
2022.07.14 放送分
【ステークホルダーエンゲージメント】中小企業がエンゲージメントを高めるには?
第89回アートリーアカデミア
THEME
【ステークホルダーエンゲージメント】中小企業がエンゲージメントを高めるには?
2022年3月、博報堂は「ESGトランスフォーメーション」のサービスを発表。企業のESGステージに応じて、ステークホルダーのエンゲージメント向上を支援するプログラムとなるようです。エンゲージメント向上はビジネスにどう影響するのか?アートリーアカデミアでソリューションを見出します。
TOPICS
ニュースの話題
- 佐藤
- 始まりました、アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマはこちらです。「ステークホルダーエンゲージメント。博報堂、ステークホルダーエンゲージメントの強化支援を開始。今年(2022年)3月、博報堂は『ESGトランスフォーメーション』というサービスを発表しました。この『ESGトランスフォーメーション』は、『企業のESGステージに応じて、ステークホルダーのエンゲージメントの向上を支援するプログラム』だということです」
- 佐藤
- 「ステークホルダーエンゲージメント」ですけれど。まずはニュースについての補足をいただきましょうか。
- 蒲生
- 『ESGトランスフォーメーション』というサービスについて補足していきます。これは「ESG経営を行う企業に対して、(博報堂がコンサルティングしていくことで、)ステークホルダーエンゲージメントの向上を支援していくプログラム」になります。
- 佐藤
- 要は「博報堂がコンサルティングに入ってくれる」わけだよね?
- 蒲生
- はい。プログラムそのものは、「3段階に分かれて」いて。「1段階目」は「BASICステージ」と名付けられていて、この段階では、「社員に向けたESG研修」をしてもらえます。そして、「2段階目」が「ADVANCEDステージ」となります。この段階では、「ステークホルダーに向けた企業理念や戦略などの『ストーリー』を作ってもらえ」ます。最後が「3段階目」の「INTEGRATED(※「INTEGRATED=統合された」の意)ステージ」。この段階までなると、「私たちはESG経営をしてますよ」という事実を「ステークホルダーに向けてブランディングして」いき……。
- 佐藤
- 要するに、「第1段階」では「インナーブランディング」をしていくわけだよね。まずは「社員」というステークホルダーに対して、「我々は、何をすることで社会の役に立つことに取り組んでいるのか」を「理解させ」て。それから、「第2段階」として、「コンセプトや概念を確立させ」て。そうして「第3段階目で、プロモーションまでしてもらえる」わけだよね?
- 蒲生
- そういうことです。
- 原
- 「取り組みの段階に移行すること自体が早い」ですよね。「ESG経営を導入していくよ」と言う話自体も「(日本企業としては)早い段階から出ている」わけなので。だから、その流れに「追い付くかのように動けていること」自体「迅速」だし、そこへ「追随する」となれば、「『電通』や監査法人辺りが絡んでくる」ように思います。
- 佐藤
- 確かに、「上場企業」であれば、「特に求められる」だろうね。
- 原
- 「求められる」ようになることで、徐々にとは言え「浸透していく」だろうとは思います。
- 佐藤
- おそらく多くの上場企業で「CSRは取り組まれてきた」とは思うけれど、実際にはどうなんだろうね? 「ステークホルダー」という概念自体は、「以前からあった」と思うけれど、いわゆる「八方よし」と言うか、もう少し具体的な感じになっていったのは、おそらくこの2〜3年の話だよね?
- 蒲生
- そうですね。「ステークホルダーエンゲージメント」という言葉は、2010年にスイスの「国際標準化機構」という機関が定義付けをしまして。それを最近よく見かけるようになった「『八方よし』などの図に落とし込まれるようになってきた」のは、「この数年の話」になります。
- 佐藤
- 確か、「ステークホルダーエンゲージメント」とは、「ステークホルダーと対話をしていくこと」だよね?
- 蒲生
- そうですね。2010年に、「ステークホルダーエンゲージメント」が定義され、2015年には国連で「SDGsが採択された」わけですよね。だから、「ステークホルダーエンゲージメント」自体、SDGsとは少なからず絡められていて。要は「社会を含めたステークホルダーに向けて、『うち(企業)はこんなことに取り組んでいますよ」と「図式に表すようになった」ことの背景には、おそらくこうした流れがあるようです。
- 佐藤
- 要は、「ステークホルダーエンゲージメント」と「SDGs」は「それぞれを発表した国際機関は違う」けれど、「言い回しはところどころ異なっているけれど、『突き詰めた先に描いているビジョンは一緒』だよね?」みたいな意味合いで、「合流し始めている」のかな?
- 蒲生
- おそらく「そう」でしょうね。
- 佐藤
- (原)先生はどう思われますか?
- 原
- 先ほどの話のように、発端は「SDGs」のような「国連からの要請」や「(地球)環境への配慮に対する観点」を理由に「(ESG経営を)導入しようとしている」わけですが。中でも「決定的な要因」としては、「ダボス会議」という通称で知られる「世界経済フォーラムが大きかった」と思います。あれは、(SDGsを)普及させることに関して、「すごくハードルを上げていこう」みたいな方向性だったので。だから、そこから今で、「日本国内にESGを!」という動きは、「結構素早い反応」だろうと思います。……そうは言っても、「海外はさらに素早く対応できている」わけですけれど。だからこの先、「日本国内でステークホルダーエンゲージメントを意識したESG経営が普及していくこと」は、「大前提」でしょうね。
- 佐藤
- おそらくその可能性はあるだろうね。……何だか少なからず「小難しい話」みたいになってきてしまったけれど(苦笑)。……そう言えば、「フリップがあった」よね?
- 蒲生
- はい。
TOPICS
フリップ解説
- 井戸
- 「ステークホルダーの種類」となっています。
- 佐藤
- とは言え、「ステークホルダーの定義」自体は、「会社によっていろいろ」だよね?
- 原
- 確かに。
- 佐藤
- 確か、今回のフリップの図は「行政が出しているもの」だよね?
- 蒲生
- いえ。これが「スタンダードな形式」です。
- 佐藤
- これが「スタンダード」なのか!
- 蒲生
- そうは言っても、企業によっては「6つだけ」の場合があったり、「取引先」や「顧客」を「お客様」と言い換えていたり……。
- 佐藤
- 「いろいろとバリエーションがある」のか。
- 蒲生
- おっしゃる通りです。
- 佐藤
- ちなみに渡邉さんはどうですか? 「『VEDUTA』として取り組んでいること」など何かありましたら……。
- 渡邉
- 僕は、このフリップで言うところの「1番(社員)」や「2番(取引先・債権者)」を大切にしています。例えば、和服を作る上では、「和裁士さん」と呼ばれる方々が欠かせないんですけれども。実は先月(2022年6月)、『つばきファクトリー』というハロプロのアイドルグループ……。実は「武道館公演を2回(※『つばきファクトリー』は2021年と2022年に日本武道館でワンマンライブを開催)もやっている実力派」が、「VEDUTAを2着着てくれた」んです。元々「MV(ミュージックビデオ)で着ていただいた」折に気に入っていただいて、「ライブでも着たいから」と「買い取りいただいた」わけでして。あと、「芸能人繋がり」の話題で言うなら、去年(2021年)は、吉本(興行)の『EXIT』や(俳優の)桐谷健太さんが『24時間テレビ』などで着てくださったり……。……ちなみに、 僕は「どんな有名人に着ていただいたか」という情報は、「必ず作り手さんたちと全て共有する」ことにしていまして。なぜなら、和裁士さんなどの作り手が「自分たちの作品を送り出す時」は、常に「ダンボールにしまわれた姿」で「それっきり」なんです。だけど、僕はその感覚が「すごく嫌」で。そもそも、「服」というものは、アレキサンダー・マックイーンが言うように、「しょせんは服」なので。要は「服は人が着てこそ輝く」と言うか、「服は着ている人の魅力を引き出すための道具」なので。だから僕としては、(作り手側に)「あなたが作った作品は、こんな方々のために輝いていますよ」というところを見せたかったわけです。
- 佐藤
- 今回のフリップでは、「企業がそれぞれの数字(※ステークホルダーのこと)に対して取り組みをする必要がある」という話だったけど。だけど、渡邉さんの取り組みは、「ステークホルダー同士を繋げる」話まで入ってるから、何となく「さらに先の概念」みたいな感じがするよね。ちなみに、その「繋ぎ手」めいたことは、「意識してやっている」んですか?
- 渡邉
- そうですね。自分が販売しているものは、「『ただの服ではなく物語そのものだ』と思って提供している」ので。要は、「全ての売り物には作り手の気持ちなどが込められている」はずなので。だから、「売り手に立つ」のであれば、「商品の背後にある物語」まで伝えなければと思っています。
- 佐藤
- 素晴らしい!「ステークホルダー」には「社員」も含まれているけれど。七菜子はどんなふうに考えているの? 最近では、アカデミアの話題でも、「SDGs」や「ステークホルダー」などが頻繁に取り上げられるようになってきたけれど。
- 久田
- 一個人としては、「あまり関わりがない話だな」とも思ってしまいがちですが。だけど、先ほどの渡邉さんの話を聞いていると、少しずつかもしれないけれど、「自分の関わるところも増えていくんだ」と言いますか……。
- 佐藤
- 「自覚していく」わけですね?
- 久田
- そこは「面白いな」と思います。
- 佐藤
- 確かにそうだよね。うちのデザイナーたちも、手がけた事例のフィードバックとして、「お客さんたちがこう言ってたよ」みたいなことを伝えることがあるのだけれど。例えば、いわゆる「B to C」の案件で、「パッケージデザインを手がけた場合」だとして。それで、「クライアントから『お客様が喜んでるよ』や『こんな人たちが買っていったよ』みたいなことを耳にしたよ」と伝えると、まるで自分のことのように「すごく喜んでくれる」から。だから、「一個人」としても「社会との繋がりを感じられるようになれ」ば、「やりがいが出てくる」のかもしれないね。
- 佐藤
- 若干語弊のある言い方かもしれないけど、「人間は社会性のある動物」だから。だから、ある種「本質」なのかもしれないよね。要は「キレイなことばかりを考えている」ように見えるけれど……。
- 渡邉
- わざとらしく「カタカナにして」。その上、細かく分けて「難しいように見せて」いますけれど、言ってしまえば「周りの人を喜ばせているだけ」ですからね。要は、「喜ばせる対象を細分化しているだけ」なので。ようやく企業も「当たり前のことに取り組み始めた」と言うか、「サービスの向上や利益追求だけでなく、社会的責任も持とう」と言いますか。「昔ながらの日本の心みたいなもの」が……。
- 佐藤
- まさしく「和をもって」だよね。
- 渡邉
- そうですね。「周りを繋いで」と言いますか……。
TOPICS
テーマ討論
- 佐藤
- 戻りましょうか。「本日のテーマ」と参りましょう。
- 井戸
- 「ステークホルダーエンゲージメント。課題:中小企業がエンゲージメントを高めるには?」
- 佐藤
- ニュースからすると、「博報堂の取り組み」は「中小企業もターゲットにしていく」みみたいですが。だけど、「中小(企業)の本当に小さいところ」は「零細」だから。だから、「その(零細企業)レベルまで含めてステークホルダーエンゲージメントを高めるにはどうしていけば良いのか」ですが。先ほどから渡邉さんには「いろいろとヒントをいただいている」のかな?
- 原
- 私としては「仕事的に」……。
- 佐藤
- 「コンサルティング」の話ですか? 原先生は財務面でされているからね。
- 原
- そうですね。「財務コンサルティング面」から見た場合、コロナ禍が起きるまでは、「安いものが良い」と言いますか、「安くて品質の高いものが良い」という発想が強かったわけです。ところが、この数ヵ月間で「消費者物価指数」がどんどん上昇して、「モノの値段が上がっている」わけですよね。だけど、「現場の視点から見た時」に、いわゆる「下請け業者」は「物価上昇に見合うだけの対価を得られていない」わけですよ。私としては「仕事に合わせた対価を払う状況を作っていくこと」こそ、「関係者全員を和の状況に持っていく」ことに繋がるわけですよ。要は「Win-Loseの関係」ではなく、「それぞれに利が残るように」していかなければならないわけですよ。だから、例えば先ほどの渡邉さんの話もそうですが、「製造業」にも「その会社独自の技術」も多くあるわけでして。あとは「建築業」にも「この技術を持つ大工さんでなければできない」みたいなことも少なからずあるわけで。だけど、「金額が合わないと言われたので、職人さんたちは食べさせていけないので廃業させます」とは行かないわけで。……むしろ、そうした職人さんたちには、「持っている技術をさらに活かせる場を作ってあげる」べきで。あとは、「それぞれの単価を上げていく」ことも必要でしょうね。もちろん、受注する側にも「対価に見合ったものを提供できていること」を伝えることで、例え「モノの値段が上がったとしても、賃金に反映できていることをきちんと説明できる」仕組みにしていけると良いように思います。
- 佐藤
- かなり具体的なご意見ですね。要約すると、「まずはきちんとした適正価格を作った上で、『顧客に対しても理解を求めていく』」わけですね。要は、適正価格での取引が行われることで「収益性が上がる」わけだから。(会社の収益が上がれば、)「社員にも還元していける」から。結局、現状では「営業部門」や「経営者」などが、「取引先とのWin-Loseのバランス」で、「負けているほうが楽だから」という発想に「甘んじていた分のしわ寄せ」が繋がってきていた可能性はありそうだものね。
- 原
- そのように思います。
- 佐藤
- 確かにそうだね。だから表現が些か過激かもしれないけど、「理解を求めてもらう」という意味では「戦っていくことは必要」なのかもしれないね。
- 蒲生
- そうでしょうね。「私なりのステークホルダーエンゲージメントの解釈」をお話しても良いですか?
- 佐藤
- どうぞ。
- 井戸
- お願いします。
- 蒲生
- 「社会」というものを「学校」に喩えた場合、「企業=生徒」という図式になりますよね? そこで、「学校におけるステークホルダーエンゲージメントとは何か?」ということを考えると、例えば「成績の良い生徒が、『自分の内申点アップのだけを優先する』のではなく、『隣の席の人に分かっていないところを教えてあげる』や『学校の一生徒として生徒会に貢献していこう』などではなかろうか?」とは思っていて。だから、企業も「利益のみを優先させていく」のではなく、「ステークホルダーとの対話を重ねる」ことで、さらに「社会的価値を高めていける」ような……。
- 佐藤
- 要するに「価値の提供が先」だよね?
- 蒲生
- その通りです。
- 佐藤
- そうだよね。確か、(今回の収録のための)「調べ物の途中で見かけた誰かの意見」でも取り上げられていたけれど、「ステークホルダーは、全員が『究極の自己中』だ」みたいな主張があって。そもそも「ステークホルダー」は「利害関係の話」だからね。だから、「全員に利益を提供していく」にしても、「向こうには向こうの八角形がある」わけだから。だから、まさしく「共創社会」だよね。要は、「八方円満のステークホルダーエンゲージメント」を実現していくためには、「キレイゴト」ではなく、「利害関係を踏まえて考えなければならない」だろうね。
- 原
- 要するに、実情では、「それぞれの事例で『当事者が違う』」わけですよね。その結果、「利害関係の強さの違い」や「求めるもの自体の違い」が出てくるわけですからね。
- 佐藤
- 「お金のある会社」なら、「お金は求めていない」という「可能性もある」だろうからね。
- 原
- そうは言っても、「中小企業」の場合は「選択の余地が思ったよりも狭くなってしまいがち」なので、「関係性のバランスを取りにくい」みたいな話は「ある」ようには思います。だから、「ステークホルダーエンゲージメントの選択の余地の狭さをどうやって改善させていくか?」は、「10社あれば10通りのやり方がある」という話になっていくだろうとは……。
- 佐藤
- 実際、「それが正解」だよね?
- 原
- 私もそのように思います。
- 佐藤
- おそらくはそうだろうね。「社員に話していくこと」もそうだろうし。ちなみに、そこ(今回の収録のための「調べ物の途中で見かけた誰かの意見」)に書かれていたことは、「利害関係はスローガンで舵を切れ」というような話で。要は「ステークホルダーエンゲージメントを成立させるために必要だから」と言いますか。要旨としては、最初に「スローガンを打ち立てることで概念を作り上げる」ことにあるらしいんだけど。つまりは、「最上位の概念」に当たる「ミッション」……。古くは「ミッション」や「企業理念」と言われたような……。
- 井戸
- あるいは「クレド」などとも表現されるものですね?
- 佐藤
- 大体どこの会社を見ても書いてあるよね? 例えば「社会が平和になるように」や……。
- 井戸
- トップページにありますよね。
- 佐藤
- そう。「文化を継承し、発展させていく」みたいなことが書かれているけれど。だけど、あれは何と言いますか……。
- 原
- 「形骸化しやすいもの」だけれどね。
- 佐藤
- 実際、「よくあるやつだよね」になりがちだけれども。「利害関係のみで成り立ってる関係を取りまとめるための1つのキレイゴト」という言い方は「おかしい」かもしれないけど、結局のところは「何かしらの体裁が必要」になるんだよ。だから、本当に「八方全てが円滑で円満なステークホルダーエンゲージメントを実行していく」ためには「意志が大切」だろうね。
- 佐藤
- だけど、見方を変えれば、「ある種のビジネスチャンス」でもあると思うよ。おそらく「我々の業界にも関わる話」だろうから。とは言え、うち(アートリー)は「ESG経営についての取り組み」みたいな話を実際に打ち出せていないから、「まだ何とも言えないところはある」けれど。……そうは言っても、「ESG経営そのもの」に対しては「かなり勉強させてもらっている」から。だから、「様々な地域や文化と連携できるようなこと」などは「やってきている」から。要するに言い直すと、「うち(アートリー)が今提供できることは増えてきている」はずなんだよ。確か、(原)先生が「SDGsの回(2022年6月16日放送の第85回『SDGs』)」の時に「(SDGsについての)相談を受けることが結構増えてきた」みたいなことをおっしゃられていたかと思うけれど。もはや「SDGs」や「ESG経営」は「ガバナンスの一環として必須になってくる」だろうから。「コンサルティング」や「プロモーション」、「ブランディング」などは、おそらく「今後増えてくる」ように思いますけれど。だからそうした意味でも「実行力を持って手伝っていければ良い」とは思っているけどね。……そろそろソリューションを出していきましょうか。
TOPICS
ソリューション
- 井戸
- お願いいたします。
- 佐藤
- 本日のソリューションはこちらです。「発信を増やそう」。そもそも中小企業自体、「発信できてない会社が多い」ように思うんだよね。例え「自社の理念」だとしても、「社員にすらまともに発信できていない企業」もざらにあるような気がすると言いますか。だから、「ステークホルダーエンゲージメントを高める」にしても、そもそもの「ステークホルダーとのリレーション(関係性)」がなければ、「どうしようもない」わけだから。結局、「情報開示と発信」だよね。例えば、「簡単なもの」で言えば「ホームページ」だろうし、もう少し手の混んだもので言えば、「展示会」や「我々が開催しようとしているイベント(※『伝燈LIVE』のこと)」などもそうだろうし。だから、何はなくとも「発信していくこと」は「重要」だろうね。
- 井戸
- 確かに、「接点持つ」ためには、「企業側から発信してもらわな」ければ……。
- 佐藤
- そういうこと。要するに、「まずすべきことは発信」だよね。何だか最近、「SDGs」や「ESG」のような「個人的に楽しみにしていたテーマ」が続いているからか、「楽しい」んだよね。
- 井戸
- このところ「テンション高め」ですものね。
- 佐藤
- だから、「ステークホルダー」……。「ステホル」……。
- 原
- 言っちゃった……。
- 佐藤
- おそらく(ステークスホルダーエンゲージメントには、)どこか「『ビジョン』に近い要素がある」のかな?
- 井戸
- 私としては、このテーマ(ステークスホルダーエンゲージメント)は、社長が「本質的に好きな話題」と言いますか、「合っているのだろうな」と思って聞いていました。
- 佐藤
- 要するに「八方よし」というものが、「ESG」や「SDGs」などに対して、「分かりやすい指標になっていく」気もするんだよね。どのみち、ビジネスの世界は、「どこまで行ってもキョウソウ」だから。「共に創る」にしても、「競い合うほう(競争)」にしても。だから「ユニーク(独自性のある)な企画や考え方を打ち出せるか」が、「勝負のしどころ」と言いますか……。
- 原
- ある種「挑戦」ですよね。
- 佐藤
- 「挑戦しがいがある」と言うか「どのくらいのステークホルダーから納得してもらえるか」みたいな「絵を描くことが楽しい」と言いますか……。
- 原
- 佐藤社長は「ハードルが高ければ高いほど喜んでしまう」からね。
- 佐藤
- そんなつもりはないのだけど。なぜなら「最後には責任が伴う」わけだから、「無責任な絵は描けない」のだけれど。でも、「楽しいことは夢を描くことにすごく近い」ので。実際、(ESGやSDGsが)言っていることには「夢がある」よね。「この先こんな社会にしていきましょう」みたいなことを「みんなでやろうとしている」わけだから。「すごく楽しそう」だよね。ありがとうございました。
- 井戸
- ありがとうございます。次回以降の放送は、こちらの通りとなっています。来週も木曜日の夜10時にお会いしましょう。次回もお楽しみに。
- 佐藤
- 最後までご視聴ありがとうございました。さようなら。
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