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2022.11.03 放送分
【メタバース】企業が活用するには?
第105回アートリーアカデミア
THEME
【メタバース】企業が活用するには?
今回のテーマはメタバースParts。課題は「企業がメタバースを活用するには?」。「ゲームが基本のような気がする」など、出演者それぞれが思うところを語っていく。各自から思い付く限りの意見が挙がったのちにまとめられた「ハードルを下げて普及に繋がりそうな結論」とは?アートリーアカデミアでは、どのような答えを見つけたのかをご覧ください。
TOPICS
フリップ解説
- 佐藤
- 今夜も始まりました。アートリーアカデミア。
- 井戸
- 本日のテーマは、「企業がメタバースを活用するには?」。早速フリップを見ていきましょう。「メタバース」とは、「オンライン上に構築された仮想空間」のことです。
- 蒲生
- 「メタバース=仮想空間」と説明されていますが、実は、(仮想空間が)「メタバース」として定義されるには、「2つの要素が必要」となっていまして。1つは「仮想空間内をユーザーの分身であるアバターが活動する」こと。もう1つは、参加しているユーザー同士がオンライン状態を通じて会話をしたり、アイテムの購入ができたりなどの「社会システムが構築されている」ことです。なお、続いては、「メタバース市場予測のフリップ」です。
- 井戸
- 「メタバースの国内市場規模予測」という参考資料です。横軸を「年度」、縦軸を「金額」としたグラフですね。
- 蒲生
- こちらは(メタバースの)「国内市場規模予測」になります。国内では、「ソニーグループ」や『グミ(※ゲーム開発企業である株式会社gumiのこと)』、『グリー』などが、「メタバースへの参入」を発表しています。そのため、4年後の(20)26年には、(国内での市場規模が)「1兆円ほどまで膨らむ」と推測されているとのことです。
- 佐藤
- ところで、「海外では」どうなの?
- 蒲生
- 「海外のメタバース予測」については……。 申し訳ございません。咄嗟には出てきませんけれども……。とは言え、『Microsoft』や『NIKE』、『ディズニー』に『Meta』などが、「我先にとメタバースに参入している」ので。さらに『GAFA』や『BATH』のような「IT業界の超最大手が参入する」ような流れになれば、「メタバースを通じた顧客のさらなる奪い合い」のような「熾烈な様相にもなる」でしょうから。おそらく、「国内の市場規模とは桁外れのさらに大きな数値になる」ような気がします。
- 佐藤
- それはそうと「メタバース」と聞くと、「本式はゲーム」のようなイメージはあるよね?
- 原
- そうだね。「FPS(First Person Shooter:1人称視点のゲーム)やTPS(Third Person Shooter:キャラクターを背後から捉えた神の視点のゲーム)のようなイメージ」があるよね。
- 佐藤
- 例えば『フォートナイト』だよね。だけどそれらと比べてしまうと、多くのメタバースは「次元が違う」と言うか……。特に、「ゲーム会社比較してしまうと技術レベルが違い過ぎる」と言うか……。例えば、『ファイナルファンタジー』など、「シリーズ初期からユーザー同士の交流などに取り組んできたゲーム」は、まさに「メタバース」という感じがするよね。
- 原
- そうだよね。「オープンワールド」みたいな感じがすごくするよね。
- 蒲生
- ところで、1口に「メタバース」と言っても、「2Dのもの」と「3Dのもの」とに大別されるんですよ。ちなみに、我々(株式会社アートリー)が運営している『比叡山バーチャル延暦寺』は、「2Dのもの」になりますね。なお、背景としては、「Webにルーツを持つ会社」と「ゲーム会社」がメタバースを開発している格好になります。
- 佐藤
- なるほどね。最近では、「ビジネスメタバース」なんて言うものもあるよね。確か『oVice』だっけ? あれはどこだったっけ? 中国か台湾系のように思ったけど……?
- 蒲生
- おそらくは……。(と蒲生しばし考え込む)
- 佐藤
- あれ(『oVice』)は、「俯瞰した感じで見る」から、もはや「メタバースではない」と言うか……。
- 井戸
- もしかして、「自分がオフィスそのものを俯瞰している」感じですか?
- 佐藤
- その通り。「俯瞰図のオフィスでアバターが動いている」のだけど……。ちなみに、あれ(『oVice』)は「比較的安い金額で始めれる」のが特徴だけど……。おそらく、「コロナ禍のリモートワークで発展した」のだろうけど。だからか、しばしば「リスティング広告などで見かける」よね?
- 蒲生
- そうですね。
- 佐藤
- それはさておき、「ビジネス系でメタバースを運営しよう」と思うと、「動作が軽い」ことは「マスト」だろうね。そもそも「3Dにして」しまうと「データ面」で……。
- 井戸
- 「重い」ですよね。
- 佐藤
- だから、仮に「そのようなもの(3Dビジネスメタバース)を社内で走らせた」としたら、「Wi-Fiが死ぬ」という……。
- 久田
- (笑)
- 井戸
- 確かに。
- 佐藤
- もっとも、(3Dメタバースの場合は、)「回線もかなり占有されてしまう」から……。だから、「(メタバースそのものの動作が)軽いこと」は「条件になってくる」だろうね。とは言え、「コンシューマー向け」と言うか、プライベートでする「『Oculus』のVRゲーム」の場合でも、使うのは「個人宅の回線」だから、「集合住宅の場合はまだまだ課題もある」だろうから……(※集合住宅の光回線は配線方式によってはラグが出やすい場合がある)。それこそ「延暦寺のイベント(※2 『VEDUTA COLLECTION』のこと)の関係で、(出演)モデルたちが一斉に(延暦寺内の宿坊に)泊まった日」の話なんだけど。前日までは「全く問題なく回線が使えていた」のに、その日は完全に「インターネットが動かねえ……」みたいな有り様に陥って。もちろん、「サーバー側や配信側にトラブルを出さない努力は求められる」だろうけど、「常に動いているオフィス」の場合は、「何かしらの難しさは出てくる」だろうね。
- 井戸
- 確かに。
- 佐藤
- だから「日本人の需要」から見ると、「どこにターゲットを絞っている」んだろうね? 要は「若者」なのか……。
- 原
- おそらく本来であれば、「幅広い年齢層を」というのが「必要な方向性」でしょうね。
- 佐藤
- 確かコロナ禍の頃に、「離島などに住んでいる人に向けて、『ヘリコプターだかドローンだかを利用して、スーパーマーケットに遠隔注文できる』みたいなサービスが提供された」というような話をしたかと思ったけど……。それならいっそのこと「スーパーの様子をVRゴーグルか何かで見えるように」させてしまえば……。
- 原
- 「買いたいものが見れ」ますからね。
- 佐藤
- そうだよね。だから、「遠隔地での買い物体験」みたいな要素には、「それなりの可能性はありそう」だよね。つまり、企業は(メタバースを)「積極的に活用していくスタンス」なんだよね?
- 蒲生
- その通りです。次のフリップでは、「実際の企業の事例」をまとめています。
- 井戸
- 「メタバースの活用事例」という資料ですね。『日産自動車』は、メタバース空間上にバーチャルギャラリーを展開しており、新車のお披露目イベントを開催して、話題になりました。さらに、新車を見るだけでなく、バーチャル空間上で「試乗ができる」取り組みも行われているとのことです。また、『ソニーグループ』は、仮想空間内に、「マンチェスターシティ(イギリス・プレミアリーグに属するサッカーチーム)のホームスタジアム(エティハド・スタジアム)」をリアルに再現させ、仮想空間上でアバターを通じた「次世代型ファンコミュニティの実現」に向けた実証実験を行なっているそうです。
- 佐藤
- そうだよね。おそらくどこの企業も「ファンコミュニティの構築をこぞって狙っている」のだろうね。だから、もはや「ある種のメディア」と言うか、まさしく「プラットフォーム」だよね。だけど、「実証実験ができる」のは、(『ソニーグループ』に)「資本力があるから」だよね?
- 蒲生
- そうなりますね。ちなみに、補足を加えると、「『日産』と『ソニー(グループ)』では、メタバースの作り方が違う」んです。『日産』の場合は、「『VRChat』というプラットフォーム内に『日産のブースを出展』させた」形になります。分かりやすくWebで例えると、「ポータルサイト内にマイページがある」みたいなイメージです。一方、『ソニー(グループ)』の場合は、「オウンドメディア」になります。要は「自前のメタバースを運営している」わけで……。
- 佐藤
- 要するに、「構築済みの『シムシティ』に出店する」のか、(出店先である)「『シムシティ』の街並みから作っている」のかみたいな話だよね?
- 蒲生
- そうですね。
- 佐藤
- だけど、企業にとっては、「おそらく明るい話」だよね? 実際、うち(株式会社アートリー)の「延暦寺(※『比叡山バーチャル延暦寺』のこと)」は、公開してからまだ1ヶ月ぐらいしか経っていないけれど……。とは言え、展示会などで「こんなもの(2D形式のメタバース)を開発し ていますよ!」と展示してはいたから、「既に引き合いはある」んだけどね。すごいところでは、「実証実験を兼ねて使っていきたい」なんて意見も少なからずあるから……。あとは、「コミュニティを作りたい」あるいは「レッスンや授業で活用させたい」などの……。
- 井戸
- 授業?
- 原
- 「授業の一環」として?
- 佐藤
- 例えば「避難経路などの学習」みたいな用途かな。
- 井戸
- 要するに、「メタバースを使った授業」ということですね?
- 佐藤
- そうだね。おそらく(2D形式のメタバースに対しては、)「地図の延長みたいな感覚がある」のかもしれないね。
- 井戸
- なるほど。
- 佐藤
- 特に、「今うち(株式会社アートリー)で展開されているもの(2Dメタバース)では」ね。要は「アバターが地図上を動く」と言うか、(2Dメタバース自体が)「立体の地図みたいなもの」だから……。だから「2Dの利点」としては、「地図が分かりやすい」ことや……。
- 原
- 確かにそうですね。(平面の地図は)「俯瞰して見られる」からね。
- 佐藤
- そういうこと。もしかすると、「俯瞰して見れること」は、3 Dとはまた別の理由で、「人間の認識において必要な能力」なのかもしれないね。おそらく(2Dのものを見るほうが)「分かりやすい」のかもしれないね。だとすると、「2Dはなくならない」ように思うし……。とは言え、「没入感を追求している」のであれば、「3Dにはなる」とは思うけれど。(原)先生はいかがですか? 「活用事例はご確認済み」かとは思いますが。
- 原
- そうそう。私は「『日産』や『ソニー(グループ)』のメタバースを見たかった」のですが、「既に公開期間が終了していた」んです……。
- 佐藤
- 「期間限定だった」んだね?
- 原
- だけど、「一目で良いから見てみたかった」ので。だから、「動画としてアーカイブされているものを見た」のですが、それらも「『昨今のメタバースの3D空間と同じようなもの』だと分かった」のですが……。だけど、これ(企業独自のメタバース)の需要をどこまで広げられるか」は、「プラットフォームの共有化がどこかで必要になる」ような気がするんですよね。もちろん、「2Dと3Dでものが違う」ことは理解しているけれど……。
- 佐藤
- それは、「メタバース自体を繋げていく」ということ?
- 原
- 「繋げていけるようになれ」ば、「さらに広がりのある使い方もできそう」なように思います。だから、「今あるメタバースのプラットフォームを私なりに調べてみた」けれど、もし「それぞれが連携できるようになれ」ば、「さらに面白そうなのに」とは思いましたけど……。
- 佐藤
- なるほどね。そういう意味では、現状は「マルチバース的な考え方」なんだろうね。
- 原
- そうですね。
- 佐藤
- だけど、(原)先生の考え方は、どこか「ユニバース」と言うか「1つの空間」みたいな……。
- 原
- だからどうしても、「面白くすることを楽しみたい」と言いますか……。だから、「貪欲にいろいろなことができれば良いのに」と思ってしまって……。
- 佐藤
- それで言うとむしろ「繋げていく」と言うよりは、この先ネットは「さらに進化していく」だろうから。そうなると「マイナンバー」のように、「ネットをするための個別のナンバー」ができるほうが便利かもしれないよね。事実、「メジャーな各プラットフォーム上それぞれでログインがあること」は、正直「面倒臭い」ことも少なくないよね? だけど、「マイネットナンバー」的な個人識別番号ができることで、「健全な状態を保ちながら、『Facebookログイン』や『Googleのログイン』、『LINEログイン』みたいな感じで、1IDでログインできる」ようになるとしたら……。
- 原
- なるほど。確かにそうだよね。そうか。「使い勝手の良さが勝れ」ば、「他の弊害には目を瞑れる」わけか……。
- 佐藤
- ただし、「そこ(マイネットナンバー的な個人識別番号の導入や運用)に関わる利権は半端ではない」だろうから……。
- 原
- おそらくそうだろうね……。
- 佐藤
- だから、「あちこちで奪い合いが繰り広げられそう」ではあるけれど……。
- 久田
- つまりは、「それ(マイネットナンバー的な個人識別番号の利権を巡る闘争)で勝ったところがシェアを握れる」わけですね?
- 井戸
- 確かに(笑)
- 原
- それこそ、「NFTの換金」みたいな話になってくれば。間違いなくそれ(マイネットナンバー的な個人識別番号)に紐付けられた「個人ID」も、「資産価値のある財産」とみなされるようになるでしょうね。
- 井戸
- そうなってくると否が応でも「血が流れ」そう……。
TOPICS
テーマ討論
- 佐藤
- おそらくそうは「なってくる」かもしれないけれど……。だけど、あまりこの話を深掘りしてしまうと、「確実に話が脇道に逸れ出す」ので。時間的にもそろそろテーマ(※「課題」のこと!)を見ていきましょう。
- 井戸
- 本日の課題。「企業がメタバースを活用するには?」
- 佐藤
- そういう意味では、この間何気なくインスタのストーリーを見ていたら、特にそうした話も何もしていないのに、『比叡山バーチャル延暦寺』の『VEDUTAショップ』の前で、「『VEDUTA』という名のアバターが接客しているの見た」のだけれど……。だから、「(ナベちゃんたら、)もう既にメタバースを活用しているんだ。早ー!」なんて思ったけれど……。
- 久田
- すごい。
- RYUICHIRO
- へー。
- 井戸
- 面白い……。
- 佐藤
- だから、「体験としてはどうだったか」を教えていただけると……。
- 渡邉
- 実はかねてから「やりたいな」と思っていたことを……。ちなみに、あれ(『VEDUTAショップ』)は「1週間ぐらい(でご用意いただいた)」(ん)でしたよね?
- 佐藤
- 「外観だけは」ね。
- 渡邉
- 本当に「すぐにご用意いただけ」て……。ちなみに、ファッション業界にも「メタバースを積極的に取り入れてるところもあり」まして。実際、今年(2022年)の3月には、「『メタバースファッションウィーク』というイベントもあった」んですよ。
- 一同
- へー。
- 渡邉
- 今年(2022年)の3月24日から4日間開催されていたんですけれども。ちなみに、そこ(『メタバースファッションウィーク』)に出展した企業には、「ゲーム業界が多かった」んです。その理由は、「様々なファッションブランドがアバターに着せる服を提供する」というコンセプトだったからです。だから、『ドルガバ(DOLCE&GABBANA:イタリアのファッションブランド)』や『エトロ(ETRO:同)』などの有名ブランドが数多く参加していて。なお、日本からは『アンリアレイジ』が唯一出展していて。そこの「NFT化された服11点」が「5500万円で売れた」んですよ。
- 原
- へー。
- 渡邉
- おまけに、「服がNFT化されていること」で、「2次利用」や「3次利用」と言った……。要は「古着」は売ったところで、メーカーは「損」なんです。なぜなら、「最初に(卸や小売で)売ったお金が入って終わり」だからです。つまり、「古着屋さんでいくら売れても儲からない」んです……。
- 佐藤
- だけど、(「服のNFT化」によって、利益が)「メーカーに入り続けるようになる」わけだよね?
- 渡邉
- そうです。NFT化させておけば、「2次や3次でも利益が入る」ので……。
- 井戸
- すごい……。
- 渡邉
- (服のNFT化は、)「生産者に対してすごくメリットがある」ので、「先進的な取り組みに積極的なブランドは取り入れようとしている」みたいです。
- 佐藤
- なるほど。それ(服のNFT化)は、「メタバース上での話」だよね?
- 渡邉
- そうです。「NFT化させた作品がメタバース上で売れる」ことで……。しかも、キーワードは「非日常」……。要は「普段着るには派手すぎる」ものでも、「アバターに着せる分には制約がほとんどない」そうなので……。だから、「ファッションの幅を広げられる」と、とあるデザイナーさんがおっしゃっていました。
- 佐藤
- そう言えば昔、俺も『モバゲータウン』で……。
- 井戸
- 確かに、昔「ありました」ね。
- 佐藤
- 「アバター着せ替え」みたいな要素もやっていたけど、「単純に楽しい」よね。なぜかは分からないけど、「2次元キャラクターを着せ替える」だけでも、「愛着が湧く」と言うか……。だから、「我が子かわいさ」みたいな感じで、「課金して少しでも良い服を着させたりしていた」けど、「なんで」だろうね?
- 井戸
- 確かに。
- 佐藤
- 「リカちゃん人形的な感じ」がすると言うか、「変身願望を叶える」という意味で、「男女関係なく魅了させる効果でもある」のかね?
- 原
- なるほどね……。そうか。「画面上のリカちゃん人形」か。
- 佐藤
- 「着せ替え」とは「そういうもの」だよね?
- 原
- なるほど。
- 井戸
- 確かに。
- 佐藤
- ところでRYUちゃんは、「モデルとしても参加していた」けれど、「比叡山延暦寺のメタバース(※『比叡山バーチャル延暦寺』のこと)は見てくれた? そう言えば、「久々の出演(※2 RYUICHIRO氏の出演は2022年5月26日放送の第82回『インボイス制度』以来)」にはなるけれど?
- RYUICHIRO
- 見ました。「すごかった」です。
- 佐藤
- どんな印象を持った?
- RYUICHIRO
- どこか「リアリティのあるゲームをプレイしている感覚に近かった」かもしれないです。だから、「親しみやすい」と言うか、「リアルとの親和性は高いだろうな」という印象はありました。だから僕としては、「ゲーム感覚だった」のですが、少し前に丈亮さんが話してたように、「学校などで活かせ」れば、「すごく学習を捗らせられる」と言いますか、「子どもたちも集中して学習に取り組めそう」だし……。だから、(メタバースは)「学校などに普及させるべきだろうな」と思いました。
- 佐藤
- 要するに「教育機関」だね?「企業が(メタバースを)活用するには?」ということだけど、七菜子はどう思う? おそらく展示会では「あれこれ説明や紹介をしている」だろうと思うけど……。
- 久田
- そうですね。企業は実に「メタバースには注目している」ものの、「それ(メタバース)をどうやって活用させるべきか」までは……。印象としては、「注目度は上がった」ものの、「どうやって活用させるべきか」までは、「まだ辿り着けていない」感じが結構「強く」て……。とは言え、そもそも「メタバース」は、「コミュニケーションの次元を『現実からオンラインの拡張空間に引き上げるもの」なので。だから、「コミュニケーションの分野において自社のビジネスをどうやって展開していくかを考えれば、メタバースの活用方法も見えてくるのでは?」みたいな話はしていましたね。
- 佐藤
- だけど、「あえて」言うなら、今は「メタバースブーム」みたいな感じだよね。どこか「DXやAIの波に近い」と言うか……。
- 原
- そうですね。
- 佐藤
- 俺の記憶が正しければ、「メタバース」は、「DX」や「AI」などに次ぐぐらいの「それなりのパワーワードになっている」からね。
- 原
- 実際、「なってきている」よね。だから、株式市場でも「メタバース株」は、「どんどん値上がりして」いて……。
- 佐藤
- そうだよね? だからそういう意味では、「メタバースブームを企業はどう取り入れるか?」みたいな感じだよね?
- 蒲生
- そうですね。今や「メタバースをやっていること」自体が、もはや「ブランディングになる」わけです。ですから、「プレスリリースを打て」ば、さらに「一定数以上の注目を集められる」わけです。
- 佐藤
- なるほどね。
- 蒲生
- ただ、先ほど社長が言われたように、「楽天モールのメタバース」などであれば、そもそもの「会員がいる」ので、「お客も来る」でしょうけど、「個人商店のメタバース」の場合、「閑古鳥が鳴く可能性が高い」ことは「分かり切っている」わけですよ。
- 井戸
- 「集客の話」か……。
- 蒲生
- だから個人的には、どちらかと言えば、(ビジネスメタバースは、)「BtoBでのほうが流行るかもしれない」と思います。例えば、「通常は『非公開』になっている工場の見学」みたいな「疑似体験」と言いますか……。普段「入れなかったり、あまり見せられなかったりするところを、メタバースで限定公開する」みたいな……。だから、「そうした活用が進んでいくのか な?」とは思っています。
- 佐藤
- だから「企業」の場合は圧倒的に「オウンドで運営していく」可能性が高いだろうから。そうなってくると、どちらかと言えば、「地方自治体などが舵取り役になっていくべき」であって……。それこそ「テーマパーク」や「施設」などを「テナントのように誘致していく」ことで……。だから、例えば「イオン」や「動物園」、「水族館」などの商業や娯楽のための施設が、「自前のメタバースを運営したり、既存のものに積極的に出展したりする」ことで……。ある種の「経済圏が作り出される」だろうから……。
- 原
- ナイスアイディアだよね。
- 佐藤
- だからそうした「発展させ方もあり」だよね?
- 原
- だけど、「メタバースを発展させる」ためには、「メタバース自体が人が集まりやすい場所である」ことが……。要は「そこで何かイベントを開催する」みたいな「行動の場であることが根底になければならない」と思います。だから「ビジネス的に捉え」れば、「メタバース内で何らかのお金が使える」ことが……。だから、要点としては「経済圏としての活用」……。言うなれば、「メタバースを活用させることで、経済圏をどこまで広げられるか?」のように思います。
- 佐藤
- 今まで話していて思ったのだけれど。やはり「メタバースを発展させる」ためには、その前に「仮想通貨を発展させるべき」だろうね。少し前の話の流れで、「マイネットナンバーみたいな個人識別番号を利用して、ユーザーが様々なメタバースを行き来できる」みたいな話をしたかと思うけれど……。だけど、冷静に考えれば、「そもそものシステム自体が異なるメタバース同士を繋げること」は「おそらく難しい」だろうから……。さらに言えば、「シングルIDによる各所へのログイン」も、「政治的な意味でおそらく難しい」ように思えて。だけど、仮想通貨には、「ビットコイン」のように「割と普及しているものもある」から。それをAPI連携させて、「あらゆるメタバース上で、ビットコインなり何なりの仮想通貨が使われていくようになれ」ば。結果的に「仮想通貨が全メタバースにおける共通通貨」のようになるわけだよね?
- 原
- 確かに、理論上はおっしゃる通りですけれど。
- 佐藤
- 仮に、「各メタバースでユーザーIDが違う」かもしれないけれど、解決策として「ウォレット連携させる」ことで……。「メタバースを通じて新たな体験が得られる」みたいになって くれば、自然と「メタバースでも経済圏を取り入れやすくなる」だろうし……。
- 原
- だから、「お金の使い方」や「経済」の意味合いが「変わってくる」のかもしれませんね。
- 佐藤
- さらに言えば、「体験の質をもう一段階多分深められそう」に思うんだ。
- 原
- おそらくおっしゃる通りでしょうね。
- 佐藤
- だからそうなると、おそらく各大手企業を中心に小売やサービスを提供する事業者はこぞって「メタバースで仮想通貨経済をし始める」だろうね。要は「やはりお金を獲得したい」と言うか……。言わば、「手軽に外貨を得る」と言いますか……。
- 原
- 確かに、考え方としては「そのほうがしっくりくる」だろうね。
- 佐藤
- だから、今まさに「外貨を取り入れ」ようとしても……。何だか、「話が飛躍した挙げ句脱線しそう」だけど……。例えば「『ドル』という通貨をいかにして海外に発信してくか」みたいなことを考えても、「案外難しい」わけで……。
- 原
- そうだね。
- 佐藤
- だけど、「一旦メタバースを挟む」ことで……。仮にユーザーが何人であろうが、「ローカライズが簡略化される」と言うか……。そのためには「言語の数だけメタバースが必要になる」だろうけど……。だけど、そこまでして初めて、「メタバースの真の価値が出てくる」ようにも……。
- 原
- 確かに、ここまでの話を聞いていて思ったのは、「メタバースの活用のために先んじて必要なのは、『仮想通貨のフル活用方法の確立』であるな」と……。実際、現状では、どちらかと言えば、「投資」などの「投機対象でしかない」わけです。本来は「新時代の経済をするための手段」であるはずなのに……。
- 佐藤
- 何だか「完全に話が脱線して」きたな……。要するに、「仮想通貨をコンビニで使おう」と言うか、「現実世界の日常生活で使おうと思う」から、「なぜわざわざ円を仮想通貨に変えなければならないのか?」みたいなになるのだけれど……。そうは言っても「とある仮想通貨が複数のメタバースで共通通貨として使える」みたいな状況が「一般的になって」これば。「『仮想通貨は仮想空間で使うから意味があるんだよね』という認識が生まれる」と言うか……。「仮想通貨は様々なメタバース内で使えるから利便性が高い」という認識になるよね?
- 原
- そうだね。「その可能性は高い」だろうね。
- 久田
- そう言えば、「仮想通貨とはそういうもの」でしたね。
- 原
- (笑)
- 井戸
- 確かに。「仮想通貨はそういうもの」でした。
- 佐藤
- だから、「バーチャル世界の中で、キャッシュフローが生まれる」ことで、「企業も参入するようになる」だろうから……。
- 原
- しかも「積極的に」ね。
- 佐藤
- 来たね!
- 久田
- いいね! 盛り上がってまいりました……。
- 佐藤
- いや、「盛り上がる」には「結構良い時間になってしまった」ので……。
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- ひとまず、「企業が(メタバースを)活用するには」ということで。今回もいろいろと「ヒントを得られた」ようには思うのでこのまま……。……と思ったけれど、渡邉さんが何かしゃべりたそうなので、よろしければ一言……。
- 渡邉
- いやいや。僕が言いたかったことは「ほんの些細なこと」なので……。ちなみに、何が言いたかったのかと言うと、「『VEDUTA』の浴衣は300ETH」です!
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- 結構するね。(※この回の収録日である2022年10月19日のイーサリアムのレートは、「1ETH=19万2498円58銭」。『VEDUTA』の浴衣は300ETHなので、日本円にして5774万9574円になる。)
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- ありがとうございます。そろそろソリューションを出しましょうか。
TOPICS
ソリューション
- 井戸
- お願いします。
- 佐藤
- 本日のソリューションこちらです。「オウンドのバーチャルスペースを」。「メタバース」と聞くと、何だか「既存のものに出展する」みたいなイメージがあるだろうけれど。だけどそれは「単に流行りに乗っている」と言うか、「ポータルサイト上に出展させる感覚と同義でしかない」んだよ。その場合、「これから来るであろう新たな技術革新に対して、特に何もしていないことと変わりない」と言うか……。だから、少し前に話したように、「メタバースを通じて仮想通貨の経済圏 が誕生する」のであれば……。おそらく「ほぼ確実に誕生する」だろうとは思うけれど……。だけど大切なこととしては、「自社の独自プラットフォーム持っていること」や「メタバースを取り入れるための受け皿を用意すること」だから。そうは言っても、今はまだ「未発展の状態」だから。「とりあえず」ではないけれど、いわゆる「メタバース」と総称されている「経済圏はないものの、コミュニティができているバーチャル空間(スペース)は、「既にいくつもある」わけだから。だから手始めに、とりあえず「どこでも良いから自社のコミュニティを成立させて」みれば……。要は「慌ててすぐに答えを出そうとする」のではなく、「最初からとば口を開けて」おけば、仮に「後から時代が追い付いてきた」としても、「受け入れやすくなる」ような気がして……。
- 原
- 要するに、「入り口作り」というわけね?
- 佐藤
- そういうこと。とは言え、3Dのものは「開発費も高くなってしまう」ので。だから、そこで打って付けになるのが、「株式会社アートリーが提供している2Dメタバース」ですね。なぜなら「比較的安い」と言いますか、「少々お高めのホームページを制作する程度の予算で提供できる」ので……。
- 原
- ちゃっかり「広告宣伝」をしている……。
- 一同
- (笑)
- 佐藤
- 何を隠そう、「『アートリーアカデミア』の本質はそこ」なので……。
- 一同
- (笑)
- 原
- 要するに、「いきなりハードルは上げられない」から、「切り込み口を作る必要がある」と……。
- 佐藤
- そういうこと。難しいことは置いておいて、「ホームページ感覚で作ってみれば良い」のだよ。
- 原
- おっしゃる通りかと。
- 佐藤
- だから、「オウンドのバーチャル空間を」というわけです。ありがとう ございました。何となくではあるけれど、「きっかけがなければ着いてこれない」よね?
- 原
- 確かにそれはある。
- 佐藤
- 特に、「インターネット系の業界では顕著」なんだけど。例えば、初めてホームページが登場した30年ぐらい前では、「サイトを作ること自体どうなの?」みたいな感じはあったけれど。だけど、今や「インターネットを使うことが当たり前の社会になっている」よね? だから最初の1発目で、ある程度成果を残せれば、「ある程度の先行者利益を得られる」と言いますか。実際、インターネット業界では「少なからずある」から。要は例え「シェアが取れなかった」としても、「何らかのムーブメントを起こすきっかけにはなり得ることがある」わけで……。だから、「ビジネス的な側面から考えた場合、着いていけているか否かの話になる」のでしょう。もちろん「予算的上の兼ね合いもある」とは思いますが、「費用を抑えながらメタバースを導入させる方法もある」ので、「食わず嫌いせずに挑戦してみるべき」だと思います。
- 原
- そうですね。
- 佐藤
- だから、最初に作るメタバースは、正直、「何でも構わない」と思っていて。例えばうち(株式会社アートリー)のように、「自社のオフィスやスタジオ」でも構わないだろうし。あるいは、「イベント会社」の場合は、『リードジャパン』社(※アートリーが年に数度参加している『Japan IT Week』などの展示会の開催・運営元)のように、「バーチャル上で展示会などを開けるイベント会場を作る」でも「あり」だろうし……。だから、「やりようはいろいろとある」ように思います。ありがとうございました。
- 井戸
- 次回以降の放送はこちらの通りとなっています。来週も木曜日の夜10時にお会いしましょう。来週もお楽しみに。
- 佐藤
- 最後までご視聴ありがとうございました。さよなら。
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