取り込んだものを海外で売り出す」こともありかもしれないよね。そうは言っても、「どうやれば経営にデザインを持ち込めるか?」でしょうけど。
原
そういう意味で言うと、今、会社の経営者もCEO(最高経営責任者)やCOO(最高執行責任者)と言うのに加えて、CDO(チーフデザインオフィサー:最高デザイン責任者)というのが入ってくるわけですよね。そうするとさっきのお話じゃないけど、「海外への売り出しで、乗り出しやすいというかアプローチしやすいベースになるのかな?」と思うんです。だから、重要なのはどこを起点にするかだと思うんです。要するに、重要視するのは「物なのか?」「会社なのか? 」「どこの国なのか?」という話で。言ってしまえば、広げ方は何でもいいと思うんです。でも、「広げるための算段」と「誰が広げようとするのか」という観点が大事じゃないのかなと。つまり、発信する人間、例えば、経営者が発信していくことになっていて。それで「この会社が」という認識になるのであれば、要素として少なくないかと。「この会社が」という会社単体で見た時の話というのは、「少しイメージがぼけやすいのかな」という気はするんです。例えば、iPhoneだとスティーブ・ジョブズが、「『これってさ』と言ったところから、スタートした」というイメージが強い思いますが。もし仮に、(パナソニックの創業者である)松下幸之助さんが、「これがね」みたいなのがあったら、それは、(われわれ日本国民にとって)すごくインパクトがありますよね。だから、そうしたことが「CDO」という立ち位置(があること)で、広げやすくなるんじゃないかな、とは思います。
佐藤
確かにそうだよね。中国企業は、「例えば、iPhone。これがね」と言っても、「うーん 。それってどうなのかな?」というふうになっちゃう。実際、 最初に iPhoneを見た時に、日本のガラケー各社は揃って、「日本であんなものは流行らないわ!」みたいなスタンスだったけど。
井戸
ありました そうですね。
佐藤
でも、結局は使いやすかったというか。 答えを言っちゃうわけじゃないけど。どちらかというと、われわれアートリーはこうしたところに携わっているわけだけど。多分、さっきも言ったけど 、ユーザー体験。体験するのは顧客だから。取引先でも良いんだけど。要するに、デザインすると言っても、ブランディングしていくこと。 要は、見やすいものや使いやすいもの。惹かれるもの、好みのもの。いろいろとあるとは思うけど。「デザインは、とがること」なんだけど。だから、「どこに向かってとがるのか」ということで。結局、重要なことは、「会社の向かいたい色」(を出すこと)。「持っている色」を、まず、全部浮き彫りにしていって。「個性」を作っていって。それを反映させていく作業が、「デザイン」だから。 例えば、うちもやろうとしているんだけど、出すための資料を全部テンプレートにしておいて。要するに、いきなりExcelシート立ち上げて、書いたものを出させるんじゃなくて、(先にテンプレートとして)うちのデザイナーに全部作らせておいて。Excelシートみたいなやつで、アートリーらしい「誰がやってもある程度のデザインが形になっている」というものを作って、顧客に見せていくとか。「アートリーさんって、すべてがデザイン良いですよね」みたいな(感じに言われるような)。もちろん、良いデザインというものは、千差万別だけど。「アートリーさんの個性出てるよね」というところを、顧客に言われることによって、社員もインナーブランディングされていく。「アートリーというものに対するブランド価値を徐々に成熟させていくというか、熟成させていくという感じなのかな」とも思う。
原
「社内でもブランディング効果を出していく」ということですよね?
佐藤
そうそう。結局、デザインは携わるものすべてだから。外の人も、中の人も。それがひとつの形になることで、「さらに次のビジョン」というのも作りやすくなるから。だからまずは、「コンサルを入れる」ということなのかな?
井戸
ソリューションかな?
原
出ちゃったね。
久田
本当に、丈亮さんが言う通り、すべての企業が「うちはホームページを作る会社です。」じゃなくて、「自分たちは何を実現したいのか」「どういう価値を社会に与えていくのか」というのを明確にしていったら、それこそ「仕事を探します」と言って、自分たちが就職したいところを見つける時に、「個性が出ていて自分に合った会社が探しやすい」「自分の未来が輝かしい」というのを描きやすいのかな、という気がします。そういう社会になっていくと面白いと思います。
佐藤
そうだね。それに、何で今こういうふうになったかというと、多分、必然なんだよね。インターネットが登場する前は、出会える情報(自体)がかなり限定的だったから。例えば 、名古屋市中区から出ずに、まあ、東京でも沖縄でも良いんだけど。そこの中の情報だけで生きていけたから。だから、地方の限定的なところで商売されてる方でも生き残って来れたわけです。要は市場がミクロだったから。だけど、コンビニができてきてとか、いろいろなネットワークインフラができてきて。黒船がたくさん登場してるような感じ(なわけで)。さらに、文明社会4.0と言われている情報社会になって。ノイズだらけのインターネットの情報の海は、本当に毎日、すごい情報の嵐になっていて。だから、その中で選ばれなきゃいけなくなって。経産省のドキュメント(文書)にも書いてあったけど。もはや、「選ばれること」が前提になってるから。だから、「デザインしていかないと厳しいですよ」という話なんだよね?
井戸
機能だとかで差別化できないぐらい、いろいろな物が充実してしまっている世の中ですもんね。
佐藤
そうですね。言い換えると、デザインが全うにできれば、言い値じゃないけど、価格競争にもなりにくい。
井戸
そうですね。デザイン的にね。
原
「個々のデザインに対してのアプローチだから」ということですよね?
佐藤
そうそう。だから、国内だと、無印さんとか割と早い段階でああいうデザイン(になって)。
井戸
統一されて。
佐藤
シンプルなもの。あえて無駄を削ぐとかそういう(方向性に)。どちらかというと、無印は日本人的思考だよね。それもひとつの形なのかな、という(話で)。どうですか、(鈴木先生。)何かありますか?
鈴木
そういう意味で言うと、「法律事務所は遅れているな」と(思って)。
佐藤
でも、ユナパー(名古屋ユナイテッド・パートナーズ法律事務所)は結構とがっていると思いますけど。少し(言い方が)偉そうだ(った)けど。割とね。デザイン的にも本当にスタイリッシュだし。
井戸
ユナパーは。
鈴木
一応ロゴもありますし。事務所の形としても、「なるべくスタイリッシュを」というところではありますけど。(佐藤社長、)どうしました?
佐藤
あと強化していくとしたらウェブじゃない? いつでもご相談を。皆さん、生徒の声も見ていきましょうか。

TOPICS

みんなの声

井戸
そうですね。『情報が錯綜してるけど、肝はデザイン経営の理解だと思う。』
佐藤
そういうことですよね。結局、「どういう意図があって」とか「どこ向かって」とか「どういう手段で」という話で。だから、そこの理解だよね。そのためには、「分かる方に入ってもらうのが良いのかな?」と思うけど。経産省のドキュメント(文書)、あれもどこかで絶対にデザインの要素が入ってるものね?
原
入ってると思う。見やすかったですよね?
井戸
入ってますよね。見やすかった。
佐藤
あれは本当に結構良い出来だものね。 一回見てみたほうが良い。あれいくらで作ったのかな?
原
お金ね。
佐藤
「コンサル入れても1本は行くよな」という(ふうに思って)。
井戸
次いきましょう。 『目標は高度デザイン人材(サービスデザイナー)になること!』
佐藤
別の資料に書いてありましたね。高度デザイン人材 。
井戸
採用のほうに書いてありましたね。
佐藤
いろいろ(種類が)あったよね。サービスデザイナーとかビジネスデザインとか。
井戸
いろんなデザイナーの(名称が載ってましたね)。
原
そう。たくさんあった。
佐藤
どうですか? 高度デザイン人材っていうところに関して。(原)先生、何か意見ありますか?
原
同業者のやつを見ていて思ったのは、明確にしているから分かりやすいな、と。カテゴライズがすごくしっかりしていたので。それこそ、「どういうふうになってほしい」というのが見えているから。「目指したいな」という職種を前提に、人としてや自分の売り込みだったり就職だったりというのも進みやすいんだろうな、というふうに思うんです。
佐藤
そうですよね。見ていて思ったのは、三つの丸のところで、ビジネスとITテクノロジーとデザインというところ。確かに、「それを高度に」というのは、なかなか揃えるのが難しいんだろうけど。だから、確かにそれを分かっていると、ロジカルな考え方もできるし、ブランディングっていうか、ユーザーエクスペリエンスも。言い直すと「ユーザー体験のマーケティング」だよね。
原
そうそう。
佐藤
さらに、ビジネス化。だから本当に、「事業化」というところで、この三つのセットができれば。そんなのがたくさんいたら、日本は驚くほど強くなっていくでしょう?
原
強くなる。人材の宝庫だって言われているんだから。
佐藤
「高度デザイン人材をどうやって後押ししていくか」というところがポイントだよね。
原
ポイントでしょうね。
佐藤
行政もね。
井戸
育成をね。
原
どうそれを熟成させるかだと思うんですよ。でも、そもそも内在してる要素だと思うんです。
佐藤
そうだと思う。
原
発掘しなかったり、発掘しても、価値がないとする価値観を変化させていくわけだから、すごく意味があるんだよな、と。私の中では、「高度デザイン人材」というのは、分かりやすい表現でした。
佐藤
どうですか、徹郎さん。何かありますか?
蒲生
テクノロジーとデザインは、脳の使う場所が違うじゃないですか。
佐藤
まあそうだね。
蒲生
それを「両立して育成していく」というのは、全員が全員上手くいくとは限らないと思うし、それはちょっと(違うかな、と)。本人の努力だけでなく、きっと「どう仕組み化・共有化してマニュアル化していくか」というところが難しいんじゃないかな、と業界人として思います。
佐藤
そうですね。でも、本当にサービスデザイナーやビジネスデザイナーというところを見ていて思ったのは、「上流の工程をする」という意味では、全部を分かっていないといけない。(分かっている)人が、そのプロジェクトマネジャーにいなきゃいけないよね。だから、デザイン得意な人とシステム得意な人だとか、ビジネス得意な人とかが、グループを組んで仕事をするというのも一つ(の方法)なんだけど。ただ、全部に精通してる人間がいるかいないかというのは、全然次元違うの話なんだよね。
RYUICHIRO
そういう人がいるんですか?
佐藤
業界には、いるんじゃない?そういう人も。
井戸
(要するに、)「特定の業界に特化している人」(のこと)だと思います。
佐藤
何かしら特化はしているだろうけど、(それは)最低限(の話なわけで)。だから、「ベースをどう上げていくか」という話ですよね?
原
そうそう。だから、いないわけじゃなくて。今までだと、役割としての表現が、おそらく、「マルチ」だったと思うんです。要は、「区分けされていなかった」のだと思うので。それらを「より明確(にしたということ)」じゃないですかね。しかも、それに「高度」というイメージが加わると商流の中でも、より上のほうだと思うし、会社の中でも上位のほうになるという認識ですよね?
佐藤
そういうことだと思うよ。本当にとがってる部分は、システムのエンジニアとかに任せればいいだけの話(だから)。話していて、「もう! 何言ってんだこいつ?」みたいな話になると、そこで話が終わっちゃうから。
井戸
全体像を把握している人が1人、いるかいないかではまとまりが違いますよね。
久田
ちょっと前に流行った、「 経営者がテックアカデミーに通う」みたいな(ことですよね)。
佐藤
そうそう。ロジカルシンキングしようとか。
久田
次はデザインアカデミーに通う。大変っすね。
井戸
経営者って大変っすね。
佐藤
どちらかいうと、(俺は)全部得意な領域だから。
井戸
だそうです。
佐藤
次、いきましょう。
井戸
『NTTデータが9カ月間でデザイナーを150人増やす方針』
佐藤
でも、デザインは結局のところ理論だから。押さえるべきポイントだけ押さえてやらせたら、すぐできると言えばできるけどね。
井戸
でも、そうですよね。
佐藤
あとは引き出しの部分だから。それと感受性とキャッチアップの能力も必要だけどね。理解力の速さっていうのは(あるから)。
井戸
そうですね。そこに、得意不得意というか好き嫌いみたいのはあるでしょうけど。
井戸
『セブンイレブンのPB(プライベートブランド)は佐藤可士和さんデザイン。これもデザイン経営』。可士和さん聞いたことある。
佐藤
どうですか、(原)先生。
原
でも、そうだと思いますよ。例えば、セブン-イレブンの場合は、可士和さんですけど。バンダイだったり大体有名なところには、少なからずどなたかが入っている。
佐藤
ユニクロとかでも入っているよね。あれは誰だったっけ? NIGOさんでしたっけ?
原
そういうところは個性の出し方だし、セブン-イレブンもそうですけど、受け止める側の受け止め方が全然違うっていうところ。会社の中のマインドを変えるところに、すごくインパクトがあると思うんです。そうした効果で言うと、デザイナーやこれからデザイナーと呼ばれる人たちのカテゴライズがどんどん細かくなりながら、上がっていくと、いろんな……、それこそ地域もそうだし、例えば商店。小さな商店でも個性を出していける余地やベースも出てくるんじゃないのかな、と。例えば、「アートリーさんで、そういうことを」というのも出てくるのかな、とも思いますよね。
佐藤
まあそれはね。むしろ、そういうふうにしていかなきゃならない、という話もあるし。そろそろソリューションタイムですかね。

TOPICS

ソリューション

井戸
そうですね。お願いします。
佐藤
本日のソリューションはこちらです。「デザインにどんどん触れよう!」。当たり前の話なんだけどね。でも、まず、ここからじゃない? という。
井戸
大事ですね。
佐藤
本当は、コンサルとか専門家とかあるんだけど。まず自分で、良い悪いじゃないけど、いろいろなパターンを知っておくという。それで、話し合いの土台を作って。デザインの知識というかデザインやデザイン経営のコンサルにも、レベルがいろいろあるはずだから。教養というかリテラシーというやつね。だから、まずは経営者の方……、(デザイン)経営と言うからには、そうした「経営に携わる方たちが、どんどんデザインに触れていって、興味を持ってもらうこと」からじゃないのかなという(話で)。
原
そうですね。
佐藤
ということです。ありがとうございます。今日は得意ジャンルだったから。
井戸
楽しそうだったよね、この2人(生徒会長と七菜ちゃん)が。すごく楽しそうに(していて)。
RYUICHIRO
すごい。
佐藤
アートリーは結構、「アートだからね」とかお客さんに言われるんですけど。「やっぱり、アートリーさんはアートがどうたらこうたら」とか。実は(アートリーのアートは)「アート(芸術)」じゃないんだよね。ついでに話すけど。
井戸
え?そうなんですか。
佐藤
アートリーじゃなくて、もともと(の社名は)株式会社アーティファクトリー。「アーティファクト:文化財」と「ファクトリー:工場」(を合わせた造語)で。「文化財の工場:アーティファクトリー」。だけど、(単語としては)長いから。領収書を書いてもらう時も、「アーティファ……、ん? 何?」みたいな感じになって。だから、短くして「アートリー」としたんです。そうしたら、たまたま「アート」ってワードが頭に入っているから。だから「アート系強いんだよね」みたいな(ふうに思われて)という感じなんですけどね。だけど、どちらかいうと、もともとの発想としては「文化財」の意味があるので。だから、どちらかいうと、デザイン経営にも少し繋がってくると(いうわけで)。
井戸
なるほど。ありがとうございます。
原
もともとは、そうですからね。デザイン経営してましたからね。
佐藤
そうです。そういうことなんです。
井戸
繋げてきた。  
原
(佐藤社長はそういう物も)得意ですしね。
佐藤
だから、そういうのをたまには宣伝しておかないと。今日も最後までご視聴ありがとうございました。
井戸
ありがとうございました。

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