
2021.03.25 放送分
テレワークに潜むリモハラ問題
第21回アートリーアカデミア
THEME
テレワークに潜むリモハラ問題
2020年4月の緊急事態宣言直後、急速にTwiitterなどのSNSでリモートワーク中の上司からのハラスメントを訴える投稿が相次ぎました。しかし、ハラスメントに過敏になったユーザーたちの発言により、コミュニケーションとの線引きが曖昧になりつつあります。プライベート空間で業務を行う環境でハラスメントを起こさないために、我々はどのような対策をとるべきなのか。アートリーアカデミアでソリューションを見出します。
TOPICS
ニュースの話題
- 佐藤
- 今夜も始まりました。アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のお題はこちらです。「テレワークに潜むリモハラ問題。リモハラ:コロナ時代の新たな悩みの正体。昨年(2020年)4月の緊急事態宣言直後、SNSで急速にリモートワーク中の上司からの会話などのコミュニケーションについてハラスメントを訴える投稿が相次ぎました。『本棚にある赤い帯の本は何?』『今日の服装カジュアルすぎない?』などのプライベートをのぞき見る発言に対するストレスの訴えにより、急速にリモハラが市民権を得つつあるようです」
- 佐藤
- 「リモハラ」ということですが、今回は何がニュースなんですか?
- 蒲生
- 『Twitter』で……なんでしたっけ? 「リモハラ?」というワードが、検索上位やランキング上位などになっていて。今やハラスメント業界の中では「最もホットなハラスメント」の1つになっています。
- 佐藤
- 「急上昇キーワード」なんだ。
- 井戸
- セクハラ・パワハラではなく、「リモハラ」が急上昇しています。
- 佐藤
- ニュースの話で言うと、「今日の服装カジュアル過ぎない?」は、おそらく「だいぶオブラートに包んで言った」ような気がするけどね。
- 井戸
- 分かります。リモートならではでしょうけど、「いささか(格好が)ラフ過ぎた」んでしょうね。
- 佐藤
- (おそらく着ているものが)「スウェットやパジャマ」みたいな感じだったんだろうね。それで、「『画面に映ってるから!』みたいに注意したのに『通じなかった』」んだろうね。
- 久田
- おそらくそうでしょうね。
- 井戸
- そうだとすると、「もっとはっきり言ったほうが良かった」んでしょうね。
- 佐藤
- それから、「赤い(帯の)本は何?」は、おそらく「最初のフリートーク的なコミュニケーションを取ろうとした」だけだよね?
- 井戸
- アイスブレイク的な(感じで)ね。
- 原
- だから「掘り下げるつもりではなかったけれど、(運悪く)そこ(リモハラの領域)に触れました」みたいな(話ですよね)。
- 佐藤
- リモハラが「結構話題になっている」そうですけれども、どうですか? 将くんの大学(早稲田大学)も今は「テレワーク」と言うか「テレスタディ」なの?
- 佐久間
- (授業は)全部「オンラインで」やっています。僕自身はリモハラを受けたことはないですけれど、「会社内でリモハラがある」のなら、「大学でもありそう」だとは思います。
- 佐藤
- 言い方が悪いかもしれないけど、「学校はすごくハラスメントがありそうな環境」だよね?
- 井戸
- (あくまでも)「イメージ」ですけどね。
- 佐藤
- 「多様な人たちが集まっている(場所)」(だ)から。そもそも、「(学生や教授の)年代もいろいろ」だからね。ところで、「オンライン授業」はどういう感じなの?
- 佐久間
- いろいろと種類があります。例えば、「教授だけがしゃべって、学生は聞いてるだけで終わり」の授業もあれば、「『全員が顔出しでディスカッション』と言うか『参加型でしゃべっていく』」みたいな授業もあります。(そうは言っても、)「大半は教授が1人で授業して(いて)、(マイクは)ミュートにして聞いている」パターンになります。(その場合は、)「画面のカメラもオフにして、ただ聞いているだけ」ですね。
- 佐藤
- それは『ZOOM』でやるの?
- 佐久間
- 基本的には『ZOOM』が多いです。
- 佐藤
- そこに関しては「レギュレーション(定まったルール)はない」のか。RYUちゃんもリモートで何かやることはあるの?
- RYUICHIRO
- リモートで……。
- 佐藤
- (例えば、)「レッスン」であったり……。
- RYUICHIRO
- 確かに、「リモートで」レッスンや打ち合わせなどをしています。(コロナ禍になってから)結構使い始めて、『ZOOM』も使い始めました。
- 佐藤
- もしもRYUちゃんが「ハラスメントに敏感になった」としたら、「リモハラを受けている」と感じそう?
- RYUICHIRO
- もしかすると「逆がある(リモハラをかます)」かもしれない。気を抜くと「ぽろっと言ってしまう」ことが結構多いので……。だから、「気を抜いた拍子に失礼なことばかり言ってしまう」かも(しれないです)。
- 佐藤
- 要するに、「結局は相手の取り方次第」だよね。だから、「番組が始まる前にすごく盛り上がってしまった」ものね。
- 井戸
- しかも「直前」に。
- 佐藤
- (原)先生にも意見を聞きましょうか。どうですか? このニュースをどう捉えますか?
- 原
- 「受け取り側の精神的状況だけ」でしょう!
- 佐藤
- (原)先生、それはハラスメントだよ!
- 原
- 反省(します…….)。
- 佐藤
- (そうは言っても、)本当に「受け取り側の問題」だよね。だけど、どうしてここまでハラスメントがすごく言われるようになったのだろうね?
- 久田
- SNSの普及などで「弱者が声を発しやすくなった」(からだと思います)。
- 井戸
- 例え「直接言えなくても、SNSで呟くだけで発言できます」からね。
- 原
- そもそも、「ハラスメントが起こるのはテレワークだけではない」ものね。
- 井戸
- そうですね。「セクハラやパワハラもあります」から。
- 原
- 実際、ここ数年で急激に「ナントカハラスメント」の単語数が増えているよね。
- 井戸
- (だから、)「何でもハラスメント化できる」みたいな状況ですよね。
- 原
- もはやそうなると「何も言えない」よね。
- 佐藤
- だけど、「リモハラ」の場合、「(判断が)難しい」気がする。 「セクハラ」なら「何か性的なことを言われた」で、「パワハラ」なら「上下関係(が原因)のハラスメント」だものね。(でも、)「リモハラ」は、「同じ空気を吸いたくない」みたいな感じだもの。だから、「リモートパワハラ」みたいに呼ぶとするなら、正確には「リモート何ハラスメント」なんだろう?
- 久田
- 「プラハラ」はどうですか? 「プライベートに(関わるハラスメント)」ということで。
- 佐藤
- 「プラハラ」ね。はあ……。
- 井戸
- 盛大にため息が出てる(笑)。
- 原
- それなら、みんなが背景を海(にすれば良い)。
- 井戸
- 『ZOOM』は「背景を付けられ」ますからね。
- 原
- できれば「服も映さない」で「顔だけを映す」ようにすれば良い。
- 井戸
- 確かに。「 画面の角度を変えれば、ここ(鼻)から上しか映らないようにできる」んですよ。私もその状態で、「モグモグしながら仕事している」ことがよくあるので。
- 佐藤
- 確かに、そうやって「対策をしていけば良い」よね。「背景を合成させて、リモートとは言え仕事だから全うな服を着る」。それで充分だよ。
- 久田
- むしろ「見られたくないところを見せてきている」わけだから、それこそ「ハラスメント」ですよね。
- 原
- そうね。「嫌なものを見せられている」わけだからね。
- 佐藤
- それは「何ハラ」と言うんだろう? ……この話(ハラスメントについて)は「し始めると終わりがない」から、「とりあえずここまで」としましょうか。要するに、「仕事に関係ないから、なるべくノイズは減らしましょう」というところで……、「ノイズハラスメント」だ(笑)! そろそろ今回の課題を見てみましょう。
TOPICS
テーマ討論
- 井戸
- 「テレワークに潜むリモハラ問題。課題:リモハラ対策をどうするか」
- 佐藤
- 答えは既に出てしまったよね。
- 井戸
- 『ZOOM』の背景を付けて、全うな洋服を着る。
- 佐藤
- 「リモートハラスメント対策」ということですが、どうしようかな? 今回は(対象とする)「ハラスメントの種類を広げて」しまっても良いのかもね。要は「ハラスメントをどう捉えるか」ということで。最近、「このハラスメントはありえないよね?」 や「面白いね」など(の理由)で「注目しているハラスメント」はありますか?
- 久田
- 私が聞いたのは、「恵方巻が並んでるのを見たフェミ(ニスト)たちが『ハラスメントだ』と言い出した」という話ですね。どうやら「細長いものが並んでると、性的なものをイメージしてしまうからハラスメントだ」みたいな(ことらしくて)。
- 井戸
- すごく面白い(笑)。
- 佐藤
- だけど、そんなこと(恵方巻が陳列されていること)が「セクハラになる」の?
- 久田
- それが、フェミたちに言わせると、「セクハラされている。女性が虐げられている」みたいな(主張になるらしいんですよ)。
- 佐藤
- そんなことを言い出したら、「スーパーにも行けない」よね。
- 原
- それを言うなら……。いけないな、私。今、「いけないことを言おうとしている」けど。例えば、ウィンナーやチキンでも、「物があれば何かの形に見える」わけだから。
- 佐藤
- (それは)「連想するほうが悪い」よね。
- 原
- そういうことです。だから、それ(恵方巻をセクハラの象徴とする意見)は、「考え方自体がハラスメント」なんだよ。
- 佐藤
- 言い換えると、「恵方巻のほうがハラスメントの被害者」だよね。そんな物(男性器)に例えられてさ。
- 井戸
- だけど、あれ(恵方巻)は「縁起物」ですからね。
- 原
- 「大阪の文化なんだと思っているんだ」という話ですよね。
- 佐藤
- 大阪の人たちは、「ハラスメントなどはあまり言わなさそうなイメージ」だよね。むしろ「笑いに変えそう」だよね。だからおそらく、こんなこと(恵方巻はセクハラの象徴であると)言っているのは、「限りなく一部の人たち」(だけ)だよね。
- 井戸
- だけど、飛び切り面白いです(笑)。
- 佐藤
- (今日の論点は)「(ハラスメントの)対策をどうするか?」だよね?
- 井戸
- その場合、(結論が)「会話するな!」になりませんか?
- 佐藤
- 「ハラスメントに敏感な人」は周りにいますか? 将くんの場合は、「学校にはそういう(ハラスメントに敏感な)人はいるの?」
- 佐久間
- 僕の周りには、「騒ぐタイプのハラスメントに敏感な人はいない」です。だから「ネット上で一部の人が騒いでるだけなのかな?」という印象です。
- 佐藤
- 要は「ネットでハラスメント被害を吐き出している人がいる」一方、(こちら(加害者側)が)「ハラスメントを認知していない」だけで、(されている(被害者)側ばかりが)「ハラスメントを愚痴っている可能性」もありそうだよね。例えば、「社内でのハラスメント」であれば「パワハラ」だけど、「取引先からハラスメントを受けること」は「よくある」よね?
- 原
- 「日常茶飯事」でしょう。
- 佐藤
- 「なんだ、この提案。クソだな。」みたいに言われても全然平気でしょう? 要は「利害関係があるから言われてもOK」みたいなになりません?
- 井戸
- だけど、「人としてどうなの?」とはなりますけどね。
- 佐藤
- ちなみに、「取引先に対してのハラスメント」みたいなものはあるんですか? ついでに、それ(取引先に対してのハラスメント)は「ビジハラ」と呼ばれるんですか?
- 井戸
- (ビジハラとは、)「ビジネスハラスメント」の略称ですか?
- 原
- (むしろ)「嫌がらせ」(では)?
- 佐藤
- 確かに。「嫌がらせ」だろうね。
- 原
- 嫌がらせは……。でも、それ(取引先からの嫌がらせ)は「ハラスメントだと考えろよ!」という話だよね。
- 佐藤
- そうだよね。
- 原
- (結局、職場におけるハラスメント行為は)「雇用関係が前提」ですからね。
- 井戸
- リモハラ・パワハラ・セクハラ。そうか、確かに。
- 佐藤
- だから、先ほどの「(弱者の)声が大きくなった」などは、「言える相手に言っている」だけだろうね。要は「守られているやつらが言っている」んだよ。つまり、「守られているから言って良い」みたいな(ところがあるのかもしれない)。
- 井戸
- おそらく、「(弱者も)気が大きくなっている」のかも(しれない)ですね。
- 原
- 私は「雇用関係は義務と責任と権利で成り立っている」わけですよね? 要は「それら(義務と責任、権利)が成り立ってこそ、仕事ができる」のだろうと思うんです。だから、「権利だけを主張している勢力」が、「(『ハラスメントだ』と言って、)『(身を)守っている』だけなのではないかな?」という気がして。要するに「それ以外の勢力があるのなら、権利を主張する勢力との対比構図が出る」はずですから。
- 佐藤
- 確かに。経営側の立場から思うこともあるよ。
- 原
- 仕事柄、経営者さんとたくさんお話する中で、こうした話は出るんです。例えば、「女性社員が嫌がっているのに強要しようとした」みたいな話があって、「それは犯罪だよね」という話をしたこともある。だけど、表現が悪いだろうけれど、「仕事のできる/できない、やれる/やれない」で注意された時に、「『パワハラだ!』と主張できてしまう風潮も問題」だと思いますよね?
- 井戸
- 教育ができなくなりますよね。
- 原
- 「これがハラスメントだ!」と(言われても)。「あなたのことを教育しているんですけど?」と言えない状況があることが問題(でしょうね)。
- 佐藤
- 詰まるところ、「言われてる側もハラスメントに対して極端に敏感になっている」わけか。
- 原
- そこが「イーブンではない」わけだよね。みんな「会社には力がある」なんて言うけれど。実際の会社は、「法律的に考えると驚くほど弱い」わけで。なのに、「外部からも内部からも叩かれ」て。それは「疲弊する」よ。これは言ってしまって良いかどうかだけど、労働者も節度のある考え方をしなければならないよね。要は「愚痴を言うことと訴えることは違う」と思います。ただし、これは会社の中の上下関係(であって)。例えば「部長と部下」であれば、本来は「会社の中の問題」(なわけで)。それが「会社のイメージになる」こと自体がおかしな気がします。(本当は)「人と人の話」のはずなので。
- 佐藤
- 一旦(ハラスメントの範囲を)広げてしまったので。そろそろ「リモートハラスメントの問題」に立ち戻ろうか。確かに言われると、「リモートだからこそ、お互いに誤解を生みやすい」みたいな状況もあるかもしれないよね。「空気感」と言うか、「同時にしゃべれない」分、「(お互いに)バトンを持ち合っている面」もあるだろうから。特に「リモートワーク」の場合、「相手がしゃべっている間は、基本(自分は)しゃべれないし」みたいな(ことはあるだろうから)。だからさっきの話(ニュースの話題の場合)では、「こうしたところ(同時発信のやり取りができないこと)でリモハラが起きやすくなっている」のかもしれないよね。だからこそ、「(リモハラされたくないのであれば、背景で)後ろを隠せば良いじゃないか!」みたいな話になるけれど。そうは言っても、「リモハラだ!」と騒いでいるやつは、「何に対しても『ハラスメントだ!』と言ってくるだろうから。(だから)「対策していく」わけだけど。とは言え、「言葉の(やり取りの)中で、ハラスメントも生まれやすい」のかな? とは思いますけれども。
- 井戸
- テレワークになったことで本当に思うのは、「会社内のすれ違いざまの会話などで取れたコミュニケーションができなくなった」んですよ。確かに、リモートワークが主流になったことで、「積極的にコミュニケーションしようとする人」は「増えた」んです。だけど、「雑談する機会」は、本当に「減り」ました。
- 原
- (リモートワーク中の会話では、)「必要なことだけを伝えるものだから」ですか?
- 井戸
- 本当に(話題が)「業務の話」しかなくて。(うちの会社(株式会社Breath.M)は)「(社員同士が)仲良し」と言うと「語弊がある」かもしれませんが。だけど、「(社員同士の)仲が良い」ことは、「業務を進めていく上ですごくスムーズにやり取りできるようになる」ので。もしかすると、「仲良くなろうとする努力」が(悪いほうに行って、)「ハラスメントになることが増えたのかな?」とも思います。
- 佐藤
- おそらく、「気を遣っているつもりの上司辺りがやらかしやすい」のかもね。
- 原
- 「連絡を取る頻度が減っているから」もありそうですかね?
- 井戸
- 確実に「ある」と思います。
- 原
- 「ビフォアコロナの時代であれば、会社で会う。会わないのであれば電話で(連絡する)」みたいな話だったところが、「今やリモートでできる」わけですよ。その結果、「連絡自体の頻度も落ちている」のかもしれない。
- 井戸
- 実際、「全体的なコミュニケーション」は減りました。代わりに「チャットなどの文字でのコミュニケーションツールの使用」は「活発になりました」けれど。だけど「(対面で)直接やり取りすること」は「すごく減った」ので。
- 佐藤
- そうなってくると、「世の中はすごく難しい」よね。『Clubhouse』のような音声SNSでコミュニケーションが盛んになっている一方、こうした「ハラスメント」も浮き上がってきているわけだから。
- 原
- そうしたところの兼ね合いで、「(ハラスメントを)認識しやすい」のかもしれませんね。
- 佐藤
- 徹郎さんはリモートハラスメントについてどうお考えですか? 取引先とテレカンする機会も多いでしょう? 「言葉の(やり取りの)中で、どう対策していくべきなのか」みたいなアイデアはありますか?
- 蒲生
- 確かに(テレカンをする機会は)多いですね。
- 佐藤
- その中で、「(今の発言は)ハラスメントかな?」みたいな思いが過ったことはある?
- 蒲生
- 「取引先とはない」です。でも、(男性担当者に対しては)「イケメンですね」みたいなことは言ってしまいます。さすがに、女性に「綺麗ですね」は言えませんけど。そうは言っても、「電話と印象が違いますね」くらいは……。……だから、(自分は)「言ってしまっている側」か。
- 佐藤
- 実際、女性に「綺麗ですね」と言うことは「ハラスメント」だよね? 要は「(容姿の端麗さは)仕事とは関係ありませんよね?」という理由だものね。怖いよね。
- 井戸
- そう(ハラスメントになる)らしいですね。「褒め言葉もハラスメント」という扱いになることが、「さらに輪をかけて難しい」ですよね。「アイスブレイクくらいさせてよ!」となりますよね。
- 原
- そう(褒め言葉すらハラスメント扱い)なると、本当に「何も言えません」よね。
- 井戸
- それならいっそのこと「(相手のことを)貶す言葉は全てハラスメントとする!」みたいな定義付けができれば良いのでしょうけど。だけど、(リモハラの場合は、)「貶すだけ」ではないので、結果(として)、「しゃべるな!」となるわけですものね。
- 佐藤
- それなら一思いに、「ハラスメントを受けたと思ったら、会社に対して票を入れていく」みたいなシステムを用意するのはどう?
- 井戸
- 「ハラスメントだよ」と思ったら、「イエローカードのようなものを投じていく」……。(いわゆる)「ゲージが溜まっていくやつ」ですか?
- 佐藤
- それで、「ある程度(票が)溜まったら、ハラスメントを可視化する」みたいにしておけば良いよね? そう(ハラスメント申告の可視化を)することで、票を入れた人が、「ハラスメントを受けやすいのか?」みたいな傾向も見えてくるかもしれないし。
- 井戸
- 「誰が票を入れられているか」でね。
- 佐藤
- そうしておけば、「ハラスメントを訴える回数が多い人」は、むしろ「その人のほうが問題」であることが分かるだろうし。
- 井戸
- 確かに。
- 佐藤
- 言い直すと、(ハラスメントを)「した側が多い」場合は、「いろいろな人から意見が上がってくる」はずだよね?
- 井戸
- それであれば、「(ハラスメントを)した側に問題がある」(ことが分かりますね)。
- 佐藤
- そうは言っても、「みんなどこかしらではハラスメントをしている」気がするんだよね。
- 井戸
- 「その可能性はある」でしょうね。
- 佐藤
- (投票されるようになれば、)「統計的な平均値も見えてくる」だろうし。例えば、「月間ハラスメント数は大体、7〜8です」や「これは正常値です」みたいに(なれば)……。
- 井戸
- 面白い! そうしましょう。可視化しよう。
- 佐藤
- なんてことが見えてくるかもしれない。だけど、「気を付けなければならない」こととして挙げられるのは、「ハラスメント票を意図的に入れる」ことで、「誰かをパージできる」という「システムの悪用」だろうね。言い換えると「(社内)政治を動かしやすくなってしまう」と言うか、「捗りやすくなる」かもね。
- 原
- (おそらくその場合、)「人事交換で影響を受けやすくなる」でしょう。例えば「この人からハラスメントを受けています」という情報が公になったとして。要は「周りから言われるほど、評価が下がる」わけですから。
- 井戸
- (そうなると、)「賄賂みたいなことが横行する」かもしれない。
- 久田
- その場合、「ストレスチェック」ではないでしょうけど、「人事評価とは分ける」べきでしょうね。どう考えても「(ハラスメントと人事の)評価者は分けなければダメ」だろうと思います。
- 佐藤
- 確かに、「(人事サイドからの)評価を入れてはいけない」よね。
- 原
- だけど、さっきの教育などの話で言えば、「上司・部下の関係」であれば、「ハラスメントは起こりうる話」だから。要は「(適切な)指導ができているかどうか」で、「ハラスメント指数は基準値になる」ような気がするけれど。
- 佐藤
- 「評価値として」ね。少なくとも、「票は分けるべき」だろうね。(本来は、)「仕事ができるのかどうか」や「コミュニケーションや教育、会社に対する忠誠心」みたいな話のはずだから。
- 原
- そうすると、「何に基づいてハラスメントポイントを換算するか」(でしょうね)。「点数だけ」でなく、「こんなことを言われました」みたいな内容面の情報も必要になるでしょう?
- 井戸
- どう考えても「必要」でしょうね。
- 佐藤
- それなら、「残業や有給の申請」のような感じで、「ハラスメントの申請ができる」ようにさせれば解決できそうな気がする。「情報が欲しい」のであれば、「簡単なカテゴリから選ばせて、ハラスメントを申請させる」みたいにさせれば。だけど、「その手の(ハラスメント)対策をしている会社もありそう」だよね?
- 井戸
- 実際のところ、「可視化」は「されている」のですかね? 現状では「ホットライン」まではあるのですけど。
- 原
- 「ホットライン」は、「訴える一歩手前」のような話ですか?
- 井戸
- (ホットラインというのは、)「何かされたと思ったら、私たちに言ってね」という「部署」ではありませんが、「相談先」のことです。例えば(社内の)上層部で構築されていて、「AさんとB さんとCさんが(担当者として)いて(対応してくれる)」(感じですね)。
- 佐藤
- 要するに「相談窓口」みたいなものだよね? 確かにそれ(ホットライン)は「必要」だろうね。
- 井戸
- だけど、「それ(ホットライン)以上の可視化」は、「全く聞いたこともない」です。
- 佐藤
- あとは「社内で(ハラスメントを)どう捉えるか」だろうね。……それなら、いっそのこと「マイナンバーと紐付けて」みたいな感じで「行政に管理させる」みたいにできれば。もしかしなくても、「組織の外でハラスメントを働いている可能性もある」だろうから。
- 井戸
- 怖っ! 犯罪歴みたい。
- 佐藤
- ところで、「犯罪指数の漫画(のタイトル)」は何だっけ?
- 井戸
- 『PSYCHO-PASS』ですか?
- 佐藤
- だから、(『PSYCHO-PASS』の「犯罪係数」のように、)「ハラスメント自体が社会全体で管理される」ようになれば……。
- 原
- おそらく、そうなった暁には「何も言えなくなる」だろうね。
- 久田
- (例えば)「店員に乱暴な物言いをした」であったり……。
- 井戸
- 「お客様は神様だ!」みたいに言って?
- 久田
- あれも立派なハラスメントだよね?(※この場合は「カスタマーハラスメント」に当たると思われる)
- 佐藤
- とは言え、行き過ぎれば、「社会主義的な感じになってしまう」けれど。
- 原
- 一応、「モラル的には正解」だろうと思うけれど……。
- 佐藤
- そう言えば、「夫婦間のハラスメント」みたいなもので、「モラハラ(モラルハラスメント)」というものもあるよね?
- 井戸
- いわゆる「家庭内のやつ」ですね? ありますね。「モラハラ」もありますけれど、「スメハラ(スメルハラスメント)」もありませんでしたっけ?
- 原
- そうなってくると、「何も言えないし何も考えれなくなる」よね……。
- 佐藤
- 今思い返すと、昔うち(アートリー)にいた男性社員の話だけど、「ペットの犬」……。「ワンちゃん」か。(「家族」であるペットを)露骨に「犬」と言っても、「ハラスメントになってしまう」らしいから(苦笑)。それで、その人は、「ペットのワンちゃんには、ミネラルウォーターを飲ませていた」のだけど、(自身は)「水道水を飲んでいた」という「笑える話」があるのだけれど……。
- 井戸
- 実際、「ワンちゃんのほうが(いろいろと)気を遣わなければならない」から……。
- 佐藤
- 結局、(ハラスメントは)「組織の内外を問わず」に「広げていこうと思うと、どこまでも広げられてしまう」から。「ハラスメント管理システムやサービス」や「ハラスメント申請システム」みたいなアプリを作っても良いかもしれない。「悪くない」よね? 「サービスとして売れそう」だよね? それならいっそのこと「作ってみても面白い」かもしれない。「導入しませんか?」みたいに(営業)できるかもしれないし。
- 原
- だけど、「(『ハラスメント』から)『犯罪指数』みたいな言葉に変える」んでしょう?
- 井戸
- 「セクハラ指数」みたいな……。
- 佐藤
- 言わば「ビジネスチャンス」だよね? そうなると、「これ(以上は)放送できない」な(笑)。
- 久田
- すごく良いと思います。サービスを始めようとしても、「参加者を集めることがなかなか難しかったりする」ので。だけど、(この「ハラスメント管理システム」であれば、)「ハラスメントに敏感な人たちは参加したくて仕方ない」わけですよ。(だから、「実現された」とすると、)「嬉々として(ボタンを)押す」かと思います。
- 佐藤
- そうだろうね 。「(普段から)ハラスメントを感じている人たちがメインターゲットになる」から。だけど(これ以上この話をすると、)「話の方向性が変わってきてしまう」のでやめましょう。
- 井戸
- (そうは言いつつ、)満面の笑顔(笑)。
TOPICS
みんなの声
- 佐藤
- 皆さんの声も見ていきましょう。
- 井戸
- 『入室早々、「シャビーなカーテンですね」と分かりにくいハラスメントをくらった』。おそらく「違う」ような気がします。
- 佐藤
- ちなみに、「シャビー」とはどういう意味?
- 蒲生
- 「古めかしい」や「アンティーク調の」というところですね。
- 原
- 要するに、「単に古いカーテンが下がっていた」ということ?
- 久田
- (言ったほうも)「きったねえカーテンだな」と(思ったのかもしれない)。
- 佐藤
- おそらく「緊張感もあった」のかもしれないけれど。だから、「アイスブレイク」みたいな感じで……。
- 井戸
- 「軽くコミュニケーション取ろうとしただけ」だったのでしょうけど……。
- 佐藤
- 結果としては「明らかな失言」だよね。
- 久田
- 悪意がある(から失言だと思います)。
- 佐藤
- 言ってしまったほうも、「あっ……」とは思っただろうけど。だけど、「変な空気感が漂うことで、その後の会議がやりにくくなるからやめてほしい」よね。
- 原
- 確かに、「画面上」とは言え、「嫌な雰囲気を醸し出され」てもね。
- 井戸
- 次、いきましょう。 『リモート関係なく、ダメな人間が明らかになったというだけ』
- 佐藤
- これはどちらにも言えるだろうね。
- 井戸
- そうは言っても、おそらく「リモートは関係ない」でしょうね。次、いきましょう。 『やれやれ。キメハラ※に代表される「なんでもハラスメント時代」』
- 佐藤
- 「みんな(「もうそろそろ『鬼滅の刃』のブームも去ってくれないか」と)思っている」のか。
- 井戸
- そうですよ。
- 佐藤
- そのうち「ハラハラ」だなんて(言いだすかもしれない)。「ハラスメントハラスメント」になってくるよ。
- 井戸
- 次で(みんなの声も)最後ですね。『大手損害保険各社がリモハラ行為における損害賠償に備える商品を相次ぎ投入』
- 佐藤
- こんなことやり出すから助長するんだよ。
- 原
- これは完全に「モラルハザード」だよね。
- 佐藤
- そうなると、俺のしていた話も「いけない」ね。要は「ハラスメントをビジネス化させる」わけだから。言ってしまえば「発想が一緒」だった(笑)。
- 原
- つい今し方まで「ウシシシ」と思ってたよね?
- 井戸
- 「とんだ特大ブーメラン」ですね。
- 佐藤
- そうは言っても「諦めてはいない」けどね。
- 久田
- そもそも我々は、「皆さんの声をお金に換えよう」と思っているのではなく……。
- 佐藤
- そう言うそちらも「ハラスメントを訴えるやつ」に対して散々言っていたよね? ところで将くんはどう? 「面白そう」だよね?
- 佐久間
- 「面白そう」だし「広まりそう」ですよね。そうは言っても、「経営者が導入するか?」と言われると、(どちらかと言えば)「嫌がりそう」ですよね。
- 井戸
- 「表沙汰にしたくない」(から……)。
- 佐藤
- 一方で、労働組合は「やれ!」と言い出して……。
- 原
- むしろ「導入しろ」となりそうですよね。
- 佐藤
- そうした声が生まれれば、導入のチャンスはかなり(増えるかもね)。
- 原
- 大手でも「組合のあるところ」は、「やらざるを得なくなってくる」でしょうね。
- 佐藤
- それなら、「会社側も守れるような仕組み」を作っておけば、「導入のハードルを下げられる」はずだから。何だか「話が変わってきてしまった」ような気もしなくはないけれど、ソリューションに行きましょうか。
TOPICS
ソリューション
- 井戸
- はい、お願いします。
- 佐藤
- 本日のソリューションにまいります。「ハラスメント指数の管理と見える化を!」。話していたままです。
- 原
- 「商品化を断言した」ね。
- 佐藤
- 「商品化したい」です。だけど、この番組(『アートリーアカデミア』)は「そういう(商品アイディアを出すための)番組ではない」から。「ソリューションバラエティ(番組)」だから。だから「パクリではない」と言うか、むしろ「パクられる側」でありたいと思っていて。
- 井戸
- 「先に出している」と?
- 原
- だけど、「実際に(この回が)放送されるまでに(「ハラスメント管理システム」を)作り上げなければならない」よね?
- 佐藤
- 作ってもらっても構わないですよ。
- 原
- (今の発言で久田さんが、)一番びっくりしている(笑)。
- 井戸
- 1ヶ月で制作……。
- 佐藤
- (七菜子でなくても)「誰かしらが作ってくれれば構わない」わけで。
- 井戸
- それで世の中が改善されるなら。
- 佐藤
- そんな(社会のためになるアイディアが生まれる)番組であれば、「素晴らしい」ですよね。それが価値に繋がるわけだから。ありがとうございます。
- 佐藤
- 将くんには、「1ヵ月間に渡って番組に出演いただいた」わけですが。いかがでしたか?
- 佐久間
- こんな経験は、学生の身の上では「なかなかできない」ので。とても良い経験になりました。ありがとうございます。
- 佐藤
- 学生はこういうもの(YouTube上の番組)は好きなの?
- 佐久間
- 好きな子も(いると思います)。……「人による」とは思いますけど。おそらく、この手の「ビジネスチックな話題」であれば、「好きな人は多い」だろうと思います。
- 佐藤
- ぜひ、学生の皆さんに広まるように(PRしてください)。
- 佐久間
- 学生の中でバズらせます。
- 佐藤
- また出演してね。
- 佐久間
- はい。
- 佐藤
- よろしくお願いします。本日も最後までご視聴ありがとうございました。
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デジタル⽥園都市国家構想に補助⾦の追い⾵!地⽅創⽣に取り組んで新たなビジネスチャンスを掴むには
2023.12.14 放送分
サーキュラーエコノミーの未来を担うZ世代!新しい消費パターンを取り⼊れてビジネスを成⻑させるには
2023.11.30 放送分
アートがビジネスを発展させる?アートと経済社会について考えて企業価値を高めるには
2023.11.16 放送分







