比叡山延暦寺 VEDUTA COLLECTION
VEDUTA | アパレル・和服 | 6ヶ月
2020年10月10日、世界遺産・比叡山延暦寺 阿弥陀堂にて、和服ストリートブランド「VEDUTA」によるファッションショーを開催しました。本制作は、2022年シーズンのVEDUTAルックを映像で訴求することを目的とし、ファッションショーのアーカイブではなく、プロモーションムービーとして再構成しています。ライブ配信された本番とは別に、前日のゲネプロ(最終リハーサル)をベースに、作品性と演出性を重視した映像コンテンツとして仕上げました。
撮影には、Canon EOS C300およびC70の2台のシネマカメラを使用。機動性と構図を両立した映像表現により、ブランドの世界観をより立体的に伝えています。ヨーロッパの老舗メゾンブランドから着想を得つつ、日本の伝統建築を舞台に再解釈を施し、「VEDUTA」のビジュアルコンセプトを国際的な表現へと昇華することを目指しました。
照明演出では、標高848mの比叡山に広がる深い闇を照らすため、30台以上のLEDライトを設置。さらに演出要素として、オリジナル制作の灯籠を100基以上使用し、重要文化財である歴史的建造物の荘厳さを損なうことなく、ブランドの先進性との調和を図りました。また、音楽演出には、当日のライブ配信にもマニピュレーターとして参加した作編曲家・菅原一樹(anre*f)氏が担当。延暦寺で実際に収録した鐘の音や自然音をサンプリングし、空間・映像・ファッションが一体となる音響世界を構築しました。
ライブ配信には25,000人以上が視聴し、総再生数は200,000回を突破。SNSを通じて世界37カ国に拡散され、国内外で大きな反響を得ました。イベント終了後には、比叡山延暦寺の広報誌『比叡山時報』にて「ネットで伝統と文化の燈を発信」という見出しで取り上げられ、延暦寺からも高い評価をいただいています。
この映像は、比叡山という特別な舞台での挑戦を記録したプロモーションコンテンツであり、時を経ても色褪せることのない「VEDUTA」の映像アーカイブとして位置づけられる事例となりました。










