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- 【インバウンド解禁】事業発展の機会を得るには?
2022.11.10 放送分
【インバウンド解禁】事業発展の機会を得るには?
第106回アートリーアカデミア
THEME
【インバウンド解禁】事業発展の機会を得るには?
今回のテーマは「インバウンド解禁」。新型コロナウイルスが猛威を奮って以降、厳しい防疫対策が推奨されている状態であったが、日本国内のワクチン接種率の上昇などもあり、段階的に外国人旅行客(インバウンド)の呼び戻しに舵が切られつつあるらしい。「インバウンド解禁で事業発展を得るには?」をキーワードに、アートリーアカデミアでは、どのような答えを見つけたのかをご覧ください。
TOPICS
フリップ解説
- 佐藤
- 今夜も始まりました。アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマは、「インバウンド解禁で事業発展の機会を得るには?」。早速フリップを見ていきましょう。
- 井戸
- 「入国規制緩和の概要」という資料になります。「個人旅行の解禁1日あたりの入国者数の上限を撤廃」、「ビザ免除措置の再開」、「すべての空港や港での国際線の受け入れを再開」、「全ての入・帰国者に対する入国時検査の廃止」。ちなみにこれには、「(新型コロナ)ワクチンを3回以上接種していることを示す接種証明書」または、「出国前72時間以内の陰性証明が条件」となっています。
- 蒲生
- 皆さんご存知の通り、今年(2022年)の10月11日から「新型コロナ対策に伴う出入国規制が緩和」されました。今までは「個人旅行はNG」の上、入国者は「1日に最大5万人まで」で、「ビザの取得が義務付け」られていました。ところが、「日本国内でも新型コロナワクチンの接種者数が増えた」ことによって、これらの規制が「緩和された」わけです。実はこうした出入国に大きな規制がなくなるのは、「(新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮うようになってから、)2年半ぶりになる」わけです。とは言え、いわゆる「ビフォアコロナの時代」とまだ異なるのは、フリップの左下に記載されている通り、「『3回以上の新型コロナワクチンを接種していることを示す接種証明書』もしくは、『出国前72時間(3日)以内の陰性証明書』を提示すること」が条件になっていることです。要はそれ(入国時の各種証明書の提示)さえなければ、「ほぼビフォアコロナと変わらない状態に戻った」ということになります。
- 佐藤
- 要するに「陰性証明さえあれば、どこの国でも行ける」わけだね?
- 蒲生
- 「どこの国でも行ける」のではなく、「どこの国からでも入ってこれる」でしょうね。
- 佐藤
- あぁ、そうか。「入国」の話だからか。
- 蒲生
- そうです。
- 佐藤
- ということは、「海外から日本に入るには、『何かしらの証明書』が必要」ということだね?
- 蒲生
- そうなります。
- 佐藤
- そういうことね。
- 蒲生
- はい。
- 佐藤
- なるほどねぇ……。
- 蒲生
- 続いて、日本の入国規制緩和を皮切りに、「どれほどの外国人が入国してくるか」を示したグラフをご覧いただきます。
- 井戸
- 「インバウンド復活の予測推移」という資料ですね。横軸が「年度」で、縦軸が「人数」となっています。
- 蒲生
- これによると、「3年後の『2025年』には、『ビフォアコロナと同水準ぐらいの外国人入国者数に戻る」という予測になっています。
- 佐藤
- ところで、「アメリカの1年間の入国外国者数は何人」なの?
- 原
- (私はそうした数値を全く)「知らない」から、「何とも言いようがない」けれども……。
- 佐藤
- 確かに、(原)先生に訊いたところで、「分からない」わな。(※アメリカの年間入国外国者数は1996年1月から2023年5月までの平均では447万8,353人)
- 井戸
- 確かに……。そうですね……。
- 佐藤
- むしろ、「こちら(※蒲生徹郎のこと)に訊くべき」だった。
- RYUICHIRO
- (笑)
- 蒲生
- この推移が示している「入国外国者数」は、「観光だけでなくビジネスも含めて」なんです。
- 井戸
- 要するに、「全てを引っ括めた入国者数」なんですね?
- 蒲生
- そうです。だから先ほどの「アメリカ」の場合は、「日本よりも経済が発展して」いますので。だからそういう意味では、「観光客+ビジネス客」になるので、おそらくは(日本の年間入国外国者数の)「優に数倍はする」ように思います。
- 佐藤
- なるほど。「年間で3000万人」だものね。ということは、日本の総人口の「4分の1」か「3分の1」くらい?
- 原
- 日本の総人口自体、「1億3000万弱」だからね。(※日本の総人口は約1億2494万7000人)
- 井戸
- ということは、おそらく「4分の1」くらいか。
- 原
- だけど、この統計の対象数値は「1年間で」ですから。だから、「1ヵ月当たり」で見た場合、「思っているほどの数ではない」可能性もあるよね?
- 佐藤
- そうだよね?
- 久田
- そうか。(訪日外国人は)「ずっといるわけではない」ですからね。
- 井戸
- 確かに、「いずれは居住国に帰り」ますものね。
- 佐藤
- そもそも「1日当たり5万人という上限を撤廃する」なんて言っているけれど、「1日当たり5万人」が「30日間」で「1月で150万人」……。……「1500万人」か。だけどそれが、「2024年の時点で1900万人」だから……。実感的には「そこまでの大差はない」……。
- 原
- そうなのよ。
- 佐藤
- だけど今は、「中国人が全く来なくて、代わりにインドネシア人などが来ている」のだっけ?
- 蒲生
- その背景としては、「中国人が日本に対する興味をなくした」のではなく、「中国人の出国が制限されて」いる……。要は「中国が自国民の海外渡航を規制している」ところにあります。
- 佐藤
- 「そういうこと」なのね。
- 蒲生
- つまりは、仮に日本が「訪日外国人の入国を歓迎して」いても、肝心の諸外国には、「出国規制をしている国々がまだまだある」ので……。
- 久田
- だから、「思うほど早くは回復しない」わけですね?
- 蒲生
- そうです。要は、「各国の防疫対策との兼ね合いがある」わけです。
- 久田
- やっと分かった……。
- 佐藤
- だけど、「コロナ禍前とほぼ同じ水準に戻る」のは、「(20)25年」なんだよね?
- 井戸
- 3年後……。
- RYUICHIRO
- えー。
- 佐藤
- だけど、3年もあれば、「小学生も大人 になる」よね?
- RYUICHIRO
- 確かに。
- 原
- そこまで短くはない……。
- 佐藤
- 「3年」では「大人にはならない」か。なるほど。そろそろ「フリップを片付け」ましょうか。
TOPICS
テーマ討論
- 井戸
- 課題:インバウンド解禁で事業発展の機会を得るには?
- 佐藤
- ということですけど、いかがでしょうか?
- 原
- そもそも「コロナ禍になった」ことで、「観光業が急速に寂れていった」わけですよ。つまり、「業界によっては『従業員の人数』自体が減っている」わけです。
- 佐藤
- なるほどなるほど。
- 原
- だから、「何を戻すか?」と言えば、「雇用される労働者数」を「増やさなければならない」ことが、「事業発展を得るためのポイントの1つ」になるでしょう。それから、先ほどの蒲生さんの話にあったように、「中国人観光客による『爆買い』と呼ばれた状況を取り戻す」には、「対中国政策をどう考えるのか?」という「政治的な駆け引きの側面が出てくる」ので。そこも少なからず「ある種のポイントになる」でしょうね。また、「『中国以外の国からの訪日外国人』にも、どうやって来てもらうか?」という「ある種の誘致にも近い話になる」だろうけれど。だけど、今のところ「円安が進んでいる」ので、見方を変えれば、「訪日外国人に来てもらいやすい状況にはなっている」わけですから。だから、前々回の「クールジャパン戦略」の話も踏まえて、「発信を強化していくべき話になる」だろうね。
- 佐藤
- 確かに、インバウンドの視点から見れば、「円安は追い風」だろうね。つまりは、日本政府からすると、「訪日外国人にはむしろ来てもらいたい」わけか。
- 原
- そういうことですね。
- 佐藤
- そうだよね。確かに『日経ビジネス』などを読んでいたり、『YORU MO-DE』の運営に関わる「もてマチ」のメンバーとも話してみたりして分かったんだけど。「これからのインバウンド」は「コロナ禍前までとは少し違う」と言うか、あの頃の「爆買い」ではなく、「質の高いサービスやコンテンツ」などによる「『高品質の体験」を求める人たちが増えてくる」という話なんだよね。確か、「『日経ビジネス』でも特集されていた」よね? だから、今までのように「単に日本を売り出せば良い」わけでなく、要は「ネオジャパン」ではないけれど、「単に伝統のものを持ってくるのではなく、それを現代化させる必要がある」……。つまりは「刷新していく必要がある」わけだよ。とは言え、この先日本が「インバウンドを獲得し続ける」ためには、「避けては通れない」と言うか……。
- 佐藤
- 「インバウンド解禁」ということで、渡邉さんはいかがですか? 「アイディアなり何なり」はありますか? あるいは「どんな機会が作れそうか?」でも構いませんし……。
- 渡邉
- 僕の場合、「物販」なので、「ショップを出さないと厳しい」んですよ。おまけに、例えば「中国人旅行客に商品を購入してもらいたい」なら、「中国語を話せるスタッフを配置する」や「免税にする」みたいな形で「受け皿」を用意しなければ、仮に「インバウンドが来た」としても「あまり効果を感じられない」んですよね。ちなみに「インバウンドの内訳」では、「7〜8割」が「中国」や「韓国」、「台湾」、「香港」、それから「アメリカ」なので。だから、何のかんので「日本のアニメやマンガ、ゲームが好き」とされる「ヨーロッパ諸国」は、おそらく「1〜2割でしかない」ので……。とは言え、実は「訪日外国人がアパレルに費やす予算」は、「約2万8000円」らしいんですよ。ちなみに、「3人に1人が服を買って帰っているらしい」というデータもありましたね。
- 佐藤
- それは「外国人旅行客が」ということ?
- 渡邉
- そうです。「インバウンドの話」です。要は「訪日外国人がお土産として買ったものの割合」のうち、「3人に1人相当が服を買っていた」わけです。だけど、僕らが「中国に旅行に行ったとしてもチャイナドレスを買わない」のと同じで、基本的に中国人は「コレクターでもない限り和服を買わない」んですよ。もちろん、「歴史的な背景」などもありますが……。だから、僕の「狙い」は、「1〜2割しかいないヨーロッパ諸国からの旅行客」に落ち着くんですよね。そもそも僕の顧客には「スペインやフランスの人が多い」ので……。
- 佐藤
- 結果的に、「高品質のものを提供しよう!」みたいな発想に至るよね?
- 渡邉
- そうなりますね。実際、「中国や韓国などのアパレルも伸びてきている」ので。だから、「日本に求められているアパレルの要素は少なくなりつつあるかもしれないこと」を考えた場合、「より高付加価値のデザイン性なり何なり」を売っていかなければ、「わざわざ本場まで買いに行くほどのインセンティブにはならない」でしょうね。
- 佐藤
- そうだよね。やはり鍵となるのは「高付加価値」なのだろうね。確かに、「ネオお土産」ではないけれど、日本のお土産は「レベ上げを試みるべき」かもしれないよね。
- 久田
- 悪くない!
- 井戸
- 確かに、「持って帰るもの」として考えれば。
- 佐藤
- ごめんなさい。酷い言い方をするけれど、(地域によっては)「案外面白くないものが多い」と言いますか……。
- 井戸
- そもそも、訪日外国人は「何を」お土産として買って帰るのだろう?
- 佐藤
- 例えばSAのベタなお土産には「キーホルダー」などの雑貨類があるけれど……。俺自身はそうしたものを「『良くない!』とは糾弾しない」けど、どこか「キーホルダー市場」のような感じがして……。それに、「シビアな視点から捉え」れば、「そもそもキー ホルダーを付けるか問題」みたいなところもあって……。
- 井戸
- なるほど?
- 佐藤
- そもそも「ハイブランドからキャラクターものまで様々な商品がある」中で、俺の感想としては、「お土産でもらってもいらないものワースト3」に入りそうな……。
- RYUICHIRO
- (笑)
- 久田
- (心底驚いた顔をしてから)シーッ!
- 原
- 確かに、「そう思うこともある」けども!
- 佐藤
- だけどある種の「DXなり何なりができればそれが良い」ように思うよね。むしろ、「『オリエンタルランド』などの大手のスーベニア戦略を研究するべき」なんだよ。実際、『ディズニーリゾート』は、「お土産の神」みたいな感じだから……。
- 原
- そうだよね。
- 佐藤
- そうしたところを見習って、「何かしらのコンサルティングを入れる」くらいのことはしなければね。
- 原
- 確かに、「それも一理ある」けれど。
- 井戸
- 「お土産」か〜。
- 久田
- 「近所の人に配るから」みたいな感じで「お土産を山のように買う」ことは、「日本の文化」らしいです。一方、海外では、「テーマパークに行って、お土産を買って帰る」よりも、「現地での飲食に使うお金のほうが多い」そうなので……。だから、日本のお土産も「さらにグレードが上がれ」ば……。要は一目見ただけで、「買って帰りたい!」や「これは絶対に家で使いたい!」と思わせるような「高品質なもの」を……。それにそもそも、「海外のお土産屋さん には高品質なものが置かれていない」イメージがありますよね。何というか、「村の小規模なお店に行って買うしかない」みたいな……。
- 佐藤
- だよね? だから、「買ってもらえるお土産」を目指すのであれば、「ライフスタイルに溶け込めるようなもの」であったり……。
- 渡邉
- それで言うと、「包丁などの調理道具は人気がある」らしいですね。
- 佐藤
- 包丁は「そう」らしいね。
- 渡邉
- 要は日本の包丁には「刀文化からの流れがある」ので……。
- 佐藤
- 実際、「日本の包丁の切れ味は『すごく良い』から、世界の有名シェフも使っている」という話だものね?(実際、古くは1960年代のポール・ポキューズを始めとして、フレンチシェフには日本製の包丁の愛用者が少なからずいる。)
- RYUICHIRO
- へー。
- 原
- 言われますね。
- 渡邉
- ですね。
- 井戸
- それはすごい……。
- 佐藤
- だから、「既存の商品を多少なりともリフレッシュしてみる」だけでも悪くないかもしれないね。ちなみに、RYUちゃんはどう? 言えそうな意見がなければ、「聞きたいことがある」でも構わないけれど……。
- RYUICHIRO
- それこそ、「今まさに日本に来ている外国人」……。特に「仕事ではなく『観光』で来ている方」が「どこに行っているのか?」は、少なからず気になります。そもそも今は、『インスタ』などのSNS見ることで、「『ここへ行ってみたい!』となったことで来日する人が多い」ような気がして……。だから、「そうした情報を元にみんなどこへ行くんだろう?」みたいに思えて……。今時外国人がみんな揃って「富士山に行く」とも考えられないですし……。
- 蒲生
- 事実、RYUちゃんが言ったように、茨城県の「ひたち海浜公園」に咲いている「コキア」という赤い花が、「海外でインスタを通じてバズった」そうで。だから、「10月11日の日本の入国規制の緩和が実施された」結果、かつてないほど「茨城県に訪日外国人が行った」という……。
- 一同
- へー。
- 蒲生
- 要は「SNSでバズれば可能性がある」わけですね。
- 佐藤
- だけど、「本質を突いている」よね? 要するに早い話が「SNS戦略になる」わけだから……。
- 井戸
- そういうことか。
- 原
- なるほど。あれ? (もしかしなくても)「答えが出た」?
- RYUICHIRO
- 確かに僕も「『海外の自然風景』などは見てしまう」ので……。
- 渡邉
- やはり、「ソリューションは出た」……。
- 佐藤
- そういうことか! 要するにもはや「お土産屋さんはいらない」のか。なぜなら、「これからの旅行客」は「自分が惹きつけられるもののある場所に行く」から……。
- 原
- そこが「目的地になる」わけだものね。
- 久田
- そう!
- 佐藤
- つまり、「そこで買うものがお土産になる」わけだから……。
- 井戸
- そうか 。「魅力的なお土産のありやなしやには関係なく、『SNSでバズったところに行く』」わけですからね。
- 佐藤
- であれば、「お土産屋さんに『SNSでバズっている地元の商品』を集結させ」て……。
- 井戸
- 確かに「バズっている店舗」が「狙い目」ですものね。
- 佐藤
- それで「ミニ百貨店」みたいにさせれば……。実際、「土産物店は案外立地の良い場所にあるもの」だから……。
- 原
- それを言われると、「物販をして成功する確率は高そう」だよね。
- 佐藤
- いっそのこと「バズらせられるだけバズらせた」ら、今度は「そこに関連するものとコラボさせる」ことで、「さらなるバズりを呼ぶ」みたいな……。
- 久田
- それはもはやただの「便乗」では?
- 佐藤
- それより、先ほど言っていた「赤い花」は何という名前だったっけ?
- 蒲生
- 「コキア」ですか?
- 佐藤
- それが「(赤い)花の名前」なの?
- 蒲生
- はい。
- 佐藤
- それなら、「近くの旅館などで『ひたち海浜公園のコキアの花とコラボした部屋』がある」みたいな……。
- 井戸
- なるほど。
- 佐藤
- 要するに、「あちらとこちらを連携させる」という話だよね。要は「スピード感を持った上で複数のコンテンツとコラボを重ねていく」みたいな……。
- 原
- つまりは「バズったものは即採用!」みたいな話ね?
- 佐藤
- そういうこと。だから「多角的展開の迅速さ」が「鍵になる」ように思うよね。
- 原
- そうでしょうね。
- 久田
- 要するに「言っていること」としては、「みんなで擦る」……。
- 井戸
- それに、「バズっているアイテム」は「すぐに変わり」ますからね。
- 原
- おっしゃる通り。
- 佐藤
- それなら、「今日の天気予報」みたいなノリで……。要は、「とりあえず傘があると安心でしょう」みたいな感じで……。
- 原
- そうね。それくらいが「落としどころ」ね。
- 佐藤
- だから、そうやっていければ……。
- 原
- だから今までの「先入観に基づく日本土産やおもてなし」に、「ナウい要素を付け加える」わけですよね? 要するに佐藤社長のおっしゃりたかったことをまとめると、「今流行ってるものをどれだけ素早く付け加えられるか」でしょうから……。
- 佐藤
- もちろん、「今流行っているもの」でも「オーセンティックなもの」でも構わないけれど。ついでに「もう1言言いたい」こととしては、「各自が単独で戦い過ぎている」ような気がするんだよね。何と言うか、「もう少し『地域連携』をしても構わない」ように思うんだけど……。……ところで、「何だった」っけ?『ディシディアファイナルファンタジー』だっけか?確かあれで、「『山手線全駅とコラボしたスタンプラリー』みたいなイベントがあった」ような覚えがあるのだけれど……(※おそらく『JR東日本』と『FF』シリーズの30周年を記念して2017年12月5日〜18日にかけて行われた『FINAL FANTASY YL(Yamanote Line)』のこと)。だから例えば1つの「概念」なり、「コンテンツ」や「ゲーム」、あるいは「コンセプト」を「コラボさせる」ことで……。例えば「JR東海道・山陽新幹線とコラボする」ことで、「『横浜へ行って、名古屋に行って、神戸に向かう』みたいなツアーを企画してみる」や……。
- 井戸
- 要は「アニメなどの聖地巡礼」みたいな話ですね?
- 佐藤
- 要するに「そういうこと」。だから、「積極的にやっていくべきだ」と思うし……。
- 原
- そうだね。実際、「訪日外国人に関するニュースを見ていた時に見かけた話」なのですが。例えば「東京(羽田空港もしくは成田空港?)で飛行機から降りた外国がそこからどこへ行くか?」と言うと、何と驚くべきことに「九州」なんですよ。「日本人の感覚」からすれば、「東京から九州に行く」のは「相当の長距離」という認識になりますが、外国人からすれば、「そこまで遠い距離でもない」らしくて……。(※東京から九州の玄関口である福岡県までの直線距離は約880Km、最南端の鹿児島県までは約960Km。実際の走行距離であれば東京-福岡間は最大約1120Km、同鹿児島間は最大約1415Kmにも及ぶ。ただし飛行機で移動してしまえばどちらも1時間50分ほどで着いてしまうので、飛行機移動をする外国人には苦にならないものと思われる。)
- 井戸
- そういうことか〜。確かに日本は「島国」だからなー。
- 佐藤
- 「普通にあり得る」と思う。
- 原
- おっしゃる通りなんですよ。しかも、「九州へ行ったあとで富士山へ行く」なんてこともありますからね。(※福岡-静岡間、鹿児島-静岡間とも飛行機であれば1時間30分ほどで着けるため、やはり外国人にとっては「苦にならない」ものと思われる。)
- 佐藤
- おそらく「あるある」なのだろうと思うね。
- 原
- まさに、「そういう話」だろうと思います。だから、先ほどの佐藤社長のお話ではありませんけれど、「地域コラボは積極的に進めていく」べきだろうと思います。
- 佐藤
- そうだよね?
- 原
- 本当に「外国人の距離観」は、「日本人とは全く規模が違う」ので。極端な例を挙げるのであれば、「北海道と沖縄くらいの距離なら普通に行くよね?」みたいな感覚の場合もありますから……。(※札幌-那覇間の場合、その距離は約3200Kmにもなるが、飛行機を使えば約3時間40分で着く。やはり外国人にとっては「苦にならない」距離である可能性は高いと思われる。)
- 佐藤
- そうだろうね。実際、俺らも「海外旅行に行った」としたら、「絶対にそうなる」よね?
- 久田
- うん。
- 原
- 確かに、「私たちが海外旅行に行った」場合も「似たようなことはする」かもしれませんね……。
- 佐藤
- だよね? 例えば「イタリアへ行った」ら、「少し足を伸ばしてフランスにも行きたいな」みたいな感じでね……。(※ちなみに、イタリア・ローマからフランス・パリまでは約1410Km。飛行機では約2時間10分、鉄道では7時間ほどかかる。また、一般的に日本人は「海外での距離感を理解していない」と言われる(苦笑)。)
- 一同
- (笑)
- 井戸
- 確かに。
- 原
- だから、「どうやって拡散させるか?」という「バズらせ方の話も大切」なのだけど、合わせて「どこまで行かせるか?」も見落とせないポイントになるでしょうね。
- 佐藤
- 実際、「そのほうが金もより使われる」だろうからね。
- 井戸
- 確かに「使うお金は増え」ますね。
- 佐藤
- それに「魅力的な企画が用意されている」だけでも、「用意される金額も変わってくる」だろうから。だから、「質の高いものを求める」という需要に応える意味では、悪くないよね。
- 原
- そうですね。
- 佐藤
- しかも「旅行代理店を全面に押し出すのではなく、どこかSNS寄りでカジュアルな宣伝」を行えれば……。
- 一同
- うんうんうんうん。
- 原
- そうだね。「○○に行きたい」を「SNSベースでできるようになる」だけでも、おそらく「お金の使い方が全く変わる」でしょうからね。
- 佐藤
- そうすると「エアビ(Airbnb)みたいなノリ」の「素人ツアコン」のような……。
- 久田
- あー。
- 佐藤
- それで例えば「『僕はこういうプランを提供できます』みたいな情報提供ができるポータルサイト」があって。しかもそこでは、『Uber』のように「星を付けられるレビュー機能」みたいなコメント欄も用意されていて。それで、「この人はカメラマンまで手配してくれました」みたいに「口コミが表示される」ようになっていれば……。
- 井戸
- なるほどー。
- RYUICHIRO
- 面白い。
- 佐藤
- そうやって「外国人に向けて」発信できるようになれば。他にも、「私はアニメに強いので、『聖地巡礼』をしたい場合はぜひご相談ください」や「私は食の情報に強いです」みたいに「それぞれの強みを売り込める場」が整備されていけば……。
- RYUICHIRO
- 面白い。
- 佐藤
- そうやって、「サービス基盤ができて」いれば、それを活用して「人気インフルエンサーや人気ツアーコンダクターみたいな方とのコラボ」も実現可能になるわけだから……。
- RYUICHIRO
- すごく良い……。
- 久田
- 何と言うか「ローカルなガイド」は「良い」ですよね。なぜなら「ガイドをされる方の個性がすごく出る」だろうから。要は「今回日本旅行できたから、もう来なくても構わないや!」にはならないですよね?「次に来日した時は『バズっているというあの人』の話が聞きたい」みたいになるはずなので……。
- 佐藤
- 確かに、そうなるかもしれないよね。
- RYUICHIRO
- 何だかそれ自体がすごく「楽しそう」。
- 佐藤
- おまけに「現状は円安」の上に、「これから日本来るのは金持ちばかりになる」だろうから。だから、「個人ツアコンに30万円のギャラを払って、全部コーディネートしてもらう」みたいなことも……。
- 井戸
- なるほど?
- 佐藤
- 俺たち(日本人)からすれば、「『ただの金持ちの道楽』にしか見えない」かもしれないけど、海外の富裕層からすれば……。……確か今、円安に伴って、「日本旅行の必要費用が20万円ぐらい」になっているんだよね? ……うん? 「20万円ぐらい」では安過ぎるような気がするから、少し上方修正して「30万ぐらい」か? ……とは言え、こうした事情もあるから、「添乗員も積極的にフリーランス化している」らしいし、それから「旅行系インフルエンサー」たちにも「食い扶持を稼ぐチャンスが出てくる」だろうと言われていて……。
- 井戸
- 何か「新しいビジネスが生まれる」気配がするぞ……。
- 渡邉
- 実は先週、愛知県の篠島に行ったのですが。そこには「今アナゴ寿司で絶賛バズって」いる「城寿司」というお寿司屋さんがあるんです。だからそこ(城寿司)に入ったら、「『インスタを見てやってきた』というスペイン人 の人がスペイン語で「何とかイール(※おそらく「Anguila eel(アンギーラ イール)」。ただしこれは「ウナギ」のことで、アナゴは「congrio(コングリオ)」という別の単語である)を食べに来たのよ」みたいなことを言っていて……。だから、「スペイン人も篠島まで来て、アナゴ寿司を食って帰るのか……」みたいなことを思って。だから、そうした意味では「インスタは積極的に活用していくべき」でしょうね。
- 久田
- 今や「SNSはすごく影響力を持って」いますよね。
- RYUICHIRO
- 本当に。
- 渡邉
- それに「ガイドブックに掲載されているお店」は「大手ばかり」なので、結局「全員は見ない」ですよね。要はあれ(旅行ガイドブックに掲載される店舗)には、「力関係」みたいなところがありますから……。
- 井戸
- 確かに。
- 渡邉
- そうは言っても、地元の人間からすれば、「そんな旅行者狙いの高級有名店よりもこっちの町中華屋の中華そば(ラーメン)のほうが美味いじゃん⁉︎」みたいに思うこともあり」ませんか?
- RYUICHIRO
- 確かに、言われれば、「そう思うことも」ある。
- 井戸
- 要するに「広告費の問題」でしょうね。
- 渡邉
- だから、「現地の本当におすすめできるモノやコトが体験できる」ようになれば、例えば「現状では4割ぐらいしか日本を楽しめていない訪日外国人」にも「さらに上質な体験を提供可能になり」ますよね。
- 佐藤
- 本当にそうだよね。例えば時に「『萬珍軒』のラーメンよりも、その辺の無名の町中華屋の料理のほうが美味しい」みたいなこともあるわけで……。(※『萬珍軒』は名古屋市中村区にある「玉子ラーメン」で有名な中華料理店。美味しいお店であることは揺るぎない事実ですので、機会があればぜひ行ってみてください!)
- 一同
- (笑)
- 井戸
- 確かに、言われれば「分かる」……。
- 佐藤
- 以外とそういう(無名の町中華屋のほうが)「ちょうど良い感じのおかず」が付いていたりして……。
- 一同
- (笑)
- 渡邉
- 「看板メニューだけじゃないんだよ」と言いますか……。
- 佐藤
- だから、「つい頼んでしまう」んだよね。
- 渡邉
- 「麻婆茄子」であったり……。
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- 「酢豚が美味い」みたいな説明をされたりするとね……。
- RYUICHIRO
- ある〜。
- 佐藤
- だけど、「SNSが身近な社会になっている」ことを踏まえれば、「何かしらの情報は常に求められている」とは思うけどね。
- 原
- おそらくは「そう」でしょうね。
- 佐藤
- そんな感じですかね?
- 井戸
- はい。では、そろそろソリューションのほうをお願いします。
TOPICS
ソリューション
- 佐藤
- できました。……なんだか今年のインスピレーションは、おそらく「延暦寺関係で全て使い果たしてしまった」かもしれない……。
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- とは言いつつ、本日のソリューションはこちらです。
- 井戸
- お願いします。
- 佐藤
- はい。「異業種コラボしよう」。何だか「『すごく当たり前のようなことを言った』みたいな空気感を出されている気がする」けど(笑)。要するに、「事業発展の機会を得るには」だから。要は「ツアー」なり、「インフルエンサー」なり、「ガイダンス」なり何なりの「旅行系の自社の商品やサービスを上手く入れ込んでいく」と言いますか……。
- 原
- なるほど?
- 佐藤
- だから「協賛する」ことも「悪くないアイディア」かもしれないよね。だから、「ツアーに協賛しよう」みたいな……。
- 原
- あー。
- 佐藤
- 今回の話題でターゲットになっているのは「訪日外国人」なのだから……。……悪くないよね? ……ソリューションは「ツアーに協賛しよう」に書き換えよう!
- 蒲生
- 素晴らしいと思います。
- 井戸
- 同感です。
- 佐藤
- だから、(今回のソリューションを)「『ツアーに協賛しよう』に変える」とするならば……。そうすることで、「個人旅行客も少なからず来やすくなる」かもしれないし……。だから言わば、「『Go to トラベルの民間版』のような支援を始めてみる」であったり……。
- RYUICHIRO
- なるほど。
- 佐藤
- そのおまけで「ツアーガイドみたいなことをしている人たちや旅行会社に協賛する」ことで、「彼らも自社商品やサービスを提供できる機会も得られる」だろうから……。
- 原
- なるほどね。面白いこと考えるね。
- 佐藤
- だからそうやって、八方よしや三方よしみたいな感じでできれば、「悪くはない」だろうね。
- 原
- そうだね。
- 佐藤
- ソリューションは「既に書いてしまった」けど。……だけど、「ツアーに協賛しよう」ということで良いのかな?(と佐藤、おもむろにソリューションを書き直し始める。)
- 原
- うん。
- 佐藤
- 「ツアーに協賛しよう」。……ツアーに……。……さん……。……きょうさん……?(おそらく佐藤は正しい変換を思い浮かべられなかったらしい……)
- 井戸
- 「賛成」の「賛」にちゃっちゃって……。
- 原
- ちなみに、「きょう」は、「友達」の……。
- 久田
- 「友達」……?
- 原
- ……違う。「何々供」の「供」という字の……。
- 井戸
- 「ども」?(※どうやら今度は井戸のほうが正しい漢字を思い出せなかったようである)
- 原
- これよ。(と原税理士、空中に字を書くジェスチャーをする)
- 井戸
- 「亻に共」のやつですか?
- 原
- そう……。その「亻がない」ほう。
- 井戸
- あー。
- 佐藤
- はい。(とソリューションが書き直ったらしい)
- 井戸
- 「『きょう』の字が違う」らしいよ?
- 佐藤
- 「『きょう』の字が違う」らしいけど、本日のソリューションは、「ツアーに協賛しよう」ということで。
- 井戸
- ありがとうございます。
- 佐藤
- 何だか「ドタバタして」しまってすみません。
- 一同
- (笑)
- 井戸
- そうか。私、「協賛」の「きょう」を……。すみません、「何でもない」です。
- 佐藤
- いや〜、何と言いますか、本当に「延暦寺関係にインスピレーションを全て持って行かれてしまった」と言いますか……。
- 一同
- (笑)
- 井戸
- そんなものまで「奉納してきた」んですか?
- 佐藤
- 何と言うか、「(脳味噌が)回っている感じがしない」と言うか「回転力が足りない」みたいな……。
- 原
- だけど、「今の話は面白かった」よ?
- 佐藤
- だけど個人的には「回り切っていない感じしかしていない」んだよ。要は「グルグル〜ン」という感覚がなくて、「ずっとゆるゆる回っている」ようなイメージなんだ。
- 原
- 要するに、「止まってはいない」ものの……。
- 佐藤
- 端的に言えば、「ギアチェンジによるスピードアップができない」みたいなイメージかな?
- 原
- あー。なるほど。
- 佐藤
- だから、もはや「今年は疲れ果てて」いるのかもしれない(苦笑)だけど、「インバウンドが解禁になる」ことは、「あらゆる業界にとってチャンス」だろうね。そもそも未だに「コロナ禍」なんて言ってはいるけれど。裏を返せば「この間に発展 したこともたくさんある」よね?
- 蒲生
- そうです、そうなんですよ! 今回のキーワードは、「2年半」なんですよ。要は世界的に新型コロナウイルスが大流行してしまったことで、「2年半もの間、日本に行きたくても行けなかった人々がやっと来日できる」わけですよ。だからそうした(日本に行くことを待ちわびていた)人に向けて、「(コロナ禍の)2年半の間に(日本では)こんなものが出てきたよ」と教えれば、おそらく「十中八九は食い付いてくる」と思いませんか?
- 佐藤
- なるほどね。
- 蒲生
- 要は、この手の人たちに共通する性質としては、「イノベーターであり、ロイヤルカスタマーである」ことが挙げられます。つまり、回り回って「彼らのフォロワーにも、訪日願望を抱かせられる可能性がある」わけです。また、「最新流行への感度が高い人たち」であれば、「この2年半の間に見損ねたものも少なからずある」でしょうから……。さらには「ライブ配信」や「メタバース」のように、「この3年間ほどで急速に成長し」ましたよね。だから、「様々なものを複合的に組み合わせながら活用させていけ」ば、おそらく「2年半の空白をある程度は埋められる」ような気はします。
- 佐藤
- つまりは「誰かのツアーに協賛しよう」ということだよね? 確かに、「それも意外とあり」かもね。
- 原
- 「悪くはない」でしょう。
- 佐藤
- しかも「事業発展」の……。
- 原
- 「さらなる方法」でしょうから。
- 佐藤
- 「隠れたチャンス」なのかもね。
- 原
- 間違いない。
- 佐藤
- ありがとうございました。
- 井戸
- 来週以降の放送はこちらの通りとなっています。来週も木曜日の夜10時にお会いしましょう。次回もお楽しみに。
- 佐藤
- 最後までご視聴 ありがとうございました。さようなら。
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