#デジタルイノベーション #オープンイノベーション #エクスペリエンスデザイン #アートと経済 #地方創生・地域活性化 #文化振興
コンセプトアートでビジョンを形にする
「新時代の夏祭り」をテーマに日本三大稲荷 豊川稲荷 YORU MO-DEをリブランディング
新時代の夏祭り、豊川稲荷でリブランディング
2023年7月21日(金)〜8月5日(土)、8月18日(金)〜8月30日(水)に、愛知県豊川市の日本三大稲荷である豊川稲荷にて開催された『豊川稲荷 YORU MO-DE(ヨルモウデ) 夏の特別期間 2023』。ポストコロナ時代の「新時代の夏祭り」をテーマに、アートリーがイベント全体のリブランディングを実施しました。
アフターコロナ初のYORU MO-DE(ヨルモウデ)
3年目を迎えたYORU MO-DEでは、イベントの大規模なリブランディングが行われました。新時代の「夏祭り」として、ディスタンス提灯などのコロナ対策は継承しつつも、再びビフォーコロナの活気を取り戻すことを目指しました。 リブランディングのコンセプトは「新しい価値を提供すること」。分散参拝が不要となった豊川稲荷の、新たな活用方法を模索する必要があったのです。
プロジェクトの初動として手掛けたのは、キービジュアルとロゴの制作です。キービジュアルは一目でイメージが伝わることが重要ですが、それだけではありません。広告としての役割のほかに、制作の初期段階において、お客様や売り手側が商品(イベント)のイメージを共有するコンセプトアートとしての側面も大きいのです。実際の商品(イベント)は、そのコンセプトアートに寄せて実現していきます。そのため、イベントや建築計画のような世界観が必要なものに対してはとても重要で、その架空の世界を創り上げるためにはアート思考が必要になってきます。
新しいビジュアルとロゴの作成
以前のロゴはもっと細いデザインでしたが、新しいロゴでは、提灯の影を落とし、ゴシック体を使用したモダンなデザインに仕上げました。 キービジュアルは、当初はデザイナーが自由に作っていたのですが、どうしても納得がいくものができませんでした。なぜかというと、下書きの段階から方眼やワイヤーフレームを使って実際の距離感や骨組みをしっかりと描く必要があったのです。
その学びをもって、アートリーは参加者のイベントに対する期待を最大化するために、体験を彷彿させる幻想的かつ賑やかなイメージを作成しました。視覚的なインパクトとメッセージの明確さを支えるのは、理論的な構図です。思い描く体験のイメージに違和感が生まれないよう、オーセンティックな手法を現代のデジタルアートによって再現することに成功しました。
プロジェクションマッピングとODORI MO-DE
アートリーは、実行委員会のメンバーでもあることから、初年度の立ち上げ当初からYORU MO-DEの企画にも関わってきました。私たちがもっとも重要視しているのは顧客体験(CX)です。今回でいえば、プロジェクションマッピングにより寺院の壁面に映し出される花火や、光に包まれる空間ならではの幻想的な夜空を演出しました。
さらに、新時代の夏祭りのメインコンテンツであり、一般の方にも楽しんでいただける新しい形の盆踊りイベントを開催しました。開催中は、豊川稲荷境内にて地域参加型の特設ODORI MO-DE(オドリモウデ)エリアとして、現代風の盆踊り櫓を常設しました。連日19:30〜20:30の時間帯にTRFのDJ KOO氏が本企画用に選曲したオリジナルミックスメドレーが流れ、同氏が結成するユニットUKOON(ウコーン)の考藤右近氏による振り付けをベースに地域のダンサーや演舞チームと共に境内を盛り上げました。また、オープニングイベント及び、最終日8月30日(水)には、スペシャル企画として、ODORI MO-DEのプロデューサーとして参画したDJ KOO氏にも来場していただきました。
「日本三大稲荷 豊川稲荷で行う」ことの意義に立ち戻る
イベントについて話し合う中で、集客を考えてもっと多くの芸能人を招きたいという意見もありました。ですが、リブランディングを請け負ったアートリーの考えでは、歴史や文化に敬意を払い、これらを独自の視点で表現することがポイントでした。真に大切なのは「豊川稲荷で行う」ことの意味を重んじること。YORU MO-DEというブランドを通じて、地域文化をクリエイティブに高めて、コンテンツ化することが重要だと考えたのです。
アートリーの考えるブランディングの根底には、勝ち方へのこだわりがあります。単なるお金儲けの集客だけでなく、良質なコンテンツとしてアーカイブに残し、次へと繋げていくことが重要です。持続可能性を考えて、様々なステークホルダーを考慮しなければならないのです。
その意味でも、YORU MO-DEのリブランディングは、アートリーの強力なブランディング力を示す事例になったのではないかと思います。単に芸能人を呼ぶだけでなく、文化的価値や歴史的背景を大切にしながら、持続可能なイベントを目指し、アフターコロナの新時代の夏祭りとしてしっかりと成功を収めることができました。豊川稲荷でのこの新しい体験が、今後も多くの人々に愛されることを期待しています。(文:森野広明)
他のプロデュース事例を見る
マーケティングが成功の鍵になった比叡山延暦寺 VEDUTA COLLECTION × 伝燈LIVE
#デジタルイノベーション#オープンイノベーション#エクスペリエンスデザイン#アートと経済#地方創生・地域活性化#文化振興
ライブコマース番組&アプリの開発プロジェクト
#デジタルイノベーション#オープンイノベーション#エクスペリエンスデザイン
展示会DXで新たなユーザー体験を実現するオンラインイベントの新基準
#デジタルイノベーション#エクスペリエンスデザイン