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  • 課題
    • “オンラインイベント”を、期間限定のWebページで終わらせない
  • 解決策
    • STEP 1|大阪で初実証。展示ブースを“参加できる番組”へ
    • BtoBサービスを“500円のパンフレット購入”で体験可能に
    • STEP 2|東京3日間で、視聴者が番組へ参加する機能を追加
    • STEP 3|リアルブースをオンラインへ再現し、1対1の商談までつなぐ
    • 設計・実装内容
  • 成果
    • 一度きりの展示会施策から、会社の新しいプラットフォーム事業へ
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呼び込みなしでも例年同等の約1,200〜1,300部を配布。展示会DXを2Dメタバースの原点へ進化

大阪での縦型ライブコマース実証から、東京3日間の参加型番組・1対1商談対応オンラインブースへ

株式会社アートリー(自社プロジェクト) |
IT・ソフトウェア|展示会・イベントDX

この事例から得られる学び
  • オンラインイベントの価値は、情報量ではなく、反応・対話・参加が生まれる設計で決まる
  • 現場で得た反応を次の機能開発へ反映すると、単発施策を再利用可能なプラットフォームへ育てられる
  • 公開交流から個別商談まで一つの導線でつなぐと、体験価値と営業成果を両立しやすい

施策サマリー

展示会DX企画 / ライブコマース開発 / 縦型ライブ配信 / 番組制作 / チャット / QR共有 / EC・決済 / サーベイ・リアルタイム集計 / 2Dバーチャルマップ / 公開・非公開チャット / 1対1商談 / UI・UX設計

課題ISSUES

  • 展示会の体験と商談機会が、会場へ来られる人だけに限定されていた
  • 期間限定のWebページだけでは、イベント特有の双方向性やライブ感を再現できなかった
  • 大きな出展コストに対し、会場内外の接点を広げて成果を最大化する仕組みが必要だった

“オンラインイベント”を、期間限定のWebページで終わらせない

展示会は、来場者と直接話し、サービスを体験してもらえる重要な営業機会です。一方で、その価値は会場へ足を運べる人と開催期間に限られます。来場者が上司や同僚へ共有したくても、現地の熱量や対話まで持ち帰ることはできません。

当時、オンラインイベントと呼ばれる施策の中には、情報を並べた期間限定Webページにとどまるものも多くありました。しかしイベントである以上、参加者が反応し、人と人がやり取りできる双方向性が必要だとARTORYは考えました。

そこで自社の展示会出展を実証フィールドにし、リアル会場のライブ感、番組コンテンツ、オンラインの参加機能を段階的に統合。大阪での初回実証から東京での進化版まで、展示会DXの形を自ら開発・検証しました。

展示会DXの進化
時期・会場 実証した内容
2021年9月29日〜10月1日・インテックス大阪 簡易スタジオから縦型ライブコマースを初実証。チャット・QR共有・パンフレット購入・来場者体験を実装
2022年4月6日〜8日・東京ビッグサイト 3日間の日替わり番組へ発展。視聴者サーベイとリアルタイム集計機能を追加
同・東京ビッグサイト アイソメトリック型オンラインブースを統合。公開/非公開チャット・1対1商談・情報探索を実現
その後 オンラインブースで得た設計思想と技術が、2Dメタバースプラットフォームへ発展

解決策SOLUTION

  • 大阪では、会場内スタジオ・縦型番組・ライブコマースを組み合わせて初回実証
  • 東京では、日替わり番組、視聴者サーベイ、リアルタイム集計へ機能を拡張
  • リアルブースを2Dバーチャルマップに再現し、会場外からの対話・商談まで統合

STEP 1|大阪で初実証。展示ブースを“参加できる番組”へ

2021年9月、インテックス大阪で開催されたJapanマーケティングWeek関西に出展。6m×2.7mのブース内へ簡易スタジオを設営し、カメラ3台、照明2灯、メインオペレーター1名の機動的な体制で、3日間にわたりライブコマース番組を配信しました。

番組はスマートフォンで見やすい縦型映像とし、ARTORYの制作事例やパンフレットの内容をMCが番組形式で紹介。配信URLはQRコードで共有でき、来場者が会場外の上司や同僚へその場で送り、チャットでやり取りできるようにしました。

休憩時間には来場者が配信ブースへ入り、自分が画面に映り、会場外の相手とつながる体験セッションも実施。リアルな展示ブースの中で、デジタルの双方向性を体感できる設計です。

BtoBサービスを“500円のパンフレット購入”で体験可能に

ARTORYはBtoB企業のため、展示会場で直接販売する一般消費者向け商品がありません。そこで、会場で無料配布していたパンフレットを、ライブコマース上では500円で購入し、希望住所へ郵送する仕組みを用意しました。

目的はパンフレットの販売自体ではなく、配信を見て、説明を聞き、その場で購入する一連の顧客体験を実感してもらうことです。化粧品や宝飾品などの商品を扱う企業が、来場できなかった顧客へライブコマースを展開するイメージを具体化しました。

会場では縦型大型モニターに配信画面を表示し、目の前の収録とオンライン画面を同時に見せました。例年は5〜6名で呼び込みを行い約1,200〜1,300部を配布していたところ、今回は呼び込みを行わず、同程度のパンフレットを受け取ってもらう結果につながりました。

STEP 2|東京3日間で、視聴者が番組へ参加する機能を追加

大阪で得た知見をもとに、2022年4月の東京ビッグサイトでは「出張ARTORY ACADEMIA」として進化版を実施しました。ブース内に簡易スタジオを設け、初日はDX、2日目はコンテンツマーケティング、3日目はオンラインイベントをテーマに、日替わりの出演者とトークセッションを配信しました。

新たに開発したのが、視聴者参加型のサーベイ機能です。番組中の問いかけに視聴者が回答し、集計結果をその場で発表。コメントだけでなく、視聴者全体の意見を可視化し、番組進行へ取り込めるようにしました。

来場者はその場で視聴・参加でき、オンライン視聴者もブラウザから参加可能です。大阪で実証したライブ配信とECの組み合わせを、番組内容そのものに視聴者が影響する参加型プラットフォームへ発展させました。

東京開催で追加・強化した機能
機能 役割
3日間の日替わり番組 DX・コンテンツマーケティング・オンラインイベントをテーマ別に深掘り
視聴者サーベイ 番組中の問いかけへ視聴者がリアルタイムで回答
リアルタイム集計 回答結果を番組内で発表し、出演者のトークへ反映
インタラクティブコメント 会場とオンラインの視聴者が双方向にコミュニケーション
ブラウザ参加 専用アプリなしでURLから視聴・参加

STEP 3|リアルブースをオンラインへ再現し、1対1の商談までつなぐ

同じ東京開催に合わせて、ARTORYはアイソメトリックデザインのバーチャルマップ型プラットフォーム「ARTORY ONLINE BOOTH」を開発しました。実際の展示ブースをオンライン空間へ反映し、URLを開くだけで誰でもマップ型の公開チャットルームへ入室できます。

マップ上のポイントをタップすると、サービス情報や資料がモーダルで開き、外部リンクへも移動できます。会場スタッフとオンライン参加者、ユーザー同士がチャットでき、必要に応じてプライベートモードへ切り替えて公開範囲を設定。オープンな交流から1対1の商談へ、同じプラットフォーム上で移行できるようにしました。

3D空間の重さを避け、スマートフォンからも入りやすい2Dマップと、触って探索するゲーミフィケーションを採用。この設計思想と技術は、後の2Dメタバースプラットフォームへつながる原点となりました。

なぜこのアプローチか
項目 内容
なぜライブ配信か 展示会の熱量と説明を、会場外のユーザーへリアルタイムで届けるため
なぜ来場者体験を設けたのか デジタル施策を説明で終わらせず、本人が映り、会話する体験として理解してもらうため
なぜサーベイ機能か 視聴者の反応を番組進行へ取り込み、一方向の配信を参加型コンテンツへ進化させるため
なぜ2Dバーチャルマップか URLから気軽に入り、情報探索と対話を楽しみながら商談へ進めるため
なぜ段階開発か 実際の展示会で得た反応を次の開催へ反映し、必要な機能を実証しながら育てるため

設計・実装内容

展示会DX企画 / 簡易スタジオ設営 / 縦型ライブ配信 / 番組企画・構成 / MC・ゲストキャスティング / ライブコマース開発 / EC・決済・配送導線 / QR共有 / リアルタイムチャット / 来場者体験セッション / サーベイ機能 / リアルタイム集計 / アイソメトリック空間デザイン / 2Dバーチャルマップ / 情報モーダル / 公開チャット / プライベートモード / 1対1商談 / モバイル対応

成果RESULT

  • 大阪の初実証では、呼び込みなしでも例年同等の約1,200〜1,300部のパンフレット配布を実現
  • 東京では、3日間の日替わり番組と視聴者サーベイにより、展示会配信を参加型へ進化
  • リアルブース・ライブ番組・情報探索・対話・1対1商談をオンラインで統合
  • 段階的な実証で得た知見と技術が、後の2Dメタバースプラットフォームの原点に

一度きりの展示会施策から、会社の新しいプラットフォーム事業へ

このプロジェクトの成果は、展示会当日の集客だけではありません。大阪でライブ配信と購買体験を実証し、東京でサーベイによる番組参加と、オンラインブースによる情報探索・対話・商談へ広げたことで、リアルイベントをデジタルで拡張する要件が具体化しました。

そこで追求したのは、専用アプリなしで入れること、2Dだから軽いこと、触って探索できること、人と会話できること、オープンな交流から個別相談へ移れることです。これらは後に、婚活、教育、採用、相談窓口などへ展開する2Dメタバースの設計思想につながりました。

展示会に参加するだけで終わらせず、自社で仮説を立て、現場で試し、次の開催で機能を増やす。その反復が、単発のプロモーション施策を継続提供できるプラットフォームへ育てました。

ARTORYだからできたこと
  • システム開発と番組・映像制作を一つのチームで進め、プラットフォームとコンテンツを同時に設計
  • 自社の展示会出展を実証フィールドにし、現場の反応を次の機能開発へ反映
  • スタジオ設営、番組制作、配信、EC、サーベイ、2D空間、商談導線までを横断して実装
  • 自社で実際に運用して得た知見を、後の2Dメタバースサービスへ発展

この事例から得られる学び

  • オンラインイベントの価値は、情報量ではなく、反応・対話・参加が生まれる設計で決まる
  • リアル会場とオンラインを競合させず、QR共有やライブ配信で相互送客できる
  • 視聴者の回答をリアルタイムで番組へ反映すると、配信が共同体験へ変わる
  • 公開交流から1対1商談まで同じ空間でつなぐと、体験と営業成果を両立しやすい
  • 実証と改善を繰り返す自社プロジェクトは、将来のプラットフォーム事業を生む研究開発になる

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