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事例紹介
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服部香料株式会社 |
原料製造
施策サマリー
UI・UX設計 / システム開発 / WEB制作
服部香料株式会社は、食品メーカーや飲料メーカーに香料を提供する原料メーカーです。新商品を開発する企画担当者にとって、香料は製品の魅力を左右する重要な要素。「この香りを使えば、どんな味が作れるか」を知ることが、開発のヒントになります。
しかし、従来のBtoBシステムには課題がありました。業務システム特有の「難しそう」「堅苦しい」というイメージが、利用のハードルを上げていたのです。専門用語が並ぶ画面、事務的なインターフェース。香料という感覚的な商材を扱うにもかかわらず、システムの体験は無機質なものになりがちでした。
さらに、対面での営業活動が制限される状況も重なりました。これまでは営業担当者が直接訪問し、サンプルを持参して提案するスタイルが中心でした。しかし、その手法が使えない。オンラインで顧客と接点を持ち、興味を持ってもらい、サンプル請求につなげる。そんな新しい導線が求められていました。
香料は「見えない価値」です。香りは写真では伝わらない、動画でも伝わらない。言葉で説明しても、実際に嗅がなければわからない。この「見えない価値」を、どうやってオンラインで体験させ、興味を持たせるか。ここが設計の出発点でした。
ARTORYが提案したアプローチは、BtoBシステムの常識を覆すものでした。「おいしいをつくろう」というコンセプトのもと、まるでBtoCサービスのような親しみやすい体験を設計したのです。
ターゲットとして設定したのは、20〜30代の女性企画担当者。新商品開発を担う彼女たちが「使ってみたい」と思えるシステムを目指しました。業務ツールとしての機能性はもちろん、触れること自体が楽しい。そんな体験を実現するために、ワイヤーフレーム設計から本格デザインまで一貫して制作しました。
検索体験も、段階的なステップで進む設計にしました。いきなり専門的な選択肢を突きつけるのではなく、ユーザーが自然に絞り込んでいける。探しているうちに「こんな香料もあるんだ」という発見が生まれる。新商品開発のアイデアを刺激する、そんな体験を目指しました。
検索システムの核となるのは、分類軸の設計です。香料という専門的な商材を、どう整理すれば探しやすくなるか。ARTORYが設計したのは、「味」「香り」「色」「その他」という4つの軸でした。
専門家でなくても、「こんな味を作りたい」「こんな香りがほしい」というイメージは持っている。その感覚的なニーズを、システムが受け止められる設計にしました。さらに、季節やジャンルでの検索も実装。「夏向けの爽やかな香り」「和風スイーツに合う風味」など、開発シーンに即した探し方ができるようになりました。
検索結果からは、そのままサンプル請求へ進める導線を設計。興味を持った瞬間に、次のアクションに移れる。この一連の流れがシームレスにつながることで、「探す→見つける→試す」というサイクルがオンラインで完結するようになりました。
UI設計では、BtoBシステムにありがちな堅苦しさを徹底的に排除しました。事務的なフォーム、無機質なボタン、専門用語だらけのラベル。そうした要素を見直し、親しみやすいビジュアルと直感的な操作感を実現しました。
「おいしいをつくろう」というコンセプトが、画面全体から伝わるデザイン。香料という見えない価値を扱うからこそ、システムの体験自体に温かみを持たせる。業務ツールでありながら、使うこと自体がちょっと楽しい。そんなUXを3ヶ月という期間で構築しました。
| なぜBtoCに近いUIか | ターゲットが日常的に触れているサービスの体験を持ち込むことで、親しみやすさと使いやすさを両立するため |
|---|---|
| なぜカテゴリー検索と季節・ジャンル軸か | 専門用語での検索ではなく、企画者の発想に沿った探し方を実現するため |
| なぜ「おいしいをつくろう」か | 原料検索という業務を、新商品開発の「楽しさ」として再定義するため |
コンセプト設計(「おいしいをつくろう」) / UI・UX設計 / ワイヤーフレーム設計 / 検索システム開発(カテゴリー、季節、ジャンル軸) / サンプル請求機能開発 / WEB制作
システムのリリース後、服部香料の顧客接点は大きく変わりました。これまで対面営業に依存していたサンプル請求が、オンラインで気軽にできるようになったのです。
「おいしいをつくろう」という入り口から、香料の世界を探索する。味や香り、季節やジャンルで検索しながら、「こんな原料があるんだ」という発見をする。気になったものがあれば、その場でサンプルを請求できる。この一連の体験が、新商品開発を担う企画担当者にとって、アイデアを刺激するツールとして機能するようになりました。
BtoBシステムの常識を覆す、楽しいUX。それは単なるデザインの問題ではありませんでした。「香料」という見えない価値を、どうやって体験させるか。その問いに対する答えとして、システム全体の体験設計がありました。堅苦しいイメージを一掃し、触れたくなるインターフェースを実現したことで、利用のハードルが下がり、オンラインでの顧客接点が生まれました。
対面営業が制限される状況でも、このシステムがあれば顧客とつながれる。営業担当者にとっても、顧客に紹介しやすいツールになりました。「まずはこのサイトで探してみてください」と案内できる。興味を持った顧客は、自分のペースで香料を探し、サンプルを請求し、実際に試すことができる。営業活動の形が変わりました。
3ヶ月という期間で、UI設計からシステム開発まで一貫して構築。BtoBの堅苦しさを、BtoCの楽しさに変換した事例です。