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事例紹介
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株式会社アートリー(自社プロジェクト) |
IT・ソフトウェア|展示会・イベントDX
施策サマリー
展示会DX企画 / ライブコマース開発 / 縦型ライブ配信 / 番組制作 / チャット / QR共有 / EC・決済 / サーベイ・リアルタイム集計 / 2Dバーチャルマップ / 公開・非公開チャット / 1対1商談 / UI・UX設計
展示会は、来場者と直接話し、サービスを体験してもらえる重要な営業機会です。一方で、その価値は会場へ足を運べる人と開催期間に限られます。来場者が上司や同僚へ共有したくても、現地の熱量や対話まで持ち帰ることはできません。
当時、オンラインイベントと呼ばれる施策の中には、情報を並べた期間限定Webページにとどまるものも多くありました。しかしイベントである以上、参加者が反応し、人と人がやり取りできる双方向性が必要だとARTORYは考えました。
そこで自社の展示会出展を実証フィールドにし、リアル会場のライブ感、番組コンテンツ、オンラインの参加機能を段階的に統合。大阪での初回実証から東京での進化版まで、展示会DXの形を自ら開発・検証しました。
| 時期・会場 | 実証した内容 |
|---|---|
| 2021年9月29日〜10月1日・インテックス大阪 | 簡易スタジオから縦型ライブコマースを初実証。チャット・QR共有・パンフレット購入・来場者体験を実装 |
| 2022年4月6日〜8日・東京ビッグサイト | 3日間の日替わり番組へ発展。視聴者サーベイとリアルタイム集計機能を追加 |
| 同・東京ビッグサイト | アイソメトリック型オンラインブースを統合。公開/非公開チャット・1対1商談・情報探索を実現 |
| その後 | オンラインブースで得た設計思想と技術が、2Dメタバースプラットフォームへ発展 |
2021年9月、インテックス大阪で開催されたJapanマーケティングWeek関西に出展。6m×2.7mのブース内へ簡易スタジオを設営し、カメラ3台、照明2灯、メインオペレーター1名の機動的な体制で、3日間にわたりライブコマース番組を配信しました。
番組はスマートフォンで見やすい縦型映像とし、ARTORYの制作事例やパンフレットの内容をMCが番組形式で紹介。配信URLはQRコードで共有でき、来場者が会場外の上司や同僚へその場で送り、チャットでやり取りできるようにしました。
休憩時間には来場者が配信ブースへ入り、自分が画面に映り、会場外の相手とつながる体験セッションも実施。リアルな展示ブースの中で、デジタルの双方向性を体感できる設計です。
ARTORYはBtoB企業のため、展示会場で直接販売する一般消費者向け商品がありません。そこで、会場で無料配布していたパンフレットを、ライブコマース上では500円で購入し、希望住所へ郵送する仕組みを用意しました。
目的はパンフレットの販売自体ではなく、配信を見て、説明を聞き、その場で購入する一連の顧客体験を実感してもらうことです。化粧品や宝飾品などの商品を扱う企業が、来場できなかった顧客へライブコマースを展開するイメージを具体化しました。
会場では縦型大型モニターに配信画面を表示し、目の前の収録とオンライン画面を同時に見せました。例年は5〜6名で呼び込みを行い約1,200〜1,300部を配布していたところ、今回は呼び込みを行わず、同程度のパンフレットを受け取ってもらう結果につながりました。
大阪で得た知見をもとに、2022年4月の東京ビッグサイトでは「出張ARTORY ACADEMIA」として進化版を実施しました。ブース内に簡易スタジオを設け、初日はDX、2日目はコンテンツマーケティング、3日目はオンラインイベントをテーマに、日替わりの出演者とトークセッションを配信しました。
新たに開発したのが、視聴者参加型のサーベイ機能です。番組中の問いかけに視聴者が回答し、集計結果をその場で発表。コメントだけでなく、視聴者全体の意見を可視化し、番組進行へ取り込めるようにしました。
来場者はその場で視聴・参加でき、オンライン視聴者もブラウザから参加可能です。大阪で実証したライブ配信とECの組み合わせを、番組内容そのものに視聴者が影響する参加型プラットフォームへ発展させました。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| 3日間の日替わり番組 | DX・コンテンツマーケティング・オンラインイベントをテーマ別に深掘り |
| 視聴者サーベイ | 番組中の問いかけへ視聴者がリアルタイムで回答 |
| リアルタイム集計 | 回答結果を番組内で発表し、出演者のトークへ反映 |
| インタラクティブコメント | 会場とオンラインの視聴者が双方向にコミュニケーション |
| ブラウザ参加 | 専用アプリなしでURLから視聴・参加 |
同じ東京開催に合わせて、ARTORYはアイソメトリックデザインのバーチャルマップ型プラットフォーム「ARTORY ONLINE BOOTH」を開発しました。実際の展示ブースをオンライン空間へ反映し、URLを開くだけで誰でもマップ型の公開チャットルームへ入室できます。
マップ上のポイントをタップすると、サービス情報や資料がモーダルで開き、外部リンクへも移動できます。会場スタッフとオンライン参加者、ユーザー同士がチャットでき、必要に応じてプライベートモードへ切り替えて公開範囲を設定。オープンな交流から1対1の商談へ、同じプラットフォーム上で移行できるようにしました。
3D空間の重さを避け、スマートフォンからも入りやすい2Dマップと、触って探索するゲーミフィケーションを採用。この設計思想と技術は、後の2Dメタバースプラットフォームへつながる原点となりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| なぜライブ配信か | 展示会の熱量と説明を、会場外のユーザーへリアルタイムで届けるため |
| なぜ来場者体験を設けたのか | デジタル施策を説明で終わらせず、本人が映り、会話する体験として理解してもらうため |
| なぜサーベイ機能か | 視聴者の反応を番組進行へ取り込み、一方向の配信を参加型コンテンツへ進化させるため |
| なぜ2Dバーチャルマップか | URLから気軽に入り、情報探索と対話を楽しみながら商談へ進めるため |
| なぜ段階開発か | 実際の展示会で得た反応を次の開催へ反映し、必要な機能を実証しながら育てるため |
展示会DX企画 / 簡易スタジオ設営 / 縦型ライブ配信 / 番組企画・構成 / MC・ゲストキャスティング / ライブコマース開発 / EC・決済・配送導線 / QR共有 / リアルタイムチャット / 来場者体験セッション / サーベイ機能 / リアルタイム集計 / アイソメトリック空間デザイン / 2Dバーチャルマップ / 情報モーダル / 公開チャット / プライベートモード / 1対1商談 / モバイル対応
このプロジェクトの成果は、展示会当日の集客だけではありません。大阪でライブ配信と購買体験を実証し、東京でサーベイによる番組参加と、オンラインブースによる情報探索・対話・商談へ広げたことで、リアルイベントをデジタルで拡張する要件が具体化しました。
そこで追求したのは、専用アプリなしで入れること、2Dだから軽いこと、触って探索できること、人と会話できること、オープンな交流から個別相談へ移れることです。これらは後に、婚活、教育、採用、相談窓口などへ展開する2Dメタバースの設計思想につながりました。
展示会に参加するだけで終わらせず、自社で仮説を立て、現場で試し、次の開催で機能を増やす。その反復が、単発のプロモーション施策を継続提供できるプラットフォームへ育てました。